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高齢期リハビリのココロエ40 介護サービスは『楽しみ作り』に注目しすぎでは?

高齢になったらどんな施設に入りたいですか?と色んな方に尋ねますと
『趣味のサークルがあるところ』
『利用者同士の交流が盛んなところ』
『健康管理を随時してくれるところ』
『機能訓練をしっかりしてくれるところ』
『マッサージなどリラックスできるサービスがあるところ』
と様々な答えが返ってきます。主に『趣味』『交流』『医療』『リラックス』がキーワードで『健康』を保ちながらで『楽しみ』がある場所が人気なのかな、と考えられます。おそらくこういったイメージはメディアの影響も大きいかと思われます。
 一方、施設の条件に『仕事』『家事』をしなければならないところ、と答える方は少ないでしょう、いやおられないかもしれませんね。高齢になってまで、ましてや要介護になってまで「なぜ?はたらかせるんだ?」というお気持ちが出てきますゆえ。
 では実際の高齢者施設は『健康』や『楽しみ』があるのでしょうか。多くの施設でみられる光景は車いすに乗ったまま何もせずにフロアで過ごす要介護高齢者です。しかし、職員や企業の理想は『健康』を保ちながら『楽しみのある生活』、のはずがなぜこんなことになるのでしょうか。ともあれ一日何もせずに過ごすとボケますし身体も弱ります、この時点で『健康』を害していきます。『楽しみ』はというと職員が行う『レクリエーション』が主です。『レクリエーション』が好きであれば『楽しみ』になりますが、そうでなければストレスになる方もおられます。付き合いや場の空気で参加されている方も多いでしょう。
 一方、リハビリとして『園芸』や『料理』などを行う場合があります。ご当人の趣味嗜好に合っていれば確かに『楽しみ』になるでしょうが、リハビリ職員が関わる時間は一週間のうちのほんの数10分~1時間程度であり活動の『質』は担保できますが『量』は圧倒的に足りないといえます。きっと携わるセラピストも「これは本当に健康やそこに悩んでいる方も多いと察します。
 こう考えますと、多くの高齢者施設では『健康』も『楽しみ』も見いだせない生活になってしまいます。人生の最終ステージが『壁やテレビを見続ける生活』わたしは嫌です。
 そもそも『楽しみ』に焦点を当てるサービスにしてしまうと前述のように活動の性質上、大半の時間は何もすることがなくなります。私たちの生活の大半を占めているのは『家事』や『仕事』です。決して『楽しみ』だけではない部分を含む活動が私たちの生活の主役といっても過言ではないのです。その部分が欠けることで当然、高齢者施設での生活は『退屈』になります。『レクリエーション』も大事ですが『楽しみ』というカテゴリーだけではなく、『楽しみ』以外の活動も生活に組み込むことできっと高齢者施設のご利用者は『元気』に向かうと思います。『家事』は案外、身体が覚えていますのでリスク管理さえすれば導入できますので、ぜひ。

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