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ついてない日ついてる日

 今日はなんか疲れたなぁ。上司の尻拭いに奔走した日。連絡を取りたい人とは入れ違いで話せなかった。折り返しの電話もない。
 帰りの電車は、先の駅のホームで非常ボタンが押されたため安全確認の為、遅延。次に乗った電車は手前の駅で救護活動の為、遅延。仕方がないが、お腹がへったな。お昼はプロテインバー1個だった。
 やっと駅に着き、おりたら、雨。雨は降らないと聞いていたので傘はない。いつもは折りたたみ傘をカバンの中に入れているが今日に限って、ない。

 お気に入りのスーツと靴が雨に濡れて寒い、寒い。早く家にたどり着きたい。晩ごはんどうしよう。冷蔵庫と冷凍庫の中を思い出す。鍋、かなぁ。体が冷えたし温まりたい。

 今日もミナの帰りは遅いんだろう。ミナも、忙しそうだ。
ミナとは一緒に暮らしはじめて半年くらい。ミナの前では本音が出せる。
しんどい、疲れた、今日は1日ゴロゴロしていたい、など。ミナも同じで、僕に本音を話す。お互いにカッコつけずに、思いやりは忘れずに、暮らす。最高のパートナー。ミナと出会えて、僕は最高についている。


 冷え切った手でドアを開けると、美味しそうな香りと、
「お帰り〜」
とミナの声。
「ただいま。今日は早いんだね」

「打ち合わせの後、直帰できたの。
おでんが食べたくて作ったよ〜」

「え〜ありがとう」

「大根の葉チャーハンも、あるよ」

「最高!」

「大げさ〜」

 今日あった不運なことってなんだっけ?大好きな人と話して、美味しいものを食べる。今日もこれからも幸せだ。


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