見出し画像

Mbtiから見る『 フランダースの犬』~ネロが救われる方法は、無かったのか?

子供の頃、フランダースの犬というアニメを見ていたことがあります。

あらすじは、祖父と2人で暮らしていたネロという少年が、パトラッシュという犬を虐待から救い、懸命に生きる話です。
彼は、牛乳配達の仕事をしながらコンクール受賞を目指し、絵を描くのに情熱を注ぎます。コンクールで一等を取れば、大金が入り貧しい暮らしから解放されます。
彼は一等のみを目指し絵をひたすら描きますが、受賞した人が金持ちの子供でありネロは二位という結果に終わりました。
彼は、経済的に絵の学校に通う金銭的な余裕はありませんでした。もし学校に通えていたら、一等を取っていたかもしれません。
また、有名な絵画は貧しい人が拝見するのは難しいみたいです。
彼は、アロアという女の子と仲が良いですが、彼女の父親がネロのことを好ましく思ってなく、風車火災の犯人にでっち上げます。

ネロは失意のうちに、パトラッシュと共に吹雪の中をひたすら歩き、大聖堂の中に入り、目的のルーベンスの十字架のキリストの絵を見て、そこで息絶えます。

舞台は、1870年代のベルギーのアントワープです。当時のベルギーは、貧富の差が激しく子供が労働するのが当たり前でした。
ネロがコンクールが二位で、金持ちの子が一位なのは、当時の格差から来る理不尽さを感じさせられます。
貧しいと、学校にいけなくまともな教育を得る機会がありません。
当時の人々は、自分が生きることに必死で他人を助ける余裕も無かったことでしょう。

ネロは両親が亡くなっており、やがて唯一の頼りだった祖父も亡くなり、路頭に迷います。濡れ衣も着せられ、唯一の希望がルーベンスの絵を見ることでした。

当時、私は、観ていて悲しくなってしまいました。ネロとパトラッシュは、理不尽な境遇の中、懸命に生きたと思います。

ですが、私は、ネロが救われる方法は無かったのか?と、思います。
確かに、彼は貧しく理不尽な境遇の中、健気に真っ直ぐ生きたと思います。
私が思うに、彼は精神年齢が高く我慢をし過ぎたのではないか?と、思います。
ネロの性格は、ISFJだと言われています。ISFJは、控え目で堅実で他者の気持ちに寄り添い、真面目で優しい性格をしていると言われています。
ISFJは、現代日本では生きやすい性格ですが、物語の世界の中では生きづらいのではないか?と、思ってます。
もし、ネロがISFPやINFPの性格だったら、アロアにひたすら辛い思いをぶつけていたり、救いを求め行動に移していたと思います。
INFJの性格だったら、状況を変えようと何か変革を起こしていたかと思います。
ですが、ネロは忍耐強い性格をしていました。どんなに理不尽な目に遭っても、感情を抑え温厚で誠実な性格でありました。年齢の割に大人びており、自分の気持ちを露にすることはあまりありません。自分を抑え、慎ましく暮らしていました。

私としては、ネロは子供らしくあり、喜怒哀楽がハッキリして、もっと何かアクションを起こすべきだったのでは…と、思います。

彼の中に、確固たるプライド、自尊心があり、情けをあまり掛けられたくない、誇りを持って生きていたい、そんな思いがあったのかもしれません。

ですが、私は彼に子供らしくあった方が救済される確率が上がっていたのでは?と、感じています。

もし彼が、子供らしく振舞っていたり、SOSを求め変化を起こそうとしたら、少しは救われた可能性があったのでは?と、言うのが私の感想です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?