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難民に会いに、ヨルダンへ



2017年の春、

私は難民に会うために、
そして彼らに話を聞くために
ヨルダンを訪れました。

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『ヨルダンってどこだっけ?』

友人にヨルダンに行くと伝えると、
それってどこ?アフリカだっけ。
そう言われました。
日本人には、たしかに馴染みのない国。

ヨルダンとは、中東の国です。
シリアの下で、イスラエルやイラクの隣。
たしかに、アフリカには少し近いです。

あのプカプカと浮かぶ、死海があるところ!



『危なくないの?』

中東と言うと、
「よく生きて帰ってきたね」と
言われることも多いです。

けれど実は、治安はいいです。

夜の10時にゲストハウスの外まで
女子1人でアイスを買いにいっても
何も起きないくらいには安全。

よく夜に、
ピスタチオアイスを買いにいきました(笑)

死海の帰り道など
タクシーが来ないような道だったので
何台かヒッチハイクしましたが
親切な人たちばかりでした。

もちろん運の悪いこともあるでしょうが、
それに関しては日本も同じ。

だけど、
これはいろんな国に言えることだけど
国境の近くにいくのは注意が必要。
そういった事前知識はつけておくといいです。



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さて、

難民に会いに行ってきました!

高校1年生のときに
難民支援に携わりたいと思ってから6年後、
満を持して!
ようやく!

中東荷足を運ぶことができました。

(中東って怖そうなイメージがあったから、
チキンな私はなかなか勇気を出せなかった)



やったことを箇条書きしてみると、

・パレスチナ難民のキャンプで
のんびりヒマワリの種を食べながら
おしゃべり。

・元難民キャンプの市場訪問。

・JICAの行っている
難民キャンプでの環境教育の授業に同行。

・シリア難民支援団体サダーカの
お宅訪問活動に同行。

・ヨルダン人に難民について
どう思ってるのかインタビュー。
(英語力足りない、、、)

・シリアの難民キャンプに訪問、、、
とはいっても、中には入れてもらえず、
ゲートの前で子供たちに絡まれる。
(難民を守るために、立ち入りは厳しく制限)

・KnK Japanの事務所で
シリア難民キャンプ内で先生をしてる人に
現状を話を聞かせてもらう。

・死海でプカプカ。

・ゲスハウスで知り合った
ベラルーシ人・日本人と共に
ヒッチハイクで遺跡巡りツアー

大したことは出来なかったですが、
こうやって書くとちょっと仰々しい。

会って、話して、歩いて、撮っただけ。


それでも、

たくさんの現状と感情を知って、
たくさんの感情をもって帰ってきました。


ところで、

『ヨルダンって難民いるんだね』

ヨルダンから帰って来て、
とてもよく言われたのがこれ。

けれどヨルダンって、
実は難民大国なんです(響き悪いね)!

ただ別に、
余裕で受け入れられるような
キャパがある訳では全然なくって、

ヨルダンという王国は
石油王のイメージがある中東にありながら、
天然資源に乏しくて、

外国からの短期的な投資による資本流入や
地域における治安情勢の影響を

「社会的」にも
「経済的」にも

大きく受けてしまうような国なんです。

それでも、
そんな中でもたくさんの難民を
受け入れてきました。


実は現在の国民の2/3が
かつてのパレスチナ難民。

そして、2018年4月時点では
約66万人のシリア難民が
難民登録されてます。

すごい数。


そのうちの8割が
キャンプ外のホストコミュニティと呼ばれる
都市部や郊外にて避難生活を送っています。

ただ、元々豊かな国ではないヨルダン。

国内では、
難民受け入れによる物価や家賃の高騰など、
貧困層の拡大が心配されていたり。

ほええ。



実際に難民と話してみて感じたのは、

・みんな、自分の国が大好き。
それが嬉しいし、悲しい。

・1日でも早く帰りたい。恋しい。
そりゃそうだよね…

・話してみると本当に普通の人だし
とても優しい人がたくさん。
コーヒーとごはんを振る舞ってくれた。
めっちゃおいしい。

・情報があるかないかで
生活が大きく変わってしまう。

・申請すれば、
生活保護のお金が出ることを知らず、
難民キャンプから勝手に出てきちゃったから
親戚にお金をお世話になりながらも
やっぱり貧しくて
夜逃げを繰り返しちゃう家族もいたり。

・「イスラエルを許せない」byパレスチナ人

・難民キャンプは
砂漠にあるため砂ぼこりがすごくて、
喘息とかある人は暮らせないわ!!

・シリアの暮らしは
本当に豊かで幸せだったんだな~!
平和なうちに訪れたかった!


こんな感じのことたちでした。



仲良くなったヨルダン人に
話を聞いてみたりもしました。

ヨルダンの人は難民をどう思ってるの?


・かわいそうだから、受け入れるべき。

・特に関わらないから、気にしない。

・水資源だけ、不安。

・隣の家もシリア難民だよ。
生活のなかにいる当たり前の存在。

・まぁ、いいんじゃない。


外国人の難民に対して偏見をもったり
差別したりしている人ばかりでは
全然なかった。


ただ、

やはり一握りのヨルダンの人たちは
「出ていけ」「自国に帰れ」と
ひどい嫌がらせをする人もいて。


それで本当に辛い思いをしてる人はいるし、
嫌がらせで授業を受けられない子どももいるのは、

それもまた事実なんですよね。


すごく長文になってしまいました。

たくさんことを見聞きすることのできた
ヨルダンでの3週間でしたが、

短期留学を除けば、
1人で海外いくのははじめてで
不安しかなくて、

1人ぼっちが
そもそもストレスに感じる羊の私には
とてもたいへんな旅でした。

JICAやサダーカの人や、
ホテルで知り合った人たちに
たくさんたくさん助けてもらって

本当に支えられながら生きてました。

出会った全ての人に感謝です。



難民を訪れてたどり着いた、

砂だらけの暑い国は、

苦しんで逃げてきた隣国の友人を
必死に受け止めて、
たくさんの感情の溢れた国でした。

少しでも、
中東への偏見がなくなって、
彼らのことに興味を
持ってもらえるとうれしいです。

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