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【時事】河野太郎 情報整理 Vol.1


1. 河野大臣の2024.04.21のポスト

複数のニュースサイトで記事にされていたので、ご存知の方も多いと思いますが、4/21に河野大臣は複数の質問に対してX上で回答されています。(また、この内容は河野大臣の公式サイトでもまとめて記載があります)この内容の正誤確認を行ってまいります。


1-01. 河野太郎は「親中」「媚中」なのか?

2021年の総裁選挙をきっかけにネット上に流された悪意あるデマにすぎません。安倍晋三内閣の外務大臣、防衛大臣として、中国の軍事拡大、一帯一路を通じた債務のワナの拡大に警鐘を鳴らし「自由で開かれたインド太平洋構想」を実現するための日米同盟の深化、日米豪印からなるQUADの拡充に心血を注ぎました。

河野太郎 X 2024.04.21

親中・媚中関連のトピックは複数あるのですが、Xでは外務大臣時代のお仕事について記載がされていますね。個人的にはこれはその通りだと

FOIP(自由で開かれたインド太平洋戦略)
対中包囲網のキーポイントとして「自由で開かれたインド太平洋戦略」は大きいです。自由で開かれたインド太平洋(以下、FOIP)はリンク参照。当時の河野外務大臣がこれに尽力されていた事はご存知の方も多いと思います。

NHK政治マガジン

蔡英文総統とのオンライン対談などもされておられます。ここでは台湾の地政学的な重要性について語られています。日台接近を一番嫌がるのは、お分かりのとおり中国ですね。

安倍元総理ともこの辺りは価値観を共有していたようです。

QUAD(日米豪印戦略対話 / 4ヵ国安全保障対話)
QUADとは「Quadrilateral Security Dialogue(日米豪印戦略対話 / 4ヶ国安全保障対話)」です。日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4ヶ国での多国間枠組みを指します。2006年、安倍元総理が提唱しました。河野大臣は外相時代の2017〜2019年、77の国・地域を訪れました。

提唱からの今に至るまでにどのような形で、どのくらい河野大臣が尽力されたかはソースが探せませんでしたが、QUADについて語っておられるサイトはありました。

TBS NEWS DIG

1-02. 河野太郎は中国生まれで中国国籍を持っているのか?

フェイクニュースです。私の両親は日本人で、私は日本国内で生まれ、日本国内で育ちましたので、中国国籍を持ちようがありません。

河野太郎 X 2024.04.21

時々ネットで出てくるこの画像に釣られる方がまあまあ多い事に愕然とします。出所は不明です。…調べる気にもなれません。

よくあるデマ 

河野大臣は父方の家系も華やかながら、母方の家系はさらに凄かったです。中国生まれな筈はなく、こんなに家系ルーツが明確な方はいないんじゃないかなぁ。まずは父方のルーツについてあれこれ貼っておきます。

筆者作成

まあ、あからさまなデマですね。これの弁明しなきゃいけないとか、政治家って大変なお仕事ですね…


1-03. なぜ中国共産党の党員バッジをつけていたのか?

これもフェイクニュースです。SNS上で出回っている「河野太郎が付けている共産党バッジ」なるものは、中国の北京近郊で開催された日中韓外相会合の外相用バッジです。国際会議では、セキュリティレベルが一目でわかるように、首席代表には専用のバッジが与えられます。

河野太郎 X 2024.04.21

22つ検証します。

天安門バッジ?
あちこちで検証されていたので、ご存知の方も多いと思いますが、河野大臣が仰る通り、「日中韓外相会合」バッジですね。

このバッジが「天安門バッジ」というデマが広がりました。ネットで天安門バッジというワードで検索しても、全然違うバッジが出てきます。これは2019年に北京で行われた日中韓外相会談の際の写真で、 韓国の康京和外相も同じバッジを付けています。

日韓外相会談

毛沢東バッジ?
これもデマでしたね。元々拡散した起点はここでしょうか?

デマ

これは上記の通りニュースで否定されています。

双方、2021年にご本人が回答済でした。これ、デマの根深さを考えますね。「悪貨は良貨を駆逐する」ではないですけど、負の要素の方が正の要素よりも拡散力もインパクトも強い。

河野太郎公式サイト「私にお寄せいただいているご指摘・ご質問について」

1-04. 親族経営の日本端子が中国製太陽光パネルで儲けている?

