日常（d）

東京に心底疲れてしまった。狭いアパートの窓から見えるのは電線とケーブル線と隣のビルの壁。混雑する電車。休日に出かけるとどこも大混雑。お店に入るのに並んで待たなければならない。

朝早くから夜遅くまで働いているのにお給料は少ない。家賃補助はないから安いボロアパート住まい。隣の人（学生）が夜騒いでうるさくて眠れない日もある。

体調も悪く、肌の色も、白目も濁っていてどんよりしている。
朝なんとか起きるが会社に行くのがいやでいやでたまらなくなり頭痛と吐き気がしてくる。

会社勤めに疲れた。東京に疲れた。頭もよく働かなくなってしまった。
もう会社を辞めよう。自分の心と体を守るために。

しばらく田舎でゆっくりしたい。緑の中で深呼吸したい。のんびり暮らしたい。
でも僕には実家、帰る所がない。

どこに引っ越そうか。
自然が身近にあるところがいい。

田舎のボロアパートを借りて住む。田舎で仕事は見つかるのだろうか。
車を持っていないので車なしじゃきつい所には住めないよなぁ。
住みたい所はド田舎なのだが…。

毎日こんなことを考えている。
これが僕の日常。