ヌメロニアス・ヌメロニア【クソカード医学会報告書】
患者情報
⑴ は《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》の効果で特殊召喚した場合のみ適用される、相手ターンでのステータス10万上昇、攻撃強要、さらにはバトルしなかった場合エンドフェイズに特殊勝利する効果。
⑵ は、相手の攻撃無効とその攻撃力分のLP回復効果。
『10万という圧倒的ステータスの反射ダメージ』or『特殊勝利』という2択を押し付ける正にラスボスモンスターかに思われますが、よくよく見ると攻撃無効以外の耐性がないため、現代遊戯王ではメイン1で除去られてしまうのが関の山です。さらにそもそも特殊召喚までの道のりが遠く、《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》が相手の効果で破壊されなければなりません。
治療内容
手順
どうにもこうにも進化前の夢幻虚神を場に出さないことには始まらないので、とりあえずはそこから考えます。正規召喚Lv12×5体と書いてありますがこれは嘘です。
こっちがホントの正規召喚方法ですね。具体的な手順としては、
①《ヌメロン・ネットワーク》から4兄弟出す
②《CNo.1 シニューニャ(略)》を重ねてX召喚→効果発動して除外
③ 次ターン 《シニューニャ》をモンスター効果で破壊
④ 2枚目《ネットワーク》→《リチューアル》発動
という感じ。……( ᐕ)?
まず後攻なら①の時点でいつものワンキル展開、②のシニューニャが通れば削り残しも刈り取れるためデュエルが終わります。強すぎて草。ゆえに先攻でヌメロンするわけですが、こちらの先攻盤面は更地(ダイレクト発動後は召喚・特殊召喚が1回しかできない)なため相手に好き勝手な展開を許します。その後、妨害を乗り越え、自分フィールドの《シニューニャ》をモンスター効果で破壊し、なおかつ2枚目の《ネットワーク》が手札にないといけません。
このように正規召喚はちょっとだけ無理があるので、大人しくナンバーズの恩恵を享受して特殊召喚することにします。はいそうです。RUMです。
カオスナンバーはやっぱりこのカード。
②の効果によって《おろかな副葬》も実質同名カードとして扱うことができます。
夢幻虚神のランクは12なため、場に必要なXモンスターのランクは11、《No.84 ペイン・ゲイナー》《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》あたりが有力です。
このどちらかを下敷きに夢幻虚神が出せたとして、次はそれを相手のモンスター効果で破壊されなければなりません。本来は相手依存で「出せたらラッキー」な夢幻虚光神さんですが、今回は患者なため安定した降臨を保証します。とりあえずなんかモンスター押し付ける方向で。
この2体なら断然《A・O・J カタストル》ですね。相手に押し付ける関係上、展開ギミックとは別に《シエンの間者》や《強制転移》が手札にある必要があります。既にメインデッキ(手札)の要求値が高いので、汎用シンクロでポンと出せるのはとてもありがたいです。
総じて、ランク8~10の闇属性またはランク10の機械族Xモンスターを用意できて、RUMやコントロール譲渡と併用したい分初動が安定しており、レベル5シンクロが可能な展開力のあるテーマ……? そんな都合のいいテーマある訳が……
ここで颯爽と登場したのが兄さん! リンク2《オルフェゴール・ガラテア》に重ねてX召喚でき、①で素材を回収すれば《ペイン・ゲイナー》を重ねる条件も満たせます。さらに【オルフェゴール】は【スクラップ】と合わせることで12枚の1枚初動を手に入れ、《スクラップ・リサイクラー》の展開力からレベル5シンクロも見えてきました。
《リサイクラー》で《シストバーン》を墓地へ送ると、②の効果でレベル2チューナー《水晶機巧-シトリィ》をサーチでき、そのまま召喚から《リサイクラー》と合わせてレベル5シンクロが可能です。