日本端子は、端子・コネクタメーカーであり、国内外で太陽光パネルの製造をしたことはありません。日本端子は、かつて日本メーカー向けに太陽光パネル用の汎用端子・コネクタの製造を国内で行っていましたが、2015年に製造販売は終了しています。再生可能エネルギー分野全体でみても、日本メーカー向けのカスタム品を年間4,800個、製造しているだけで、これは日本端子の製造量の0.00001%にすぎません。また、日本端子が中国国内で太陽光パネル用の端子・コネクタの生産をしたり、中国企業向けに太陽光パネル用の端子・コネクタの販売をしたことはありません。河野太郎が再生可能エネルギー政策を進めているのは自分の利権のためだというのは、ネット上の悪意ある誤情報です。

河野太郎 X 2024.0421

上記のように「政治系メディア」ではない媒体は、フラットな発信をしておられるようです。検索するとお分かりいただけますが、日本端子を問題視して発信しているのは「右派言論誌」もしくは「右派言論人」ばかりです…。続いて、以下に河野大臣BLOGと日本端子公式サイトを貼ります。

これ、生産品目の比率や太陽光パネルの生産状況も調べなきゃなぁ…と思っておりましたら、既に調べておられる方がいらっしゃいました。やはりこの人にはかなわないなぁw 毎度ながら凄い。


1-05. 日本端子は共産党系企業への商売で儲けている?

日本端子は、端子・コネクタを日本の車載品及び電機メーカー向けに供給する部品メーカーです。日本の自動車メーカーが中国市場に進出するにあたり、現地での部品供給の要請があり日本端子も中国に進出しましたが、他の日本の部品企業同様に、中国に進出した日本の自動車メーカーや電機メーカーへの部品供給をしています。中国企業向けの売上は、総売上の1%強にとどまっています。

河野太郎 X 2024.04.21

上記と重複なので割愛します。日本端子の取引先は「日本企業」ですね。


1-06. 二重国籍を推進しているのは本当?

日本人と外国人の両親を持つ子供の多くは、出生時に国籍を2つ持つことになりますが、現行法では22才までに国籍を選択しなければなりません。こういう場合は、二重国籍をそのまま保持し続けられるように国籍法を改正するべきだと訴えてきました。なお、当該の者が議員をはじめ、公職に就く場合には、外国籍を離脱してもらうことを条件にしています。SNS上で拡散されている動画には、なんでもかんでも二重国籍を認めるような発言に切り取られているものがありますので、お気をつけください。

河野太郎 X 2024.04.21

これも政府の移民政策のように「ゼロヒャク」で考えている方が多いのかもしれません。二重国籍を全く認めないか、無尽蔵に認めるのかという話ではないのが大前提です。河野大臣が想定しているのは「外国人と日本人のハーフ」で、別に「反日な外国人が国籍をうまく悪用」のようなケースではないですね。下記に河野大臣のブログを貼りますが、これは比較的「人道的な救済措置を設けた方がいいのでは?」という主旨だと思われます。


1-07. コオロギ食を推進しているというのは本当?

事実ではありません。徳島県に出張した際に、地元のスタートアップ企業の活動の視察の一環で、養殖しているコオロギの加工食品を試食したことが一度あるだけです(コオロギがメインの視察ではありません)。

河野太郎 X 2024.04.21

上記で触れられているの「徳島のスタートアップ企業活動視察」の記事がこちらです。この時は確かに口にしておられます。

1回食べただけで「ゴリ押し」とバッシングが起きたのは記憶に新しいかと思います。記事をご覧いただけるとわかるのですが、複数社の1社がコオロギ養殖だったというだけの話です。時系列で少し考えてみましょう。

【コオロギ養殖・コオロギ食関連時系列】
2020年05月 
無印良品がコオロギ食に参入
      (ネット販売が好調だったため、その後一般店舗に拡大)
2020年12月 
PASCO、オンライン通販でコオロギパン販売
2022年02月 徳島のベンチャー企業会合に河野大臣出席(上記)
2022年06月 
ファミマ!!「C.TRIA」でコオロギ食販売
2022年11月 
徳島県の高校(食物科・調理実習)コオロギ食が話題に
      (生徒・保護者からのクレームはゼロ)
2023年02月 有本香が「#コオロギ食べない連合」ポスト、あさ8で紹介

