<2024/4/20(土)>ハンドレビュー

<前置き>
よりスキルアップにつながるハンドレビューの在り方は、相手プレイヤーが「バランスの取れたプレイ」からどの程度逸脱したプレイをしているかの仮説を振り返り、その仮説に対して均衡が取れたプレーができていたかを検証することだ。

しかし、各シチュエーションにおける「バランスの取れたプレイ」がわからなければ、相手の逸脱の程度の仮説を立てられないし、それに対してバランスの取れたプレイはできない。

そのため、ここでは①対象のシチュエーションにおいて「バランスの取れたプレイ」をする相手に対する「バランスの取れたプレイ」を知ること、②そのプレイがバランスが取れている理由を理解すること、の2点を目的にハンドレビューを実施する。

①バランスの取れたプレイはSnowieの判断を採用し、②バランスが取れている理由はSnowieのRangeAdviceを頻度ベース戦略の視点から筆者が考察する。



Hand History

本記事でレビューするハンド

最終的にポットを獲得できているが、フロップのレイズがエラー判定が出ている。その理由を確認していく。

プリフロップ

アクション

COの2bbオープンレイズに対して、ボタンからA♠️Q♣️でコール。

結果判定

バランスが取れたプレイだった。

ハンドレンジ確認

▼自分のハンドレンジ

スチールの多いCOからの2bbと小さいレイズなこともあり、コールよりもレイズ頻度が高い結果に。強いハンドに加えて、弱いハンドを積極的に3ベットしてリスチールを狙うレンジ構成。今回のAQoはマージナルハンドに位置付けられるので、コール止めで正解。

フロップ

ボードテクスチャ

ストレートやツーペアが見えてハンドが絡みやすいウェットボード。

アクション

相手の約1/3potベットに対して、オープンエンドがあるのでほぼpotサイズへブラフレイズ、相手がコール。

結果判定

バランスが取れていない。コール止めでよかった。

ハンドレンジ確認

▼相手のハンドレンジ

<頻度>
約40%のハンドで1/4サイズでベット。

ベット構成>
・バリューベット:セット、ツーペア、オーバーペアorトップヒット+ストレートドローなど。
・ブラフベット:AQ、ミドル以下ペア+ストレートドローなど。

チェック構成>
ストレートが完成するナッツ級のKQ、87、Q8とストレートドローがつかないAハイ、8以下のポケットペアの弱いハンドを主にチェックに回している。(ドローがないマージナルハンドのAAもチェックに回している)

▼自分のハンドレンジ

<頻度>
ほぼすべてのハンドが絡むためフォールドは1%以下。ただ93%はコール止めでレイズは6%にとどまる。

レイズ構成>
ストレートが完成するナッツハンド、トップセットとトップツーペアも一部レイズに組み込まれている。

コール構成>
ワンペア+ストレートドロー、ワンペア、ストレートドローのすべてがコールに回されている。

考察・学び まとめ

考察
フロップでIPから相手がベットしてきた段階で、相手のハンドレンジがワンペア以上かオープンエンドに絞られるため降ろせる可能性が極めて低く、ブラフに適さないシチュエーションだった。

学び
ハンドが絡みやすいウェットボードのOOPでCBを打たれた時は、基本的にレイズはバリューのみで構成するのが良さそう。
逆に絡みやすいウェットボードで相手がチェックだった場合は、ハンドが絡んでいない可能性が高いので、オープンエンドはベットレンジに回すべき。


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