システム思考とシステムアウェアネスの違いとは?
はじめに
先日、洋書「Regenerative Leadership」を読んで受け取ったものについて記事を書きました。
今回はそこでは書ききれなかったことについて書きます。
私がもともとこの本を読もうと思ったのはこちらの著者と日本人の対談動画を観たことがきっかけでした。
その中で著者は、機械的アプローチから生命的アプローチへのシフトは3つのレベルがあると説明していたのです。
(1)機械的な見方→システム思考的な観方へのシフト
(2)システム思考→システムアウェアネスへのシフト
(3)システムアウェアネス→エコシステミックアウェアネスへのシフト
(エコシステミックアウェアネスとは、この書籍でも重要なテーマなのですが今回は省きます)
この話がとても興味深く、理解を深めたいと思う中でまずはシステム思考とシステムアウェアネスの違いについて調べることにしました。(注:ここでいうシステムアウェアネスはあくまでこの書籍において使われている意味におけるそれを指します)
システムアウェアネスとは何か?
まず、私にとって初めて知る概念であるシステムアウェアネスとは何かについて直接触れている本の内容を引用します。
正直、これだけでは情報が少ないと感じたので原著の和訳を進めている一般社団法人Ecological Memes 共同代表・発起人の小林泰紘さんが著者と対談した記事、及び監修した記事から該当する箇所を抜粋しました。
システム思考とは何か?
私がシステム思考について初めて存在を知ったのは就活生の時でしたが、実際に学んだのは2020年になってからでした。友人に紹介してもらったこちらの本を読み、ビビビときたのです。
この著者である枝廣淳子氏と小田理一郎氏が海外で生まれた「システム思考」を日本に持ち込んだそうです。
洋書「Regenerative Leadership」の中では、システム思考について以下のように書かれています。
違いは何か?
以上、それぞれの該当箇所を抜き出してみましたが、書かれている内容だけを比べてみると両者を分けているのは目に見えない領域をより解像度高く(ある種、細分化して)取り扱う点、その領域の中でも個々人の内面及びその関係性・力学にもフォーカスしている点にあるように思えました。
ここで、ふと私が以前から本を通じてシステム思考を知ったこともあり、その本及びその源流ではどのように語られているか気になり調べてみました。
その結果、分かったことはシステム思考においても個々人の内面は範疇にあるということ。メンタルモデルというカテゴリーとして組み込まれていることが確認できました。
となると、今回明らかにしたい違いでいうと、現時点では、程度の差のことをさしているだけに思えて、私にとって決定的だと思えるポイントを見出すことができません。
どうしたものかと思っていると、ふと「RegenerativeLeadership」著者の講演動画で和訳されたものがあることを思い出しました。そこでシステムアウェアネスについて触れていた箇所から引用します。
ふむふむ!この追加情報と合わせて鑑みると、システム思考は定量情報や言語化した情報を扱うものであるのに対して、システムアウェアネスは私たちが5感で感知している情報、略して感情報を言語に還元せずにそのまま扱おうとすることに重心が置かれているものだと思えてきました。
さいごに
うん、ここまで見出せると一旦行き着くところまで行けた気がする、と満足した私なのでした(笑)
もし、書籍に興味が湧いた方はこちらchapter1の概要を載せていますのでよければご覧ください。
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