はじめに
先日の記事ではティール段階への発達プロセスの中で起こる影の特徴について紹介しました。
今回はせっかくなのでプロセスを促進するために必要となる取り組みについても紹介したいと思います。
引用元は書籍「人が成長するとは、どういうことか ーー発達志向型能力開発のためのインテグラル・アプローチ」です。
この発達プロセスの特徴は?
「人類の意識の形態は、生まれてから成熟した大人になるまで、どのように進化してきたのか?」
歴史家、人類学者、哲学者、神秘主義者、心理学者など、多くの人がありとあらゆる角度からこの問題を探求してきました。
どの研究者の研究結果にも共通していたのは、人間性が「段階を踏んで」進化するという点です。この段階に関しては研究者の興味関心に基づいて様々なモデルが提唱されていますが、どのモデルも、注目している場所は異なる(例:あるモデルは欲求を見て、あるモデルは認知を見ている)一方で同じ山を見ているそうです。この山のことを発達段階と言えます。
「ティール」もあるモデルにおける1つの段階であり、そこに至るまでのプロセスがあります。
ここでは、そのプロセス自体がどのようなものになっていくのか?についてイメージできそうな特徴を抜粋していきたいと思います。
早く知りたい方のための要約
取り組みについては書籍の内容を網羅的に紹介したいと思ったので長くなってしまいました。端的に掴めみたい方はこちらだけご覧ください。要はこういうことがプロセスで必要なのね!と掴むためだけの整理です。この分類は分かりやすくするための私の簡易的分類であり、実際は心も頭も体も別々ではなく相互に関連し合っていると捉えています。
ココロ的取り組み
実存的な課題と正面から対峙する
自己の存在を深く揺さぶるのを許す
苦悩を抱擁するための耐性を涵養する
影の領域の治癒と探究
自己の存在の内に形成した偽りの「殻」や「鎧」を一つひとつ解除していく
アタマ的取り組み
衝動や欲求、そして、価値観や世界観を徹底的に精査する
特定の価値観や世界観に対する「こだわり」を相対化
「視点取得」と「視点探索」の訓練を継続
カラダ的取り組み
身体領域の探究と鍛錬
条件づけされた身体をその呪縛から解放する
(補足)
それぞれのキーワードについてもう少し詳しく知りたい方は次の段落をご覧ください。もっと詳しく知りたい人はぜひ鈴木規夫さんの書籍をあたってみてください。
プロセスでは例えばどのような取り組みが必要となるのか?
では、ここからはプロセスを進んでいく中で必要な取り組みについて触れられている箇所を抜粋していきます。
→涵養(かんよう)とは初めて知りましたが「水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること」といった意味だそうです。
影(シャドゥ)って何?
取り組みの中で重要なキーワードである影(シャドゥ)とは何か?についても紹介します。
さいごに
今回の記事では、具体的な方法論にまで言及していません。というよりも、引用元の書籍ではそれらの紹介はほとんどありませんでした。
むしろ、詳細はケン・ウィルバー(※1)の提唱する「インテグラル・ライフ・プラクティス(※2)」という実践法に任せるといった感じでした。
その内容はこちらの書籍で扱われています。
読んだことはありますが、なかなかのボリュームの本です 汗
個人的には今後、より具体的な方法論についても触れてみたいですし、それらと過去に自身が取り組んできた経験と照らし合わせる記事を書いて理解を深めていきたいなぁと思っています。