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寝ている間に終わらせたい

久しぶりに、胃カメラの検査をした。

元々、胃が強い方ではなかったが、40代半ばから、めっきり胃弱となってしまった。
でも、なるべく強い薬は使いたくないので、普段は漢方薬を毎日飲んで調子を整えている。
具合が悪い時だけ錠剤も飲むのだが、今回それがもう10日続いていたのだ。

人間、元気な時は「まあ、次でいいか」と、嫌なことは後回しにする。
でも、具合が悪いのが続いたとたん、思い出すのだ。
そういえば、しばらく胃カメラやってないな。
今年はやろう…って、毎年思いながら、もうなん年経ったかなぁ……テヘペロ

…なんて、自分をごまかしてみるも、記憶に新しい去年の大腸ポリープ騒動。
健診で引っかかって、入院までするはめになったのは、誰でしたっけ。
はい、私です。


そして、急に不安になってくる。
もしかして、胃にもポリープが巨大化してたら、どうしよう。
胃の不調が長々続くのは、まさか、そのせいでは…?
どうなってんの、私の胃。

見たい。
今すぐ、のぞきたい。
早く治して、美味しいもの食べたい。
自分は食べれないのに、家族にだけ油ものや肉料理を作る日々よ、去れ去れ〜い!

というわけで、一度気になりだすと、さっさと決着をつけてスッキリしたくなる性分の私。
気が変わらないうちに、検査の予約をすることとなった。


お世話になったのは、いつも漢方薬を処方してもらってる病院。
前回、初めての胃カメラ検査をしたのも、こちらだった。
ものすごく緊張してたけど、麻酔と鎮静剤を使って、意識のない間にちゃちゃっと検査してくれるので、あまりのあっけなさに嬉しい驚きを感じたのを覚えている。


実は、大腸の検査の時は別の総合病院で受けた。
鎮静剤を使うので、てっきり、これも寝ている間にやるのだと思っていた。
ところが、待っている間、検査室から先生と患者さんの会話が聞こえてきた時の絶望感。
ウッソー。
起きてるじゃーん。
全くの想定外だった。

先生がカメラの映像を見せながら、明るく解説してくれるのだが、こちとら全く、そんなサービスは求めていない。
眠って、訳がわからないうちに終わらせて欲しいのだ、私は。


恐らく、胃の検査も意識ありバージョンであろうと踏んだ私は、迷わず眠れる方の病院を選んだ。
おかげさまで、今回も無事に、知らない間に検査を終えることができた。

看護師さんからは、
「(カメラ)入れる時も、微動だにせず、すごく上手でしたよ」
と、お褒めの言葉をいただいた。
普通は麻酔していても、入れた瞬間にビクッと動いてしまう人が多いそうだ。
よほど一瞬にして、深い眠りについていたのだろう。
自分の体に感謝である。


検査の結果も、異常なしでひと安心。
前回もそうだったが、小さなポリープがたくさんあった。
女性には多いらしいのだが、それにしても数がやたらと多い。
思わず、
先生「フッ……多いね」
私「フッ……大量ですね」
と、半笑いになってしまったレベル。

でも、このポリープは放っておいてよいそうだ。ピロリ菌がない時にできるタイプのものらしい。
さらに朗報。
このポリープがある人は、よほどのことがない限り、胃がんになりにくいそうな。
「よほどのこと」って何だろう…と、一瞬思ったが、とにかくラッキーなことに変わりはない。
胃の中がブツブツだらけだって、構わない。
どうせ、外からは見えないもんね。


検査が無事に済んでホッとしたせいか、その日の夜は調子も良く、久しぶりに家族と同じメニューのごはんが食べられた。
健康、サイコー!
となりで、口内炎に顔をしかめる娘を見ながら、脳内で叫んだ夜だった。



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