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長期的な目標や計画を立てるのが苦手な人のためのライフデザイン論〜私の経験談編〜


はじめに

先日、このような記事を投稿しました。

詳しい内容はぜひ読んで欲しいのですが、簡単にまとめると

・人には「未来に叶えたいコトと計画性」を重視するタイプと「自分の状態と不確実性」を重視するタイプという2つの傾向があり、まずは自分の傾向を理解し、それに合う方法を選んでいくこと。
 
・そもそも日本人の8割は、前者の中長期的なビジョン・そのための計画を立てる方法が合わないと言われている(コーチの平本あきお氏談)

ということでした。
 
私は本当は後者の「自分の状態と不確実性」を重視する傾向が強いのですが、それに気がつくまでは前者のやり方に適合しようともがいて悩み苦しんできました 笑
 
今回は、私の体験談を紹介します。

最初にライフデザインをした時

私が人生で初めてライフデザインをし始めたのは就活生の時でした。
もう15年前になりますね(驚)
 
詳しくは省略しますが、就活を通じて「これだ!」と思える夢が見つかりました。
 
当時の自分の言葉で言えば、「それまでモノクロだった人生がフルカラーになった」「2回目の誕生日だ」なんて言うくらい心が動く出来事でした。
 
その夢は何かというと、その少し後に立ち上げた学生団体の活動概要をまとめたものが残っていたので紹介します。(知る人ぞ知る、mixiを漁りましたw)

スクリーンショット 2020-05-09 13.05.52

学生団体に巻き込んだ仲間と一緒に講義棟の1室でああだこうだいいながらホワイトボードにまとめていったことを思い出します。
 
この伝えたい範囲が大学だけではなく、県。さらにその周囲の県にまで広がり、最終的には「日本のこのエリア一体を夢教育で元気にする」といったワンフレーズにまとまりました。
 
こちらを夢と呼んでいました。
 
当時の私からすれば「そんなに広げちゃって大丈夫なのか?」とドキドキしていましたね。
 
こんな夢にまとまりはしましたが、上記の画像にもあるように核心にあったのは「状態」についてだったんです。
 
「何をするか」ではなく「どういう状態で生きるのか」に価値を置いていたんですね。
 
つまり、この時にすでに私が、「自分の状態と不確実性」を重視するタイプ(前回の言葉でいう「ボトムアップ/being/展開/価値観タイプ」)であることが表されているんです。
 
もちろん、この時に自分の傾向など知るはずもありません。
 
そして知らないからこそ、やがてズレていくことになります・・・。

体感よりも知識を信じて迷いの森へ入る

夢が見つかった後の私は参考になりそうな本を買うことにしました。
 
そこで手に取ったのがこの本です。(いやー、本当に懐かしい。。。)ワタミの創業者の渡邊美樹さんの本ですね。当時、特に有名だったような気がします。

書籍のタイトルからして、渡邊美樹さんはどちらの傾向が強いか分かりますね。「未来に叶えたいコトと計画性」を重視する傾向が強い(トップダウン/todo/目標/ビジョンタイプ)ということですね。
 
同時期、就活で知った人材教育コンサルティングの会社がありました。その会社の代表が本を書いていたのですが、そちらも「夢に日付を!」と同じ方針で書かれているものでした。
 
すごく乱暴なまとめ方をしていまうと、アメリカの成功哲学的なアプローチということです。
  
これらの本に書かれているやり方は、私のベースとなる傾向とは異なります。
 
ですが、私は燃えていた&憧れていたので夢中で本を読み込み、素直にノートに書き出したりしていきました。

5年後、10年後、30年後、どんなことを叶えたいか、どんな自分になっていたいか目標を書き出したりしました。(正直ピンときていませんでしたが、とにかくそれっぽく書いていたのです)

その後、法人営業として社会人生活がスタートし、あらゆる営業職と同じように月間の売上目標を達成するために、計画を立てるサイクルに入っていきました。
 
こうして、「未来に叶えたいコトと計画性」を重視する傾向が強い(トップダウン/todo/目標/ビジョンタイプ)ベースのライフデザインサイクルに入っていったのです。
 
言い換えれば、ここで本格的に自分の傾向とはズレたということです。

ちなみに、私は傾向からズレることが悪いとは思っていません。両方の傾向を活かせる・選べるようになることが大事なので、別の傾向に集中することは必須だと思っています。

しかし、自分のベースを知らないまま、違和感に気づかないままだと苦しいよねぇと思っています。実際、当時の私は他の要因も重なりかなり苦しさがありました。

しかし、この苦しさがあったから、私は休日にイベントやセミナーに参加するようになったんですよね。
 
その結果、会社員生活の次の道が切り開かれていくことになるので人生とは面白いものだなぁと思います。
 
(葛藤や苦しみが何かを求める気持ちを生み出し、誰かとの出会いのきっかけを作ってくれるので、ある意味ではギフトでもあると言えます。)

つづく苦しみ・葛藤、、、打開のカギとなったのは?

