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北海道が好きになったわけ

僕は北海道が大好きで、2000年に東京から移住してきた。
ただ、その時が初めての北海道ではなく、深川市にある北海道拓殖短期大学に入学するために来たのが初北海道だった。

高校卒業時には自宅から通えそうな大学を受験したんだけど、全部落ちてしまって浪人する事になった。そんな時、一緒に大学を落ちまくった仲の良い友達の「北海道の大学なら行けますっていう通知は来たんだけどさ、そんな島流しみてーなの行かねつーのw」というひと言を聞いて、密かに「それだ!」と心に決めた。

1981年に放送が始まったフジテレビのドラマ「北の国から」がとても好きだった。いつも野球しか観ないような父親が珍しくチャンネルを合わせたドラマを横で観ていてハマった。
主要キャストのひとり純君とは、年も近く名前も似ており、東京から水道も電気も通っていない富良野の家に引っ越してカルチャーショックを受ける純君の視点でドラマを観ていた。そして、生まれ育った東京に飽きていた僕は「あー、俺も北海道行きたいなー」と憧れるようになっていった。

両親の血筋が共に3代続けて東京生まれだったので「田舎に里帰り」という経験が全く無く、不憫に思ったのか夏休みや冬休みには色々な団体の主催する水泳キャンプやスキーキャンプに、半ば強制的に参加させられた。小学生の低学年からそんな経験をさせてもらっていたせいか、人工物だらけの東京よりも自然の方が好きになっていった。もしかしたら、実は両親も田舎が欲しかったのかもしれないと最近になって思う。じゃなければ東京生まれのくせにトラ党の父が「北の国から」にチャンネルを合わせるなんて説明がつかない。

そんな小学生時代から、レギュラー放送は勿論のこと「北の国からスペシャル」も必ず見逃すことなく毎回観ていたので「純君イイなぁ。俺もこんな体験したいなぁ」と北海道に憧れる気持ちが日増しに強くなっていった。

でも、まさか本当に北海道に住む事が現実的になるとは思っていなかった。
「北海道の大学なら行けますっていう通知は来たんだけどさ。。。」という、その友達にとっては冗談のような通達だけれど、当時の僕にとっては超魅惑的な言葉を聞くまでは。

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