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上手くいく・いかないは薄皮一枚の差でしかない話。

師匠に見てもらう時、よく言われる言葉。

「ここ、あと薄皮一枚彫ったら?」

先日もこんなことがありました。


「先生、できました!」
「どれどれ。・・・アレ? 少し目がちっちゃくない?」
「え? そうですか?」
「測ってみた?」
「測りましたよ、ほら」
「ほんまや。あっとるな。んー。じゃあ、あと薄皮一枚分、まぶたの際のとこ彫ったら? あと1mmの何分の一か」


こんな会話、よくあります。

眼球と上まぶたの境い目に彫刻刀をすべらせ、薄く一枚そぎ落とす。
花かつおのように向こうが透けそうなほど、うすーく一枚。
1mmも彫ってしまったら大変。
0.1mmとかそんなレベルの話。


「えぇやん。おめめ、パッチリしたやん」
「ホントだ! ぜんぜん違う! 目力でました!!」
「断然よくなったやん!」


ホントにそうなんですよ、ほんの薄皮一枚で。


「ほっぺたがなんかぼてっとしてないかい? あと薄皮一枚彫ったら?」
スーッと薄皮一枚。
「ホラ、すっきり美人ちゃんになったやん」とかね。


バリエーションとしては、「髪の毛一本分」もあります。

「アイライン、あと髪の毛一本分太くしたら?」ってな具合に。

出来の良し悪しは、この薄皮一枚、髪の毛一本のせめぎ合い


最近思うのは、これってきっと何事もそうだな、って。


できないなぁ、上手くいかないなぁって思っても、きっとその差はほんの薄皮一枚分。


ほんのちょっとのことで上手くいく。
ほんのちょっとのことで見ちがえる。


どう考えても薄皮一枚じゃない。1mmどころか何センチもありそう、っていう場合も、薄皮一枚が層になって重なっているだけと思えば、いつかはたどり着ける気がするのです。

そしたら、まずは薄皮一枚、いってみましょか。

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