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【R5年度2次試験 事例Ⅲ・再現答案】高級ホテル御用達 食品製造会社の次なる狙い

令和5年度中小企業診断士 2次試験を受験したみなさま、
改めて大変お疲れさまでした。

これまで事例Ⅰ、事例Ⅱの再現答案をアップさせて頂いて、

今回は「事例Ⅲ」となります!

事例Ⅱが終わりお昼休憩に。
外の空気が吸いたかった私は朝コンビニで買ったおにぎり二つを持ち、
教室を出て立教大学内のベンチに腰掛けた。
穏やかな気候であたたかな日差しが心地よく私を包む。
おにぎりをほおばりながら午前の試験を思い返し、
私は確かな手ごたえを感じていた。

時間配分は良く事例Ⅰ、Ⅱのどちらも10分程度の見直しの時間が取れた。
回答も設問全体を通して、私なりに一貫した内容が書けた。
何より事例企業に向き合い楽しく臨むことができた、と満足し、
あまつさえ「これは合格したのではないか」と
一人でニヤニヤする始末だ。

眠くならないようおにぎり二つのみとはいえ、私の気力は充実し、
気持ちは最頂点に達したと言ってよい。

そう、この事例Ⅲが始まるまでは・・・


1.事例Ⅲ 食品製造会社C社の状況 (与件文)

事例Ⅲで問われること

事例Ⅲは「生産管理」に関する問題と言われています。
そのため、事例となるC社は大抵、製品を製造する工場や会社となります。
そして、C社は何らか生産に関する問題を持っており、
当たり前のことができていない
というのが与件文に散りばめられている。といった印象です。
なので、基本の対策としては、
何かかっこよい最先端でスマートな対策を助言するというよりも、
その当たり前の問題を見いだし当たり前の対策を提言する
のが良いと言われています。
助言を構成する際は、

  1. まずは生産管理の観点であるPQCDSME(Productivity、Quality、Cost、Delivery、Safety、Morale、Ecology)でどこが問題となるかを見出す

  2. その対策をするためには何が必要か。
    全社的な生産計画?標準化?IT等を活用した情報共有?教育?設備改善による生産効率化?

といった感じで私は整理しています。
あとこれは私の主観ですが、
与件文を読んでいてC社の生産状況が映像で浮かぶようにイメージできたかどうか。
というのが事例Ⅲの出来栄えを分けるポイントになると考えています。

今回の事例は、もうホワイトアウト。
私は目の前には真っ白な視界が広がっておりました・・。

与件概要

地方都市にあるC社は、温泉リゾート地の高級ホテルや旅館向けに、和洋総菜や菓子などを製造する食品会社。

ベテランパート従業員の手作業による丁寧な製造と、販売先との密接なコミュニケーションで、高品質な製品を提供してきた。
しかし近年は、増加する外国人観光客向けのメニュー開発や、コスト削減の要求など、ホテル・旅館を取り巻く環境は変化している。

C社は、こうした変化に対応すべく、新規事業として中堅食品スーパーX社との共同開発に乗り出した。
X社は、C社の季節感あふれる高級総菜に目をつけ、中食需要に対応する商品開発を依頼。

C社社長は、外部人材を採用した新設の製品開発部を中心に、X社と協力して新たな商品を企画していき、この新規事業を大きく拡大させていくことを狙っていた・・。

出展 ) Google bard(生成AI)さんに要約お願いしました。

与件全文

全文読んでみてみたい方はこちらを。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2023/C2JI2023.pdf

2.設問および再現答案

第1問 (配点10点) (自己採点6点)

C社の生産面の強みを2つ40字以内で述べよ。

強みは、①経営者含む工場管理者がホテル調理の業務に熟知②高級感ある総菜の製造技術

[自己採点時メモ] 
そんな悪くないが料理などの具体性ワードがいれられていると良かったか。ちょっと減点

第2問 (配点20点) (自己採点10点)

C社の製造部では、コロナ禍で受注量が減少した2020年以降の工場稼働の低下による出勤日数調整の影響で、高齢のパート従業員も退職し、最近の増加する受注量の対応に苦慮している。
生産面でどのような対応策が必要なのか、100字以内で述べよ。

対応策は、①レシピ等の標準化を行い新規採用者も含め誰もが対応可能な業務を増やすこと②OJTによる多能工化を図り人単位の生産性向上③課長は全体管理に集中、等の対応を行い工場全体の生産性向上を高める。