時系列

最新のニュースのように「1年前の出来事」を紹介している番組。なお、この番組の当該トピックには誤情報がかなり含まれています。

私も炎上騒ぎの際に一度noteをまとめました。誤認が跋扈しすぎていて、見るに堪えませんでしたので….
下記の抜粋のうち、名前以外の太字箇所は確定デマです。

百田「なんか知らんけど、最近やたら昆虫食を色んな人が推し進めるのは、これ一体何の陰謀なん、これ?」
有本「だからね、この番組であのダボス会議の模様を我那覇さんがレポートしてくれてたじゃないですか。(ダボス会議の内容は長いので中略)でも我那覇さん曰く、そういう事を推奨しようとしている、そのダボス会議とやらに行って、ダボスの街の中に昆虫食食べさせるレストランがあるかといってくまなく探したんですけどどこにもないんですって。つまり世界でそういうことを提唱しようとしているエリートたち、自分たちは昆虫を食べないんだけど、庶民は虫を食えってそんな感じですよって笑ってましたけどね」
有本「今からね、こんなに豊富に食料がある日本で、なんで率先して昆虫を食べさせなきゃいけないんですかって話なんですよ」
百田「意味わからんね。だって、日本で???食べられない人なんていてないもん」(中略)
百田「地方によっては学校の給食にコオロギ入れたりするんやろ」(中略)
有本「それとね、なんかこうパンとかお菓子とかそういうのに知らないうちに混ぜ込まれてたりするんですよ。(断言)だから調べてね、その会社のやつは買わないようにしようと思ってるんです」

ニュースあさ8時 2023.02.24

有本「でね、やっぱり私ちょっと、どうしても気になるのは、食品の関係者にもやっぱ聞いたんですけどね、コオロギってそもそも食べないじゃないですか。(イナゴの話などなので割愛)だけどコオロギって言うのは結構汚いところにいるんですって。雑食で、やっぱ腐ったものとかも食べるらしいんですよ。それでね、まあこれは野生のコオロギって事なんでしょうけども、微量の毒があると。だから、我々の先人は、何でも食べる、それこそ日本人は、ナマコからね、悪魔の魚って言われるイカタコまで全部食べる民族なのに、これを食べないって事には理由があった訳ですよ」
百田「なるほど」
有本「もちろんね、さっき森下さんいったみたいに、そこらにいるコオロギを捕まえてきて食べる訳じゃないっておっしゃって、確かにそれなりの環境でね、勿論飼育するんでしょうけど、でも、私ね、ずっと長い歴史の間に私たちの先人が食べてこなかったものってのを食べろっていうのには抵抗がありますよ」(中略:他国の食文化の話)有本「(各国の食材の輸出入の話に続けて)コオロギに関しては多分世界中どこでも食べてないと思いますよ」

ニュースあさ8時 2023.02.24

1-08. SNSで拡散された経営するピザ工場が爆破されて地震を起こしたという話は?

何も言わずともこれはフェイクニュースだと誰もがわかる話だと思います。

河野太郎 X 2024.04.21

これ、私も存じませんでしたが、陰謀論ウォッチャーの雨宮さんがポストしておられました。まあ、信じる方がおかしいです。


1-09. 一般人を裁判で訴えているというのは本当?

ネット上で事実無根の誹謗中傷をしつこくしている人を名誉毀損で訴えています。ネット上で他人を誹謗中傷、いやがらせするのは、誰に対しても、また誰がやっても許される行為ではありません。他人を誹謗中傷しておいて、私は「一般人」だから訴えないで、ということは、ものの道理として通らないと考えます。政治家だから、芸能人、スポーツ選手だから誹謗中傷、いやがらせをしてもよいということはありません。ネット上の誹謗中傷やいやがらせは誰に対してもゆるされないということを徹底しないと、ネット上でのいじめを野放しにすることにつながります。

河野太郎 X 2024.04.21

ここは賛否が分かれるとは思います。私見では「公人であっても1人の人間であり、誹謗中傷のサンドバッグにならなくてはいけない理由はない」と考えております。皆さんのご判断はご自由に。


1-10. Xなどでブロックするのはいかがなものか?

