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脱会のステップ【第3章①心理的影響を知る】

宗教を脱会しようと思ったものの、なかなか行動に移せない、自分の決定に自信が持てないという方に向けたシリーズ記事。
私自身のエホバの証人という宗教団体での経験を元にして解説しております。

第1章は現状を知ること
第2章は聖書や組織の教義について知識を得ること
について解説してきました。

本日から第3章に入ります。

この章では、主に「辞めたいけれど辞められない」という現象はなぜ生じるのか、そして、それは教団の教義とどのように関係しているのかといったことを心理学的観点を交えながら解説していきます。

とりわけ、
信者同士で結婚したが、所属している教団に疑問を感じて辞めたいと思っているが、夫婦関係があるので辞められないという方にとっては、きっと参考になると思います。
よろしければ、続きをご覧ください。



1、なぜ、心理的影響を分析するのか?


多くの元JWの方によるブログは、教団の教義面での矛盾について主に解説してくれています。
私も昨日の記事で、脱会の後押しになったオススメのブログを紹介しており、こうした方々が果たした役割は非常に大きいと感じています。

しかし、そうした記事から組織の矛盾点などを十分に理解し、納得していながらも、依然として組織を抜け出せない方が存在することも事実です。
私自身もそういった部類の人間でした。


しかし、それはそうした人々が「意思が弱い」とか「優柔不断だ」などといったその人自身が悪いわけではないと思います。

単純に、なぜ辞められないのかの部分が解決してないから辞められない、というだけなのです。

ゆえに、組織の教えに対して疑問を持ち、それがおそらく間違っていると理解しても、その部分を解決しない限り、脱会は困難ではないかとも思います。

この章では、自分の思考傾向やあるいは幼少期の経験などまで踏み込んでいきます。

人によっては、辛い思いをするかもしれません。
あまりにも苦しいと感じるのであれば、決して無理はなさらないでください。

また、一人でこうしたことを考えるのが苦しければ、ぜひカウンセリングなどのサービスを利用してください。
以前にも書きましたが、宗教を脱会したくても脱会できないという状況は、立派にカウンセリングを受けるべき状況です。
多少お金がかかっても大丈夫であれば、勇気を出してカウンセリングに通ってみてください。



2、マインドコントロールを解く


この章での目標は、自分がマインドコントロールを受けてきたと自覚し、これからは自分で自分の人生を選択していくと決意することです。

教団は否定していますが、私が所属していた組織でも、確かにマインドコントロールと呼ばれるものは存在していたと思います。

マインドコントロールには、分かりやすい”いかにも”なやつから、全く気づかずにいつの間にかすっかりコントロールを受けていた、というパターンのものまで様々なものが存在します。

まずは、そうしたマインドコントロールに気がつくことが大切です。

気がついてもすぐにはそれを脱出することは難しいかもしれませんが、
知らずにコントロールを受け続けるのと、今はコントロールを受けていると自覚して受けるのでは大きな違いがあります。

今後、代表的なものを紹介してきますが、ぜひ、自分でも考えてみてください。

こうして、自分の頭を使って考えることが、マインドコントロールを解くための重要な過程であり、現実社会へと戻っていくリハビリになります



3、言語化の重要性


そして、ぜひこれから考えたことなどはめんどくさくても文章化してほしいと思います。

一冊ノートを作成し、書き出していくというのが一番いいのですが、もしそのノートが見つかったらと思うと心配だと言う方は、スマホやPCのメモ帳に書き込み、カギをかけておくといいかもしれません。

「筆記開示」といって、頭の中で思っていることや感じていることを文字にして書き出すだけで、冷静になったり気持ちを整理したりできるということが研究で分かっているそうです。


そして、(これはもし可能な場合で構いません。もちろん全員にはおすすめしませんが)できれば、ブログなどを使って自分の経験などを文章にして発信してみても良いと思います。
私も別のブログですが、自身の教団での経験を書き続けていました。
たくさんの方がアドバイスをくれたり、共感してくれたり、応援してくれました。

こうした人との繋がりがさらに脱会の背中を押してくれたように思います。



4、少しずつ恐怖と向き合う


ここからの段階はこれまでと少し異なってきます。
なぜなら、自分の心に何が起きているのか、周囲の人との関係性に何が起きているのかを知ってしまうと、変わらざるを得ないからです。

少し失礼な言い方になりますが、教団の教義の矛盾を知ることは、もちろんショックは受けますが、それはそれとして今の生活を続けていくことができてしまいます。


しかし、これが他でもない自分自身の問題であると気がついた時、そこから抜け出すには自分が変わろうと決意し、そのための行動をとっていく他ありません。

それは非常な恐怖を伴うことだと思いますし、辛いことだと思います。

しかし、次の点は覚えておいてください。
怖い、つらいと感じ始めたことこそが、あなた自身が変化し始めたことを表しているのです


一度に大きな決断、行動をする必要はありません。
少しずつ、できることから始めて小さな恐怖に向き合っていってほしいと思います。

逃げ続ければ、恐怖は絶望となりますが、
少しずつ立ち向かえば、その恐怖をきっと乗り越えていくことができます。

もうすでにあなたは教団の教えに逆らって、このブログをここまで読むという小さな恐怖を乗り越えました。
きっと大丈夫です。

では、次の記事から具体的なマインドコントロールの事例を紹介していきます。

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