[自己採点時メモ] 
手作業に関する問題を拾えていない。。
機械化可能な工程の自動化等ふれられていると良かった。

第3問 (配点20点) (自己採点12点)

C社では、最近の材料価格高騰の影響が大きく、付加価値が高い製品を販売しているものの、収益性の低下が生じている。
どのような対応策が必要なのか、120字以内で述べよ。

対応策は、①経験値で行っている見積りに基準を設け標準化を行う。②食材の入出庫記録をきちんと取り在庫管理を行う。③納品遅れ等を発生させないよう購買管理の見直し、等の対応を行い無駄な発注や材料の廃棄を減らすことで収益性の改善を図る。

[自己採点時メモ] 
IT化要素をいれられてもよかったか、特に在庫管理や販売管理の部分。
DB化による記録と状況の共有を行い無駄の無い在庫管理や需給に即した発注管理を行い
材料の廃棄を減らすことで的な。1~3をもっとサマライズして記載できたか。。

第4問  (配点20点) (自己採点12点)

C社社長は受注量が低迷した数年前から、既存の販売先との関係を一層密接にするとともに、他のホテルや旅館への販路拡大を図るため、自社企画製品の製造販売を実現したいと思っていた。また、食品スーパーX社との新規事業でも総菜の商品企画が必要となっている。
創業から受託品の製造に特化してきたC社は、どのように製品の企画開発を進めるべきなのか、120字以内で述べよ。

製品開発は、既存の受託品は顧客の指定や要件に沿った製造を行えば良いが、新規事業の自社企画製品では顧客の課題やニーズに沿った製品を提案する必要がある。そのために、顧客ヒアリングや市場動向調査を行いエンドユーザーも含めた顧客に響く製品を目指す。

[自己採点時メモ] 
ニーズの収集やエンドユーザー(一般消費者)に触れられているのは良い気がする。
体制の整備(特に営業面はよく過去問に出てくる話なので)は触れられていた方が良かったか。

第5問  (配点30点) (自己採点10点)

食品スーパーX社と共同で行っている総菜製品の新規事業について、C社社長は現在の生産能力では対応が難しいと考えており、工場敷地内に工場を増築し、専用生産設備を導入し、新規採用者を中心とした生産体制の構築を目指そうとしている。
このC社社長の構想について、その妥当性とその理由、またその際の留意点をどのように助言すか、140字以内で述べよ。

理由は、①ホテル・旅館とスーパーでは製造する商品が完全一致せず必要な業務知識も異なるため②納品タイミングが重複しており同一ラインで生産することが難しいため。留意点は、本来は全体管理されていた方が効率的であるため、自社企画製品の拡充を進める中で、生産体制の統一化も検討していく。

[自己採点時メモ] パニパニパニック。終了30秒前くらいまで文字書いてた気がする  
時間もなくやらかした感大。思いっきし外したかも。改めて見ても何かずれてる・・。

妥当性は、ホテル・旅館向けは多品種少量生産、スーパー向けは少品種多量生産であること。
この違いに気づくべきだった。
スーパー向けは製造量の拡大も見込まれており、
これまでのホテルの厨房に近しい、ホテル・旅館向けの生産設備環境では対応できない。
だから、専用生産設備が必要だし、既存人材ではライン生産の経験がないので、
新規採用も必要となる。

そして設問ではさらに留意点も求められるという無理ゲー。
この問題はしんどかった・・・・・。

自己採点について

自己採点は以下のように行っています。4ポチ目が色濃いです、ハイ。

  • すごく早く速報頂けるKECさんの模範解答を参考

  • 過去合格生が配信している令和5年度試験の感想や問題解いてみた系のYoutube

  • 上記ふまえキーワードとなりそうな文言が含まれているか、回答趣旨にぶれがないかと分析

  • これらを総合しつつ最後は「エイヤッ!とノリ」で採点

3.おわりに

午前、意気揚々としていた気分は
事例Ⅲを終えだいぶ余裕がなくなった。
2次試験には魔物が棲むというのはこういうことか。
泣いても笑っても本日最後の事例Ⅳが待っている。
最後は会計。
疲れもピークなところに計算問題の嵐・嵐・嵐🌀
もうやるしかないと心は決まった。
まあ決めなくても試験はやってくるのだけども。

ということで次回は事例Ⅳの再現答案をアップします。
ではまた!

なお、本再現答案はお世話になった参考書でもある「ふぞろいな合格答案」にも投稿させて頂きました。

4.お世話になったサイト&参考書


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