り〜みん

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り〜みん

・言語好きの技術者 ・最近は英語史にハマっている ・Voicy 英語の語源が身につくラジオ (heldio) のリスナー ・マガジン「英語の語源で身につく技術用語」連載中

マガジン

  • HEL Activity Report (hel 活記録)

    Voicy の「英語の語源が身につくラジオ」(heldio) や英語史ブログの hellog から思ったこと、考えたこと、妄想などを書き綴っていく hel 活記録です。 英語史の世界へようこそ!

  • 英語の語源で身につく技術用語

    技術用語には英語由来のものが多いのですが、似て非なる紛らわしい用語や細かいニュアンスがわかりづらい用語もありますよね? このマガジンは、そんな用語を取り上げて、その語源を探ることで理解を深めようという試みの記録です。 語源を調べるに当たっては、主に研究社の英語語源辞典および Web サイトの Etymonline を参照しています。

最近の記事

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春は英語史 〜 heldio を伴走者として〜

4月は新年度の始まり、何か新しいことを始めたくなる時期でもある。今年度こそ、英語力の向上に取り組んでみたいと思うひとも多いだろう。 でも、独学だとすぐに三日坊主になってしまうんだよなぁという嘆きも、またいつもの光景ではある。 誰か伴走者がいてくれたら続けられるのに、そんなすがるような思いに救いの手を差し伸べてくれる存在があった。それが英語史のエヴァンジェリストとして名高い、慶應義塾大学文学部の堀田隆一教授である。 英語を学んでいると、何でこんな綴りなのか、どうしてこんな

    • Great Vowel Shift Generator (仮称) の制作メモ

      春は英語史 ~目標シートをつくってみた~ において英語史ゲームの開発という目標があった。どんなゲームが作れるかいろいろ考えていたのだが、そのうちのひとつとして大母音推移を再現するゲームとかできないものだろうかと妄想しているところである。 手始めに ChatGPT に大母音推移のモデル化・シミュレーションに関連しそうな論文を挙げてもらった。 Consensus under Constraints: Modeling the Great English Vowel Shift

      • Singleton は whist 由来だったのか🧐 Origin and meaning of singleton by Etymonline https://www.etymonline.com/word/singleton #リファラジ #25

        • どちらに向かっているのか自分でもわからなくなってきたが、An Historical Study of English/ Jeremy Smith を入手

        • 固定された記事

        春は英語史 〜 heldio を伴走者として〜

        • Great Vowel Shift Generator (仮称) の制作メモ

        • Singleton は whist 由来だったのか🧐 Origin and meaning of singleton by Etymonline https://www.etymonline.com/word/singleton #リファラジ #25

        • どちらに向かっているのか自分でもわからなくなってきたが、An Historical Study of English/ Jeremy Smith を入手

        マガジン

        • HEL Activity Report (hel 活記録)
          2本
        • 英語の語源で身につく技術用語
          5本

        記事

          この記事における右矢印("→")の意味は①~⑥で共通なのだろうか? 直截表現→婉曲表現という対応ないしは変換を意味するのであれば、⑤は向きが逆に思われるが🤔 https://keio.app.box.com/s/gwm3l0zrmchogv8qf21zfnzsgmx3ve6q

          この記事における右矢印("→")の意味は①~⑥で共通なのだろうか? 直截表現→婉曲表現という対応ないしは変換を意味するのであれば、⑤は向きが逆に思われるが🤔 https://keio.app.box.com/s/gwm3l0zrmchogv8qf21zfnzsgmx3ve6q

          Declaration v.s. Definition

          「語源で身につく技術用語」シリーズ、A, B, C と来て、今回は D で始まる単語です。どちらもプログラミングでよく使われる用語ですが、その成り立ちにはどのような違いがあるのでしょうか? はじめにプログラミングでよく使われる declaration と definition との違いについて、今回も語源から考察していきたいと思います。 DeclarationDeclaration は通常「宣言」と訳されますが、その原義はなんでしょうか? 中英語 (Middle Eng

          Declaration v.s. Definition

          後で読む

          William L. Hamilton, Jure Leskovec, and Dan Jurafsky. 2016. Diachronic Word Embeddings Reveal Statistical Laws of Semantic Change. In Proceedings of the 54th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics (Volume 1: Long Pa

          実は平均への回帰に過ぎなかったとか、百年戦争やペスト、農奴制の崩壊など外的要因による人口構成の変化によるものだったとかだったらどうしようなどとモヤモヤするが、もう少しモヤってみたいと思う。 https://note.com/liming_0/n/n58bdacfe59c8

          実は平均への回帰に過ぎなかったとか、百年戦争やペスト、農奴制の崩壊など外的要因による人口構成の変化によるものだったとかだったらどうしようなどとモヤモヤするが、もう少しモヤってみたいと思う。 https://note.com/liming_0/n/n58bdacfe59c8

          中英語期で増えた職業に基づく姓が近代英語期で減ったのはなぜか?

