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大泣きして、2歳の娘にヨシヨシしてもらった夜

やってしまった。たまにあるのだ、私は。
感情を抑えきれず、子どもたちの前で大泣きした。
理由は「もう私、何にもできないポンコツなんだ」と思って悲しくなったから。

土曜日の午後、休日出勤になった。
月曜日までに測定→結果を解析する必要があり、金曜日に終わる見込みがなかったからだ。

こういう場合、在宅はありがたい。
お昼ご飯を食べてから、パソコンをつけて業務にとりかかった。
午前中から作業してくれている上司によると、測定は終わったので、解析をしてほしいとのこと。
さて、どうやって解析したらよいだろうか、と悩んでいたので、上司に相談した。

私が当初考えていた解析方法では不十分で、正確な値が取れそうにないので、もっと正確な値をとれるように考える必要があるようだった。
「え、どう値を取るかを先週星野さんが考察していたのではないですか?」と言われたのだが「いえ、考えた結果がどうも不十分だったみたいで…」と正直に話すしかなかった。

「それなら仕方ないですね」と言われ、上司と一緒にもう一度「どう値を取って、解析するのが良いか」を話し合った。
上司は頭の回転が速い人なので、「じゃあこうしましょう」と言いながら解析方法をさらさらと言語化してくれる。
さすがだなぁと思っていたら、「今後はこの作業は星野さんがやらなきゃ、なんですよ」とピッと言われてしまった。

「新人さんにはこんな仕事振ってもできないでしょう?年長者が”どうすればよいか"を考えて、それをブレイクダウンして下の人に指示する。これからはそんな風に仕事をしていってほしいですね。」

「え、無理だし。」と思った。思って、言わなかったけど。


解析をするにあたって、エクセルを使って表を作る必要があった。
わからん。
LOOKUP関係の関数を使って突合せするということはわかるのだが、どう扱えばよいかわからない。

「助けて~」と、夫を呼ぶ。
こんな時にも在宅はありがたい。エクセル使いの夫にヘルプを求めた。

会社でもエクセルの講師を務めたほどの人だ。
「ちょっと貸してみ」と言って、パタパタと表を作成してXLOOKUP関数を使って欲しいデータを取ってきてくれた。

その後何度も考察を繰り返し、その都度夫を呼び、なんとか必要な形のデータを抽出することができた。
使わない頭を使って、頭がガンガンする。さらにデータを抽出する必要があったのだが、一区切りつけようと子どもたちと4人でお風呂に入った。


「リコさん、エクセルも使えないんじゃ、事務作業も無理じゃない?」

夫に言われた言葉に胸が詰まった。
IT関係の仕事は自分には無理そう、でも在宅の仕事はしたい。
事務仕事ならできるかもしれない、今後はそっちの方面で仕事を探そうかな。そんなことを夫に話していたからだ。

「MOSの資格取ったって聞いたけど?」
「だってあれ、大学の時だもん。10年以上前の話。」
「それじゃあ忘れるよね、使えないね」
「なんなん、それ?エクセルも使いこなせん私には、事務の仕事も無理やと思うわけ?」
「そんなことは言ってないけど、もっと使えないと無理なんじゃないかと思って」

夫のこの言葉に、私はどーんと崖から突き落とされた気持ちになった。
IT関係の仕事がムリだから逃げようとしている私。
でも、逃げた先でも使い物にならないのか、私は。
そう思ったら、泣けてきた。

「わーーーん、わーーーん」
湯船で泣き始める私に、ギョっとする子どもたち。
二人とも一瞬、「え?なに?」という顔をしたが、黙ってこちらを見ている。

すると、2歳の娘が私の頭をなで始めた。
私は娘を抱きしめながら、「みーちゃぁーーん」と言いながらさらに泣いた。

娘はただだまって、頭をよしよしを続けてくれた。
たまに、別の手が私の頭を撫でた。(多分、夫)

お風呂から上がった後に、6歳の息子にたまらず、「お母さんの良いところってどこ?」と聞いてしまった。

「んー?えっとねぇ、会社の仕事を諦めずに最後までやろうとしとるところ」
今日の私の姿をずっと見ていた息子。
「一緒に遊ぼう」と何度も声をかけられたが「ごめん、お母さん今仕事」と断り続けた。「ごめん、今考えとるから部屋から出てって」と何度も追い出した。
そんな母なのに、息子は優しい言葉をくれた。


これを書いているのが、今、3時。
一度寝たのだが、娘の泣き声で1時過ぎに目が覚めた。
それから、いろんなことを考えて眠れなくなった。

noteに書こう。そう思った。
先日、新聞の広告に「堂々と弱音を吐こう」だったか「弱音を吐いてもいいじゃないか」という内容の文面を見た。

この記事を書いてから、自分の弱いところを出してみるということに抵抗がなくなってきている。
弱いところも含めて、私だから。
出してみることで、書いてみることで、自分の気持ちを整理することができた。自分を、客観的に見ることができた。

ここまで書いた記事を頭から読み直している。
「どうしようもない私、もう嫌だ。」と思っていたのだが、「あぁ、それでも私、頑張ってるんだな」と思えた。

「なんとかしよう」ともがいてる。
大丈夫、きっと大丈夫。「とりあえず頑張ってみよう」の精神は私にはある。やってみて、無理だったらまた考えれば良い。

気持ちが少し落ち着いたので、今から寝ます。
おやすみなさい。

追記:
夫に読んでもらったら、間違ってることが2つある。と言われた。
「使えない」といったのは、リコさんが、ではなくエクセルを使えないね、という意味。
頭を撫でたのは、もう一人いるよ。息子も撫でてくれていたらしい。
「ナデナデ要員が三人もいて良かったね」と言われた。

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