上記の理由に加えて、タイムラインが誹謗中傷のコメントで溢れ返ると、見に来てくれた人たちにとっては当然気持ちの良いものではありませんので、基本的に誹謗中傷、いやがらせをする人はブロックしています。ただ、誹謗中傷もしていないのにブロックされたという声も時々聞きます。そのような方には申し訳なく思っています。もしそのような方がいれば、フォローしているどなたかを通じてでもお知らせいただければ解除いたします。

河野太郎 X 2024.04.21

これも私見では「公人も自由でいいのでは?」と考えています。そもそも彼の個人アカウントですから、個人の裁量で自由にできる権限があります。また「災害などの非常時に政治家の発信が見られないのは困る」と仰る方を見たことがありますが、非常時の情報に「河野大臣ポストでないと得られない情報」というのがあるとは考えにくいですし。大臣として管轄省庁の発信をする際も「当該省庁アカウント」の発信をご覧になられれば問題なしです。

私見を少しだけ。
❶ ログアウトすればポストは見られるののは事実ではあります。が、これは「遠回りしたら目的地に行けるので、こちらの道は封鎖」というのに近い気がします。鍵アカウントではないですが、これは単純に閲覧者の手間の部分なので、彼にその責がある訳ではないです。
❷将来、仮に総裁選を経て総理大臣になった際に「有権者をブロックしている」はマイナスにしかなりません。その際は「別のアカウントを作成」という方法もありますけどね。


1-11. イージスアショアの導入を中止したのはなぜか?

秋田、山口両県の自衛隊の施設に設置されたイージスアショアから発射された迎撃ミサイルの第一段ロケット(ブースター)が周辺の住民に被害を及ぼさないように、ブースターは、発射後、必ずその自衛隊の施設内に落下させてほしいという強いご要望を施設周辺の皆様からいただいており、それを実現すると歴代の防衛大臣が繰り返しお約束してきました。当初、ソフトウェアの開発でそれが実現できるといわれていましたが、実際には長い開発期間と高額なコストが必要だということがわかりました。安倍総理もそれは現実的ではないと判断され、イージスアショアの導入を中止することとしました。

河野太郎 X 2024.04.21

軍事について詳しくない方のために、まずは「イージス・アショア」ってそもそもなに?からお話。海上の「イージス艦」は耳にされた事がある方は多いと思いますが、あれの「陸上版」ですね。北朝鮮などからミサイルが打たれた場合に「迎撃」するシステムです。

日経新聞

導入閣議決定から中止に至るまでの時系列がこちら。防衛省のPDFの時系列と比較しましたが、合致しているのは確認しました。

秋田魁新報

注視の意思決定プロセスはNHK政治マガジンに記載がありました。安倍晋三回顧録の記載とも一致しています。

北朝鮮の弾道ミサイル攻撃への対処能力を高めるため、政府は2017年に秋田、山口両県にミサイル迎撃システム・イージスアショアを配備する方針を決めていましたが、20年6月に断念しました。迎撃ミサイルを発射した際に切り離す「ブースター」と呼ばれる推進補助装置を、必ずしも演習場内に落下させることができないことが分かり、地元の反発を招いたからということ でしたが、技術的な問題が断念の一番の原因ですか。防衛省は、推進装置のブースターを自衛隊の敷地内に落とすと、地元に説明していたのです。計画を決める前に、私もそう説明を受けていたのですが、その前提が崩れてしまった。イージス艦の迎撃ミサイル「SM3」で撃ち落とせなかった弾道ミサイルは、地上の地対空誘導弾「PAC3」で撃ち落としますが、その際も、ミサイルの破片は日本の国土に落ちてきます。しかし、破片がどこかに落ちるから、迎撃ミサイルは撃ちませんという発想はないでしょう。

安倍晋三回顧録 P55 中央公論新社

河野氏が防衛大臣に就任したのは2020年9月、第4次安倍第2次改造内閣からです。上記の時系列で言うと比較的終盤。ブースターの落下位置が計算できないという事態が判明したのは河野大臣就任後ではありますが、過去の防衛大臣時に「その技術的な瑕疵が発見できていなかった」面があります。河野大臣の前が岩屋毅議員、その前が小野寺五典議員。防衛省、および防衛大臣の失態だとは思いますが、河野大臣の前の2名も同様ではないかな。

勿論、これは河野大臣を擁護するという主旨ではありません。


1-12. なぜ外務大臣時の記者会見で「次の質問をどうぞ」を連発したのか?

