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春のような温かさがいつもある学校に… 真っ直ぐに見つめ、率直に行動する君の伸びやかさを大切に思う 〜心の宝物190

🌷大きく手を振って


コロナ機の学校
2年生の彼は、とにかく何事も元気いっぱいに取り組みます。いつも笑顔で喜怒哀楽の感情表現も豊か。低学年らしい無邪気さで、何事も全力で取り組む、学級や学年のムードメーカーでした。

朝、校門で登校を迎える私に、坂のはるか下から「おはようございます!」と大きな声をなげてくれます。感染予防のために、登下校中のおしゃべりさえ控えることを申し合わせていたので、奨励するわけにはいきませんでしたが、距離に関係なく、挨拶で思いを届けようと、無邪気に全力で頑張る心を愛しく思いました。

「大きな声を出さないで挨拶の気持ちを伝える方法を工夫しませんか」
彼の思いをくじかないよう願いながら、そう投げかけてみました。

次の朝、いつも全力で声を振り絞る同じあたりから、彼は、全身で手を振ってくれました。

彼のこの工夫をはじめ、この時期、多くの文化が生まれたり、その値打ちを見直されたりしました。コロナ「禍」でなく、コロナ「機」という意識で学び合うことを大切にした子供たちと先生方のおかげです。

🌷真っ直ぐに見つめ、率直に行動する君の伸びやかさを大切に思う


授業中も、彼らしさは健在です。
担任の先生の不在で急遽補充に入り、『ないたあかおに』の絵本を読み聞かせたことがありました。長い物語ですが、彼は食い入るように集中して聴いていました。読み終えた後の感想の交流では、手が上がりっぱなし。
「あおおにはすごい」「こんないいともだちがいるのだから、あかおにもそうとういい人」「はしらであたまをうったあと、すぐおみまいに行けばよかった」
彼の発言で、他の子も思考を促され、ピンチヒッターの読み聞かせの時間が、道徳の授業のようになりました。

思ったことをすぐにつぶやくので、ときにそれが他の子の思考を邪魔してしまう形になり、たしなめられることもありました。話し合いの場における自制は確かに教えるべきですが、それを自分の短所と思ってほしくない、彼の率直さは大切にしたいと思いました。

仲間や先生の話に耳を澄ませ、言葉の真意をつかもうと全神経を集中し、気づきを言葉にする。あなたの率直さやつぶやきは、全力の挨拶は、相手と、他者と、よくつながりたいという願いに他ならない。あなたのそんなあなたらしさを、私たちは、とても大切に思っているよ。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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