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「自ら考える人を育てたい」と言う人に会った

今月から5歳の息子が通うことになったロボット教室。
そこで聞いた主宰の方(Aさん)のお話しが、なんとも胸に染みたので共有させてもらいたい。


現在はロボット教室の運営者をしているAさんだが、ここに至るまでにはいろんな経験をされてきた。

大手転職サイトに就職したのち、
企業と就職したい人を結ぶコンサル業に転職。
その過程で、大学生の就職を支援する機会があった。

大学生と話していると、よくこんな相談をされたそうだ。
「Aさん、僕って何になりたいんですかね?」
「言われるがままに必死で受験勉強して、ここまで来たけど、なにやりたいのかさっぱりわかんないんですよ」

Aさんは、企業が求める人材と、実際に就職活動している大学生との間に大きな隔たりを感じたという。

企業は「自ら考えて、行動できる、情熱を持った人材が欲しい」
けれど、学生は「自分で考えることができない、言われたことしかできない、自分がなにがしたいかもわからない」状態だったということ。

以前読んだ本にもそんなことが書いてあった。

学生の時は、「これが正解」という答えが明確にあった。正解にたどり着くための方法も明示されていた。
けれど、社会に出たら「明確な答え」なんてない。答えもないし、答えにどうたどり着くかだって誰にもわからない。
「自分で考える力」が必要になってくる。

Aさんは思った。「大学生じゃ遅いかもしれない。もっと早い段階で、”自分で考える力”を身に着ける必要がある。」

そこで出会ったのが「プログラミング」だった。
「プログラミング」を学ぶことで、「自分で考える力」が育つのではないか?

教室は、下は年長さんから上は高校生まで(ゆくゆくは、社会人も交えたいと言っていたが)。それぞれの年齢でのカリキュラムを説明された。

「ここは中学生ぐらいの子たち。すごいんですよ、”難しい方が燃える”って言うんです。簡単なことやらせると、”そんなんもうわかってるから、次のことやろうよ”って言う。”わからない、つまずく、それを解決していくのが楽しい”って言うんですよ。」

「自然と身についてるんですよ、”自分で考える力”が。そして”自分で考えて解決していくことが楽しい”ってことに、彼らは気づいてる。」

「プログラミングってわからないことだらけじゃないですか。どうやって書いたらいいのかってことから、エラーになったらなんでエラーになったんだって考える。動いたときの楽しさとか、解決した時の楽しさって、悩んだ人じゃないとわからないんですよね。そういうの、大切にしたいんです。」

「プログラミングって答えがひとつじゃないんですよね。”やりたいこと”を実現するためにはいろんな方法がある。どうやったらできるのか、どんどん考えてどんどん試してほしい。それが大きな力になると思うんです。」

「この教室を開いてもう何年も経ちました。子ども見てると、面白いんですよ。いきなり難しいレベルのことさせようとすると”難しい、わからないからもう嫌だ”ってなる。でも、簡単なレベルからやっていったら”あれ?できるじゃん、もっと難しいこともやってみたい”ってなる。」

「最初からできる子なんていないんです。でも、簡単なところからはじめると、もっともっとってどんどん伸びていく。気づいたら、とんでもないところまで来てるんです。」


Aさんの話、もう、共感の嵐だった。
教育の方針も、子どもを見る目も。

こんな人の下で、息子を学ばせたい。
こんな人のいる環境で、息子を学ばせたい。
直感でそう思った。

子どもって(大人もそうだと思うけど)どんな環境に身を置いているかで、人生って変わってくる。

面白い大人が近くにいたら、きっといい刺激になるはず。
息子には、いろんな人に出会って、いろんな経験をしてもらいたいと思う。

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