デッキ草案
メインデッキ(40枚)
・ ジェット・シンクロン ×1
・ 水晶機巧-シトリィ ×1
・ スクラップ・リサイクラー ×3
・ 水晶機巧-シストバーン ×1
・ オルフェゴール・スケルツォン ×1
・ 水晶機巧-ローズニクス ×1
・ オルフェゴール・ディヴェル ×1
・ スクラップ・ラプター ×3
・ スクラップ・ゴーレム ×1
・ 星遺物-『聖杯』×1
・ オルフェゴール・トロイメア ×1
・ 星遺物-『聖杖』×1
・ 強制転移 ×3
・ 死のマジックボックス ×3
・ シエンの間者 ×3
・ 化石調査 ×3
・ スクラップ・エリア ×3
・ RUM-アージェント・カオス・フォース ×3
・ おろかな副葬 ×3
・ 星遺物を継ぐもの ×2
・ オルフェゴール・クリマクス ×1
EXデッキ(11枚)
・ A・O・J カタストル ×1
・ 宵星の機神ディンギルス ×1
・ No.84 ペイン・ゲイナー ×1
・ CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス ×1
・ CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア ×1
・ オルフェゴール・ガラテア ×2
・ スクラップ・ワイバーン ×1
・ 星鍵士リイヴ ×1
・ 鎖龍蛇-スカルデット ×1
・ 召命の神弓-アポロウーサ ×1
現時点でメイン40枚に達してしまったためこれ以上ギミックを増やしたくありませんが、このままでは患者を出せたとしても耐性ゼロなのですぐに除去されてしまうでしょう。これを1枚で解決できるカードがあります。
エンドフェイズまで夢幻虚光神を除外し、フィールドに帰ってきた瞬間、「このターン戦闘を行っていない」ため特殊勝利できます。通常罠ゆえに《トラップトリック》でセットできる点も高評価。入れない手はないでしょう。当初は《星遺物を継ぐもの》同様にサーチ可能な《星遺物を巡る戦い》を使おうと思っていたのですが、試運転中に元の攻撃力が『?』の患者では効果の対象にとれないことが分かって断念しました。
相性のいいカード
・ 金満で謙虚な壺 ×1
・ 打ち出の小槌 ×3
・ 古代の採掘機 ×3
・ 古代の機械弩士 ×1
・ 電影の騎士ガイアセイバー ×1
一連の魔法サーチ自体は強いものの、この動きのために消費するモンスターは4体分。後の『展開ルート』上で《アポロウーサ》or《スカルデット》のかわりに出すことになります。サーチセットしたカードはそのターン発動することができないため、2ターン目以降や《スカルデット》効果で引いた《古代の採掘機》は完全な事故札になってしまう点が問題です。また、残り少ないEXの枠を2つ使ってしまいます。
・ 魔界の警邏課デスポリス ×1
・ I:Pマスカレーナ ×1
・ トロイメア・ユニコーン ×1
・ デコード・トーカー ×1
経過観察
完成デッキ
草案に《打ち出の小槌》《強欲で謙虚な壺》《亜空間物質転送装置》《トラップトリック》、《魔界の警邏課デスポリス》《I:Pマスカレーナ》《デコード・トーカー》《トロイメア・ユニコーン》を加えた形になりました。
展開ルート
必要手札:《スクラップ・リサイクラー》《シエンの間者》《RUM》
《リサイクラー》召喚、効果で《水晶機巧-ローズニクス》を墓地へ
墓地の《ローズニクス》を除外してトークン特殊召喚、《RUM》をセット
《スクラップ・ワイバーン》リンク召喚、①効果で《リサイクラー》を蘇生して即破壊、②効果でデッキから《スクラップ・ゴーレム》特殊召喚、セットした《RUM》を破壊(他の魔法罠でも、後攻なら相手フィールドのカードでもOK、RUMなら後で回収できるから破壊してもノーコスト)
《ゴーレム》効果で《リサイクラー》蘇生、効果で《星遺物-『聖杖』》を墓地へ
