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あったかいご飯のお話

毎日、家でご飯を作る。わたしは、見栄えの良い食事を作ることができない。料理をストレス解消だと思えない。正直、めんどうくさい。

何が面倒なのか?

メニューを考える
栄養バランスを考える
彩でおいしく見える食材を考える
子どもが喜ぶ要素を取り入れようと考える
冷蔵庫の食材を使い切る計算

つまり、料理をする作業ではなく、その前段階が面倒なのだ。
そんなことを考えるのが正直めんどうくさい。
わたしは違うことを考えたい。

これを解消しようと、宅食サービスを利用したことがある。食材(一部カット済み)と献立リスト、レシピが届く。考えることが不要になり、下準備も楽になった。

しかし、コンディションが合わない。
今日はうどんがいい、濃い味の気分ではない、辛いものが食べたい!など、その日の気分に合わない。食材が余って、辞めた。

家事代行サービスで料理のみをお願いしたこともある。冷蔵庫に入っている物をベースに追加の食材を購入し、料理を作ってくれる。作り置きもしてくれるから、子どものお弁当作りも楽になった。

きちんとした一汁三菜、華やかな洋食、子どもが喜ぶデコレーション。家で外食が食べられる、プロってすごい!と思った。
しかし、見た目も味も感動を伝え続けることに疲れて辞めた。

ある日、同僚が海外帰り直行で、家にお土産を持ってきてくれた。休日の早朝で「日本のご飯が食べたい」と言っていたから、ふりかけおにぎりと味噌汁を出した。とても喜んで食べていた。

またある時、同じ経由で同僚が来ることになった。今度は事前連絡があったため、前日にデパ地下でお惣菜と料亭スープを買っておいた。旅館の和朝食イメージだった。しかし「この前のおにぎりと味噌汁が食べたかった」と言った。

あったかいものが食べたいのか。

全国一律版で考えられたレシピは、生活に馴染まない。映えている料理は「すごいでしょ!」の圧がすごい。

それより自分のために用意されたものが食べたい。撮影するために作った料理は冷たく感じてしまう。

向かっている先が自分のためだとわかる温かさで、家族は愛情を感じる。

喜びます、ありがとうございます。