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『ディズニーキャストざわざわ日記』面白かった!

コロナ期間、読書の面白さを知りました📚
今回読んだのは、三五館シンシャの日記シリーズ4冊!

①ディズニーの裏側、目からうろこ

 率直な感想は、こんなに赤裸々に語って良いのだろうか? と思いました。
 あくまで会社・職場としてのディズニーランドを知ることができ、普段自分が働く職場と似ている部分があったり、世間で語られるイメージほどではなかったり。
 大変興味深かったです。

業務中のもやもや

 著者は、歩くコンシェルジュ「カストーディアルキャスト」で働かれていた経験を繊細に描かれています。
 例えば、、、
・ゲストが食べ歩いて零すアイスのシミの掃除が大変だ、
・降雨後にベンチを拭いてもすぐ雨が降り水の泡。

 言われてみれば当たり前ですが、ゲストとして遊びに行くと気づけない苦労が面白いです。

うわ~会社だ! と感じること

 テーマパークとして捉えがちなオリエンタルランドですが、会社だなぁと思うこともありニヤニヤしてしまいました。
 天下のオリエンタルランドでもこうなんだ笑

・手袋を交換に出そうとすると両手セットでの交換だ
・どうせすぐ雨が降るから、とレインコートを着て作業続けているとすぐに脱げと言われる
・偉い人が決める入園者予測は外れまくるけれど、現場にいる人たちの勘はよく当たる
・不審物チェックの報告を定期的にやるのは、何か起きた時に確認していたことを証明するためのアリバイ作り

遊びに行くのが怖くなる!

 ディズニーランドに行くと、開放的になってしまってマナーとモラルが低下しがちですが、本を読んでいると自分の行動が適切であるのかビクビクしてきました💦💦

・「走るのは危ない」というアナウンスをしても誰も聞かない。
・トイレ掃除をして御礼を言われることは皆無、むしろ長時間並んで疲れているとキレられる
・嘔吐処理で急行してもお礼を言われず、吐いてすっきりしたでしょと言われながら去られる
・迷子を連れて行っても親子の再会に意識がいき、感謝されない

きっと、ショッピングモールや学校などとは違い、マナーを守らない人が多そう(>_<)

 自分は果たして最低限、人間としてのモラルを守って楽しむことができているか? 改めて考えさせられました。

②いらなくなった職業、メーター検針員

着せられまくる濡れ衣

 悪用しようとすれば、泥棒にもなれるのがメーター検針員。
「検針でーす」と言って家に入る。そしてメーターがある場所まで行けば大抵、家の中の様子や、洗濯物などが丸見えに。
 家が無人だろうということや、家族構成なども推測できるという。

 そんな仕事であるが故、猫が壊した花瓶もメーター検針員が壊したと勘違いされる。管理会社も現場の検針員を信頼しているわけではない(現場を知らない)ので謝罪に向かわされてしまう。

 著者が言っていたのは、ポストから落ちていた郵便物を好意で郵便受けに戻した場合。
 良いことをしたつもりだが、土に汚れた郵便物を見た家主は、郵便屋が汚したと思い怒りを覚えるかもしれない(=郵便局に苦情が入る)。

「落ちていたので拾った」というメモ書きをつけるところまでできると全員が幸せになる善意ですね。
 先の先まで考えるのは非常に難しい💦💦

先の先まで考える?

 先の先を考える繋がりで言うと、検針員の大変な所としてメーターが変な場所にあるということ。
 脚立に乗らないと届かないような高いところ。探しても見つからないようなわかりづらいところ。

 そして誤診を避けなければいけない中、5大厄介なものも紹介されていました。
雨、雪、光の反射、吠えたてる犬、体調不良。
 場合によっては、メーターがむき出しではなく袋に入っていたり箱に入っていたり。

 最近はIoTで検針員の仕事自体が不要になってきているそうです。

③交通誘導員のやること、できないこと

難しいのが目の前の渋滞!

 善意が裏目に出るシリーズはこちらでも健在!(-_-;)

 目の前で渋滞が起きていても、誘導をしてはいけないというお話。
自分たちの管轄ではない道路を誘導して、事故が起きたら…?
 とはいえ、目の前で渋滞が起きていて、近くに立っていたらドライバーから誘導しろと文句を言われてしまう。
 難しい立ち位置だなと感じました。

 また、工事のため通行禁止と伝えても、納得してくれずに直進していくドライバーもいるとのこと。
 急いでいればそんな人もいるのか、と唖然としました💦

④搾取される出版翻訳家

 『7つの習慣』第二弾を翻訳された宮﨑さんのお話。
まず言葉選びが面白くて、楽しみに読み進めました。

ファンレター天国、平積みドッカン天国

 日記シリーズは、仕事上に感じる気持ちを赤裸々に語っているのが面白いです。
 翻訳家として本当に嬉しいことは、翻訳家ではない私が想像しても鼓動が高鳴ります。
 自分が翻訳した本がありえないほどの量平積みされていたり、ファンレターで○○さんの翻訳よりも好きと言ってもらえたり。
 僕は翻訳できるほどの語学力がないので難しいですが、将来自分の書籍を出してみたいなと思いました(>_<)

いきなり印税カット地獄、出版間際での出版中止地獄

 後半は裁判記録のように裁判の話が語られています。
当初の約束とは違うことがこんなにもありふれているのか、と驚きました。
 例えば、出版時期。時間がないと言われて剛速球で翻訳を終わらせたのに、出版が延期を繰り返され続けたり。
 例えば、印税。〇%ですと言われていたのに蓋を開けてみるとどんどん下げられたり。

 そのような理不尽を受け入れてしまうと、翻訳家という職業自体を下に見られるようになってしまうという思いから、間違っていることは間違っていると言い続ける力を学びました。


最後まで読んでいただきありがとうございます🍀🍀
色々な本を読むことが好きなので、ぜひ他の記事もご覧ください!



 





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