見出し画像

音楽の力はすごかった

君は白鲨JAWSというバンドを知っているか。
カタカナで書くならバイシャ ジョーズ(Báishā JAWS)だ。白鲨の表記からなんとなく察しがつくかもしれないが、中国のバンドである。名前の由来はかの有名なサメ映画JAWSらしい。

中国のバンドだが中国語はもちろん、英語でも歌う。最新MVであるこちらのREDはすべて英語歌詞だ。あまりにも上手い。それもそのはず、ボーカルのMichael Yu(鱼麦扣)はバークリー音楽大学を卒業している。メンバー構成は結成以来3人になったり4人になったりしているが、現在は4人で活動している。
ボーカル:鱼麦扣(Yu Michael)
ベース:老妹儿(Laomer)
ギター:BangBang
ギター:Jia lin

バンドに興味をもったのは初めてなのでよくわかっていないのだが、インディーズの括りになるのだろうか……2019年結成のため今年で5年目になるのだが、メンバーの入れ替わりもあったせいかボーカルの鱼麦扣以外のメンバーの情報がなかなかない。中国版Wikipedia的なものと認識している百度百科にも鱼麦扣以外のメンバーのページはない……いつかつくられることを祈る。ただ彼らはWeiboやInstagramによくVlogを上げているので、そこでメンバーのやりとりを見られるのもなんだか楽しい。

北京市を拠点に中国国内で活動する彼らが、この度ワールドツアーと称し、なんと東京でライブを開催した。その名も"VOYAGERS"。旅人。かっこいい。

アーティストのコンサートは高校時代にいきものがかりのツアーに行って以来、ましてライブハウスなんて初めて、それでも行きたいと思ってチケットをとった。

初めてDive Back in Time (アニメ時光代理人のOP)を聴いたときの衝撃は忘れられない。アジア人でここまで綺麗な英語で歌う人がいるのかとかなり驚いた(しれっと失礼なことを言っている)。これをきっかけに白鲨JAWSというバンドを知った人も多いだろう。本人たちもライブのMCで言及していたほどなので、その影響はかなり大きかったことが窺えた。

さて、ここからが狂った所業の始まりである。東京公演に行った翌日、即座に友人に連絡をとり、航空券をとり、その2日後には始発の飛行機でシンガポールへ飛んでいた。それが先日のこちらの記事である。

東京が4月24日、シンガポールが4月27日、その間わずか3日。この短期間で友人に連絡し、航空券をとり、荷造りをして(もちろん仕事もして)パッと飛び立ててしまったのだから、フッ軽ここに極まれり。何より、ここまで行動力を増幅させた音楽の力はすごい。

ライブハウスという空間、アーティストとの距離感、誰もが音楽に身を任せ楽しめる時間。一人でも誰かと一緒でも楽しかった。また行きたい、また聴きたいと思わせてくれるバンドはなかなかないと思う。各種ストリーミングサービスやCDの音源を聴くのもいいが、目の前で演奏され歌われるのを聴くのはまた違う。そこに本人がいて、そこで歌っている。本当に存在したんだという感動があった。

「新しいアーティストを知るチャンスだから」と唐突な誘いに乗ってくれた友人には感謝している。ライブ後、会場裏で友人とタクシーを待っていたところ偶然メンバーとスタッフが出てくるところに遭遇してしまった。友人と一緒だったのもあり手を振ってみたところ、向こうも振り返してくれた。めちゃくちゃいい人たちやん……とまた好きになってしまったのである。いつか彼らのホームである中国、北京でのライブにも行ってみたい。

最後に私が一番好きな曲、我虽不才を載せておく。かなり初期の曲だが、今回のライブでも歌ってくれた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?