見出し画像

「小品」を吹こう!」#16《サン・サーンス/ 白鳥》

本日の参考動画
https://youtu.be/TVsuoDc5Dgc

C.サン=サーンス(1835〜1921)

サン・サーンスはフランスを代表する作曲家です。幼児期よりピアニストとしての才覚を持っていたようです。天才ですね。
そして近代フランス音楽には欠かせない作曲家です。

フルートの曲としては『ロマンス』が有名ですが、この作品についてはまた後日改めます。

動物の謝肉祭ー動物園の幻想


もともとは友人の主催する謝肉祭の集いのパーティーのために、音楽によるジョークとして書いたものでした。

様々な動物の生態をユーモラスに描き、サン・サーンスの遺言により生前には出版されなかったそうです。

全14曲中最後から2番目に置かれた、この「白鳥」は、後にチェロとピアノの為に編曲されました。

ちなみに、この動物の謝肉祭にある曲は以下のような順番となってます。

1.序奏と堂々たるライオンの行進
2.雌鶏と雄鶏
3.騾馬
4.亀
5.象
6.カンガルー
7.水族館
8.耳の長い紳士
9.森の奥のかっこう
10.大きな鳥籠
11.ピアニスト
12.化石
13.白鳥
14.終曲

やはりチェロ

こういった優美な魅力的な曲はやはりチェロとか弦楽器用に作られるのですね。
ですが、フルートでも演奏したい!と思うフルート奏者は多いと思います。実際、フルートの小品集には必ずと言って良いほど入ってます。

さて、私もその演奏したい仲間なのですけれど、ブレス大変!正直大変!
以前にも、ドビュッシーの『小舟にて』のところでも触れました。

とにかく大変(笑)少なくとも私にとってはです。軽々と吹いてしまうフルーティストは凄い!!と思います。

こういう曲に出会うと、循環呼吸ができるようになりたいなと正直思います。一度、いえ2回ほど挑戦して練習してみたことあるのですが諦めました。
しかし、この本は読んでみたい。そしてまた挑戦したいと思ってます。でもその前に寿命で死んでしまったりするのかも😅

この曲はずっとピアノが16分音符の分散和音で流れていて、その上にフルートがメロディーをのせていきます。
最初はpからそっと入りますが、espressivo.(表情豊かに)の指定がありますので無表情にならないように浅いヴィヴラートをつけて吹きます。

ヴィヴラートの種類

そうそう、ヴィヴラートって結構種類あるので、これを期にいろんなヴィヴラートの練習も日課練習に入れましょう!
ヴィヴラートの波には以下のようなものがあります。

  • 浅いゆっくり

  • 浅くて早い

  • 深くてゆっくり

  • 深くて早い

この中でも煌めくような音にするためには浅くて早いものが好まれます。
しかし、ヤギの鳴き声のようなチリメンヴィヴラートにならないように気をつけて下さいね。

音色、ブレス、音の変化の練習

また、この曲においてはフレーズの終わりはdiminuend(だんだん小さく)していき綺麗な音の処理をしましょう。
dim.(diminuendの短縮形)やsmorzand(静まって、消えていくように)のようなときに役立つ練習はホイッスルトーンやハーモニクスを取り入れます。
そんな奏法しらんぞ、という方はweb上でも検索すると出てきますし、こちらの書籍がオススメです。(アマゾンでは取り扱いしていないようで、嘘みたいに高く売られていますので、出版社から直接買うか楽器店で購入した方が良いです。)

フルート教室に通われているのであれば、先生に教わりましょう!

最後に、私事を・・

私はこういった息の長いフレーズが得意ではありません。この動画の演奏も身体が緊張しているのが分かります。
所々、ブレスしてから次の音の出だしが2重の音になってしまっています。これは過度にリップを顎、もしくは唇に押し付けてしまっているせいなのですが、きちんと脱力のトレーニングを十分してから収録するべきでしたが、日頃からそういう練習をきちんとしていれば問題のないところです。

いかに力みを無くせるかにかかっている曲です。
現代は世界の上位に位置するプロフルート奏者の演奏動画も見れるので、いろいろな素晴らしい奏者の動画も沢山ご覧くださいね。

よろしければサポート頂けると嬉しいです! 頂いたサポートは今後の活動に役立てたいと思います!