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嫌なものには嫌と言える鈍感な力を

嫌なものには嫌と言える鈍感な力を。
嫌なものを本能で避けられる鋭敏な感性を。
嫌なものを純粋に忌避する子どものような心を。

好奇心というのは恐ろしい。好奇心など早く棄ててしまわれるべきものだ。
大人になると好奇心が失われてしまうとか嘆く人がいるが、それで良いのである。そうあるべきなのである。というか、その方が人生が楽だ。

好奇心は恐ろしい。毎日を単調に生きるべきである。人生に色彩など要らない。毎日同じ時間に起きて、同じ時間に寝ればよい。自分のオーガズムなど知らなくてよい。自分の身体を他者に預けて、ついでに精神さえも丸投げしてしまえばよい。朝起きたときの 陰核の震えを困ったように無視すればいい。間違っても、間違ってもそれで微笑んではいけない。快楽に身を委ねて、女神のような優しい微笑みを浮かべて、寝返りを打ってはいけない。隣に自分好みのタッパのある男がいたとして、その男の首筋を噛んではならない。想像すら、してはいけない。

好奇心を棄てよう、好奇心を捨てよう、好奇心を。

この世界のどこかには、好奇心の収集場がある。
そこに人間達の色んな好奇心がある。

好奇心を持ちつづけると、次第ににおってくる。本来ならばそこで皆、好奇心を収集場に出すのだ。でも持ちつづける人もいる。パンツの中に入れたり、靴の中に入れたり、食べてしまったりして。

そうすると、好奇心は存在し続ける。しつこいほどに。好奇心は好奇心であり続ける。

嫌なことだけど、何か得られるかもしれないみたいな、そんな好奇心を今すぐ唾棄せよ?

しよ?

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