【読書】江國香織「彼女たちの場合は」

江國香織さんの「彼女たちの場合は」という小説を読んだ。家出型ロードムービーということで、女の子2人が家出してアメリカを横断するというストーリーであった。途中でクレジットカードをとめられたり、ヒッチハイクで乗った車の運転手がちょっとだけ怪しかったりと苦難がありつつ、旅を進めていく2人。一方、なかなか連絡がつかず心配でいっぱいの両親。両親の心配を所々ではさみながら、基本的には少女2人の家出旅を描いた1作であった。

個人的には、好みではなかった。なぜなら、自分はストーリーのある展開を好むからである。本作はただただ少女2人が移動するというストーリーで、特に目的地があるわけではない。もし両親が少女を探すという展開がメインであれば、もっと好きになっていたかもしれない。

また、この本を読みながら思ったのは映画として観たいというものである。舞台はアメリカであり、アメリカを横断(縦断?)するというのは旅番組としてもちょっと見てみたい所がある。

Amazonのレビューを見てみたら評価は高かったので、おそらく自分が本作のターゲットではなかったのだと思う。展開の少ない穏やかな展開こそが至福の読書体験だという人は、とても気にいるんじゃないかと思う。

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