《ゴーレム》《リサイクラー》で《星鍵士リイヴ》リンク召喚、効果で《星遺物を継ぐもの》をセット
《継ぐもの》発動、《ゴーレム》蘇生、効果で《リサイクラー》蘇生、効果で《オルフェゴール・ディヴェル》を墓地へ
《ワイバーン》《ゴーレム》《リサイクラー》で《召命の神弓-アポロウーサ》リンク召喚
墓地の《ディヴェル》を除外してデッキから《オルフェゴール・トロイメア》特殊召喚
墓地の《星杖》を除外して除外ゾーンの《ディヴェル》特殊召喚
《トロイメア》《ディヴェル》で《オルフェゴール・ガラテア》リンク召喚、効果で除外ゾーンの《ローズニクス》をデッキに戻して《オルフェゴール・クリマクス》セット
墓地の《トロイメア》を除外して《星遺物-『聖杯』》を墓地へ(2400《アポロウーサ》+戦闘破壊耐性《ガラテア》+《クリマクス》+《リイヴ》)
次ターン 《聖杯》を除外して《星遺物を継ぐもの》サーチ
《継ぐもの》発動、《ゴーレム》蘇生、効果で《リサイクラー》蘇生、効果で《水晶機巧-シストバーン》を墓地へ
墓地の《シストバーン》を除外して《水晶機巧-シトリィ》サーチ、召喚
《リサイクラー》《シトリィ》で《A・O・J カタストル》シンクロ召喚
《ガラテア》に重ねて《宵星の機神ディンギルス》X召喚、効果で除外ゾーンの《星杖》をX素材にし、チェーンで墓地の《RUM》回収
《ディンギルス》に重ねて《No.84 ペイン・ゲイナー》X召喚
《RUM》発動、《ペインゲイナー》に重ねて《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス》X召喚
《シエンの間者》発動、《カタストル》のコントロールを相手に移す
バトルフェイズ、《ヌメロニアス》で《カタストル》に攻撃、効果で破壊されて神の効果発動、《CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア》特殊召喚
この後はメイン2で墓地の《ディヴェル》から展開、耐性や妨害をつくってターンを返します。必要手札はそれぞれ、
《スクラップ・リサイクラー》
→《スクラップ・ラプター》《化石調査》《スクラップ・エリア》
《シエンの間者》
→《強制転移》《死のマジックボックス》
《RUM-アージェント・カオス・フォース》
→《おろかな副葬》
で代用が可能です。
手札の中に墓地に送らないといけないカードがある場合は、2で《ローズニクス》のかわりに《ジェット・シンクロン》を落とすか、《打ち出の小槌》で引き直します。また、必要なカードがそろっていない場合、7でフィールドの4体を素材に《鎖龍蛇-スカルデット》をリンク召喚します。
追記(副葬制限)
ティアラメンツの影響で《おろかな副葬》が制限となり、RUMへのアクセスが6枚→4枚に減ってしまいました。代替案を書き記しておきます。
手札にRUM以外のコンボカードが揃っている場合にRUMを墓地に落とす手段として、展開7で《アポロウーサ》《スカルデット》の代わりに出せます。EXの交換候補筆頭は運用の難しい《デコード・トーカー》。
ただ、②の強制3枚墓地肥やしでキーカードが落ちるリスクがあります。特に《シトリィ》と《聖遺物を継ぐもの》が落ちると終わるので、それらの枚数を増やした現状デッキは以下の形。
《スプライト・エルフ》は神に対象耐性を付けられる他、墓地の《シトリィ》や《ガラテア》を蘇生する選択肢にもなります。
所感
ソロモードでは【スクラップ】初動が通れば《スカルデット》ドローも含めてかなりの確率で患者までたどり着けます。後攻でなにかしらの妨害をされたり、初動が引けずに事故死する以外は勝てるでしょう。対人は《うらら》1発で死ぬため当然無理、重症度3といったところです。
展開が長い上に2ターンかかるため、フリーマッチで完遂することはほぼ不可能です。
今回の報告は以上です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?