あの記者会見の前に、複数の記者から、今日の会見で日露の交渉に関して質問しますと言われたので、交渉の内容はもちろん政府側の方針あるいは考え方も訊かれても答えられませんと申し上げていました。記者からは、それでも社の方針で会見で訊くように言われているので、答えられないのはわかっているけれど訊くだけ訊きますという話がありました。そして、実際に会見で日露に関する質問が出ましたが、お互い答えられないということをわかっていて訊いているという前提だったので「次の質問をどうぞ」と答えました。記者もそのことはわかっていましたが、動画であの場面を見た方は当惑されたと思います。動画を見る方のことも考えて、もう少し丁寧に、「日露交渉についてはお答えできません」と申し上げるべきでした。

河野太郎 X 2024.04.21

これは私もうっすらとしか記憶になかったので、動画を探したところ外務省のYoutubeがありました。

河野大臣のブログに謝罪が掲載されています。

問題となる箇所について記載がありました。ただ、上記の動画でこの発言は確認は出来ません。

冒頭に「国会答弁、聞いていただいていたかと思いますが、日露の交渉に関して、政府側の方針あるいは考え方というのは申し上げるわけにはいきませんので、それについては差し控えたいと思います。」と申し上げて記者会見をスタートさせ、日露関係についての質問がいくつかありましたが、「お答えは差し控えます」で通させていただきました。

河野太郎公式サイト

この回答は「メディアでどう扱われるか」は想定できる筈ですし、有権者に与えるイメージは決して良くはないです。記者がもし「答えられないのを承知で質問を投げかけていた」のであれば「冒頭にお話ししました通り、日露交渉の内容に関してはお答えできません」と述べれば、特に問題は起きなかったでしょう。メディアコントロール的に稚拙な対応だったと思われます。


1-13. 日本に飛来した気球のことを会見で聞かれて「気球に聞いて下さい」と答弁したのはなぜ?

当時、エスパー国防長官との間で、第三国のスパイ行為について話題に上っており、長官から「UFOが宇宙人のものならば心配ないが…」というような発言もありました。この気球に関しては、自衛隊の情報処理能力の手の内を見せないために、答弁書では「お答えは差し控える」となっていましたので、ジョークで「気球に聞いてください」と答えました。

河野太郎 X 2024.04.21

当時の発言の動画がこちらです。

そして約3年後にも国会で立憲民主党の大西議員から質問を受けています。岸田総理が最後に状況報告をしておられますね。

これは、個人的には「元々の発言は国防上の質問を受けている場面なので、ジョークで回答する局面ではなかった」と考えます。


1-14.再エネタスクの経緯と大林ミカさんが委員に選ばれた理由は?

2020年9月16日に菅義偉内閣が発足し、10月26日の所信表明演説で2050年カーボンニュートラルが宣言されました。カーボンニュートラルを実現するためには、化石燃料による発電を置き換えていく必要があり、原発の再稼働が進まない中で再生可能エネルギーの主力電源化が必要ですが、再生可能エネルギーの導入を進めるためには、各省庁及び自治体にまたがる規制の改革が必要です。そのために2020年11月20日、再生可能エネルギー、電力システム改革、規制改革の専門家を集めた再エネタスクフフォースが内閣府特命担当大臣(規制改革)の下に設置されました。内閣府でそれぞれの専門家の中から4人の委員を選定した案を作成し、私が了承しました。大林さんは再生可能エネルギーの専門家として選ばれました。現在、内閣府において、第三者を入れた調査チームで、自然エネルギー財団と外国政府との関わりについて事実関係を確認しているところです。(2024年4月現在)

河野太郎 X 2024.04.21

再エネタスクフォースの書類に、中国の国家電網公司のロゴ(電子透かし)が入ってて大騒ぎになった件ですね。公益財団法人「自然エネルギー財団」の大林ミカ事業局長が作成した資料との事。電子透かしのイメージがわかない方は、下記の画像でご確認ください。

内閣府「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の掲載資料について
内閣府「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の掲載資料について

大林ミカ氏の会見内容は産経新聞がわかりやすく報じておられました。

国家電網の透かしは、普通に日本の組織で働いて作成する場合は入りようがないです。自然エネルギー財団はアジアスーパーグリッドの推進組織であり、その推進組織GEIDECOの会長は「国家電網」の劉振亜会長、副会長がソフトバンクの孫正義社長です。

公益財団法人自然エネルギー財団 ASG

国会答弁の抜粋を国民民主党の玉木代表がX上でポストしておられました。2つ貼ります。

ここからは私見です。私が河野大臣を「評価できる面と、懸念する面が両方ある」と考えている要因の一つがエネルギー政策面です。また、この人選は非常に失点が大きいと考えます。

ただ、現時点では、これに関しては最終段階の実態解明まで行きついていないので「経過を見守る」しかありません。


1-15. なぜ再エネタスクの質問で「所管外」を連発したのか?