休日に色んなコミュニティに関わっていきますが最終的には1つに絞りました。
 
そのプロセスはこの記事で詳しく書いています。

1つに絞れた理由は、そのコミュニティのリーダー(言い換えれば講師)の方に惹かれるものがあったからです。(この方が後に私のメンターとなります。)
 
その後、会社を辞めてこの方と一緒に働くことになりました。

起業家育成スクールを立ち上げるも、葛藤・・・

会社を辞めた後に私がその方とスタートしたのは起業家育成スクールを立ち上げること。
 
コンセプトは「夢みたいなこと、大好きなことで起業する」というものでした。
 
最初の期は、約400名の方に説明会に参加してもらい、そこから56名の方が入学してくれました。売上規模としては1000万円くらいです。
 
事業の立ち上がりとしては順調だと思えそうですが自分の内面は複雑でした。
 
というのも、当時スタッフをしてくれていた入学生に「いっしーは、これが大好きなことなの?」と聞かれて「そうなんだよ!」という確信を持って言えずにいたからです。
 
その人は関係性も近かったので、正直に「大好きかどうかは分からないけど、今はこれが大事だと思ってやっている。」と伝えました。
 
このスクール事業は、次の期を始めるタイミングで今後どうしていくかという話になったのですが、私はすごく悩みました。
 
なぜかというと、メンターの今後の方向性が私たちがそれまでやってきた事業とは変わることになり、私1人でも続けるかどうか決断しなければならなかったからです。
 
せっかくここまで続けてきたんだし、続けるべきじゃないか。でも、このまま受講生を集め続けることに対してワクワクしていない自分がいる。。。

助けてくれたプロコーチの友人

「何を大事にしたいのか」「どうしたいのか」迷いに迷ってしまった私を見かねて同居していたプロコーチの友人がコーチングをしてくれました。
 
その結果、現状が整理でき、自分が何を大事にしたいのかも分かり、すっきりした状態で、軽やかに意思決定することができたのです。
 
その時に分かったことは当時の私にとって一番大事なことは「メンターの側でもっと学ぶこと」だということでした。
 
最初にコミュニティに関わった時と同様、動機は変わっていませんでした。
 
これが当時の重要な軸だったんですね。
 
この軸の中に自分の大事な価値観がいくつか含まれていたのですが、そういう発想もなかったので、その言語化まではできていませんでした。
 
そして、この軸に基づいて、事業を辞めることを決め、メンターがより力を入れていく別のプロジェクトに対してできることから協力を始めていったのです。

再び、ゼロベースからのライフデザイン

その後、状況や心境の変化もあり、ご縁あって仕事も家も手放して海外(ハワイ島のオーガニックファーム)に行くことになりました。
 
そこでの体験は人生トップクラスの大きな出来事でした。2005年に「これだ!」と思える夢が見つかった時と同等かそれ以上のレベルで心が動くことがあったのです。
 
その体験を言語化し、まとめたものが

生命の循環中心社会をつくる

というものでした。(このあたりの経緯やこのフレーズに込められた意味もどこかで書きたいと思います。)
 
ご覧の通り、壮大なテーマだったので具体的に何をどうすればいいやら?という感じではありました。
 
日本に帰国した後は自給自足生活を続けられそうな場所を探して連絡してみたり、行きつけだった美容室に物々交換を提案してみたり(笑)といったことをしていきましたが、
 
金銭的な問題があり悠長なことも言っていられず直近のプランを立てる必要がありました。
 
その時のプランではいくつかの判断軸をリストアップしていました。

例えば、先の起業家育成スクール立ち上げで自分が新規開拓にストレスを感じるタイプだ分かったので新規開拓をしなくてすむことといったようにです。
 
他にもいくつか出していく中で1人の起業家が浮かび上がってきました。
 
その方とは、それまでにもしょっちゅう話をしていたり、一緒にイベントを開いたりしていたことがありました。
 
そのプロセスを通じて、価値観が合うなと感じていたのです。
 
また、重要なポイントですが、この会社の理念が先に書いた私の大事にしたいことに通ずるものでもありました。

補足)価値観を明確にする4つの方法

ちなみに補足ですが、前回も紹介したコーチの平本あきお氏は、私のような未来の目標を決められないタイプがライフデザインをするためにはまず、自分にとって大切な価値観を明確にすることをオススメしており、以下の4つの方法をオススメしています。

4つ方法

(1)過去の仕事/プライベート問わず充実した体験を思い出し、その何が充実を生み出していたのかを考える

(2)好きな人、憧れの人、尊敬する人の何がいいかを考える

(3)過去の記念日で印象に残った場面を思い出し、その何がよかったのかを考える

(4)今の生活、仕事をしていて不満に思うことを出し、その嫌なことを裏返すことで大事なことが分かる。
 
こちらの記事より引用。

私はこの方法は知りませんでしたが、期せずしてここでいう(1)(4)などを行い、判断軸を定めていたのでした。
 
その後、実際にその方に自分のできることを提案をし、一緒に働けることになったのです。
 
また、この流れとは別で一緒に仕事をすることになったビジネスプロデューサーの方がいるのですが、先の起業家の方とこのビジネスプロデューサーには共通項がありました。
 
それは、事業を「自分の状態と不確実性」を重視する(前回の言葉でいう「ボトムアップ/being/展開/価値観タイプ」)やり方で進めているということです。
 
そして、そのための自分なりの方法論を確立されていました。
 
その時の私は、相も変わらず「未来に叶えたいコトと計画性」を重視する傾向が強い人(トップダウン/todo/目標/ビジョンタイプ)のやり方に囚われていましたが、
 
その2人と一緒に仕事をし、様々なフィードバックももらうことを通じて、気づかないうちに自分に合ったやり方の路線に戻り、洗練していくことができていったのでした。
 
それ以来今に到るまで、違った面での課題はたくさんありましたが、この領域においてはメインの路線から外れずに今日まできています。

さいごに

今回は過去の記事に対して自分の実体験を紹介しました。
 
一番伝えたかったことは「自分に合うやり方を選びましょう」ということです。
 
そして、それは夢を描いて、中長期で目標を設定し、計画をし実践していくやり方じゃないかもしれませんよ、ということです。
 
そのやり方に苦しさを感じてきた人たちはぜひ平本あきおさんの記事を読むなどして、取り組んでみて欲しいと思います。

今日の記事が何か参考になれば嬉しいです。



 
 

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