          英語史の輪 #131 を受けて考えてみました。 職業姓減少の要因まず、職業姓の数が減るとしたらどのような要因があり得るのか、3点の要因を想定してみました。 バリエーションの整理 非職業姓への改姓 夫婦同姓制度による収斂 バリエーションの整理 チーズ職人を意味する姓でも Cheseman, Cheser, Furmager など様々なバリエーションがあったことが hellog #5494. 中英語期には同じ職業を表わすにも様々な名前があった にも示されています。そう

          中英語期で増えた職業に基づく姓が近代英語期で減ったのはなぜか?

          春は英語史 ~目標シートをつくってみた~

          すでに au ではキャンペーンを終了してしまっているのですが、#春から何やりマス? と称するキャンペーンで、生成 AI を利用して目標シートを生成するサービスが提供されていたので、それを使って英語史拡散をテーマに目標シートをつくってみました。 目標シートはマンダラチャートとも呼ばれ、大谷翔平選手が高校時代に活用していたことでも知られていますね。 結構正統派の内容で、驚きは少ないのですが、その分そのまま活用できそうな内容も多いので、参考にしながら hel 活を進めていきたいと

          春は英語史 ~目標シートをつくってみた~

          Congestion の訳のひとつとして使われる「輻輳」ですが、輻(や) = spoke が 轂(こしき) = hub に輳(あつ)まるように一箇所に集中する様を指している古式ゆかしい単語なのですね。 Congestion はラテン語の congerere に繋がると(字数……

          Congestion の訳のひとつとして使われる「輻輳」ですが、輻(や) = spoke が 轂(こしき) = hub に輳(あつ)まるように一箇所に集中する様を指している古式ゆかしい単語なのですね。 Congestion はラテン語の congerere に繋がると(字数……

          Certificate v.s. Credentials

          A, B と来て、今回は C で始まる紛らわしい用語を取り上げます。 はじめにWeb サイトへのログインの文脈でよく見掛ける certificate と credentials とは、どちらも証明・認証に関わる用語ですが、そこにはどのような違いがあるのでしょうか? 今回も語源に遡ることで考察していきたいと思います。 Certificateアクセス認証の文脈で使われる certificate は通常「証明書」と訳されます。これは何を証明しているのでしょうか? 中英語 (M

          Certificate v.s. Credentials

          Binding, Assignment & Substitution

          はじめに「英語の語源で身につく技術用語」で最初に A から始まる用語を取り上げましたが、B から始まる用語同士で紛らわしものが思いつかなかったので、B で始まる用語として binding を取り上げ、それに関連する用語として assignment と substitution と比較しながら考察していきたいと思います。 Binding「束縛」と訳されることが定番ですが、イメージとしては変数を特定の値に結び付けることになろうかと思います。 古英語 (Old English,

          Binding, Assignment & Substitution

          中国語における句読法

          英語史の話題からは逸れるが、中国語における句読法が我々の知るいわゆる漢文のそれではなく、欧州系の記号も積極的に正書法に取り入れ、また、","と"、"とをも使い分けるなど、独自の進化を遂げていて面白い。 千本ノックでの句読法の話題を受けて、ちょっと寄り道。拡大解釈で hel 活の一貫ということで。 Loan word や loan translation のように loan punctuation があってもおかしくはないよね!?

          中国語における句読法

          Authencication v.s. Authorization (cont.) or Author

          前回 authorization の関連語として author に行き当たりましたが、その author についてもう少し探ってみたいと思います。 中英語 (Middle English, ME) Author は中英語においては <th> ではない <ct> あるいは <t> で綴る aucto(u)r, auto(u)r であったようです。 アングロフランス語 (Anglo-French, AF) - 古フランス語 (Old French, OF) AF はアング

          Authencication v.s. Authorization (cont.) or Author

          Authencication v.s. Authorization

          はじめに「英語の語源で身につく技術用語」で最初に取り上げるのは Authentication v.s. Authorization です。どちらも Auth から始まり、何かを「認める」ことに関連していて混同しがちな用語だと思いますので、これらの語源を掘り下げることで、その違いを浮かび上がらせてみようという試みです。 Authentication日本語では「認証」という訳が定番のこの単語、原義は何でしょうか? 中世ラテン語 (Medieval Latin, ML) Au

          Authencication v.s. Authorization