デジタル行財政改革が新設された時に、衆議院の審議では、デジタル庁とデジタル行財政改革は地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会(地こデジ)、規制改革、行政改革は内閣委員会という仕切りになりました。地こデジで規制改革や行政改革の質問が出たときは、副大臣、政務官又は政府参考人が答弁するというのが国会でのルールとなります。しかし、これはとてもわかりにくいので、地こデジに規制改革と行政改革も統一してほしいというお願いをしましたが、実現はしませんでした。
地こデジ委員会では、質問者には事前に、再エネタスクフォースは規制改革なので、地こデジでの質問への答弁は副大臣、政務官又は政府参考人からの答弁になることをお伝えしているにもかかわらず、大臣答弁を求められたので、ルールに従って「地こデジ委員会で規制改革に関する質問は所管外」なので、政府参考人から答弁をしますという答弁をしました。この件については、委員会終了後、自民党の筆頭理事から野党筆頭理事に対して抗議しています。こうしたことを答弁の中でも申し上げていますが、そこは切り取られて動画が流されてしまいました。私も発言のしかたについては、今後、気を付けていきます。

河野太郎 X 2024.04.21

これも「メディアでどう取り上げられるか」は予想できたでしょうし、少し注意を払えば防げた事態だと思います。とは言え、相手も「答えられないのをわかっていて質疑を続けた」のは、なんともいやらしいですね。実際の答弁の様子はこちらです。

これ、実際は「外務大臣への質疑」の最中に「元外務大臣」という事で河野大臣に質問が飛んでいます。これは確かに所管外でしょう。過去にその職務を行っていたとは言え、不用意な発言をすれば「現在の外務大臣の方針に影響が出ないとも限らない」です。私見では、そのように答弁を行えばよかったのかなと思います。


1-16. コロナワクチンの後遺症の責任はとらないのか?

ワクチンの効果や安全性などは厚労省の有識者による審議会で確認をして、承認をします。それには私は関わっておりません。承認されたワクチンをファイザーやモデルナと交渉して入手し、EUと交渉して日本向けの輸出の了解をもらい、自治体に配布してうってもらうのが私の責任です。たとえばファイザーのコロナワクチンは一瓶から6回取ることができました。一瓶開けた時に、接種希望者が5人しかいないというときは、ワクチンを無駄にしないように、その場にいる誰かにうってくださいと申し上げました。当初、厚労省は65歳以上に限るとか、予診票を持っている人に限るなどと条件を付けようとしていましたが、ワクチンを無駄にしない方が大事だから、対象者がいませんといって捨てたりしないように、誰かにうってくださいと申し上げました。そのことで問題になるようなことがあれば、私が責任を持ちますと申し上げました。また、厚労省が対象者やワクチンの移動方法などに関して細かな通知を出して裁量の範囲が狭く自治体が困惑していたので、それではうまくいかないだろう、私が責任を持つから、ワクチンの温度管理やワクチンの接種記録などをきちんと守ってくれれば、厚労省の通知にとらわれず、各自治体のやり方でやってよいとも申し上げました。おかげさまで自治体や医療関係者をはじめ、多くの皆様のご協力を頂いて、難しいとされていた短期間での接種が進んだのではないかと思います。一般的に、ワクチン接種では、一時的な発熱や接種部位の腫れ・痛みなどの、比較的よく起こる副反応以外にも、接種後に副反応による健康被害が生じることがあります。極めて稀ではあるもののなくすことができないことから、救済制度が設けられています。接種後の健康被害が臨時接種又は定期接種として行われた予防接種によるものであると厚生労働大臣が認定したときは、予防接種法に基づく救済を受けることができます。認定にあたっては、予防接種・感染症・医療・法律の専門家により構成される国の審査会で、厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とするとの考え方に基づいて審査が行われています。

河野太郎 X 2024.04.21

これで責め立ててる人は周回遅れです。2022年の年末に既に説明がなされています。


2. 私見

功績も失言も両方あると思います。私も全面賛同はしておりませんが、デマがあまりにも多すぎるのは間違いないです。また、政治家活動が長いため、ここでは網羅できていない分もありますので、Vol.2にて検証を続けます。


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