コハナ

💐 夢見がち少女が紬ぐ創作物語。

コハナ

💐 夢見がち少女が紬ぐ創作物語。

最近の記事

  • 固定された記事

スピカと星の海

あるところに、スピカという男の子がいました。 森の奥の小さな家に、おばあちゃんと2人で暮らしています。 スピカには、お母さんがいません。 先月、重い病で天国へと旅立ちました。 スピカは、お母さんがとても大好きでした。 天気のいい日は、見晴らしの良い丘の上でピクニックをし。 具合が悪いときには、大好物のすりりんごを作ってくれて。 そして毎晩、素敵なお話しを聞かせてくれたのです。 お母さんの口癖は「スピカ、大好きよ。」で、スピカにたくさんの愛情を注いでくれました

    • 湖の精

      少女は、いじめっ子たちに追いかけられていた。 それは、母親に頼まれてチーズを買いに出かけたときのこと。 グラシアおばさんのブルーベリー畑の前を歩いていたら、どこからともなく泥団子が少女の右頬に当たった。 驚いて辺りを見回すと、向かいの塀からいじめっ子たちが顔を出し、少女を見て大笑い。 そして気づいたら森の中へ。 薄暗い木々を抜けた先で、少女は立ち止まった。 少女の目に映ったのは、透明感のある大きな湖。 陽の光に照らされてキラキラと輝く水面は、まるで星屑が漂ってい

    • 固定された記事

    スピカと星の海