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高次元の低年齢サラリーマン

私が子供の頃、駄菓子屋がかろうじて残ってました。
あれとこれとそれ、どれ買ったらいいかを迷いに迷ってました。
今日の50円を活かすには、10円の10円の30円のでいくか、一気に50円の大物にいくか、いや今日は20円のだけで次の機会に備えるか、などと迷ってる時が一番ピーク興奮だったの覚えてます。
中学生の頃は、電車なんかに130円使うのはありえない。歩く、当たり前の選択肢です。

もうこう書くだけで、江戸時代を描くような隔世の感がありますね。
自分の少ない小遣いをどうやりくりするか、次の小遣い日まで日数割したりして、小学校の算数の問題なんて生ぬるいと思うくらいの頭の中の計算です。
時間なんて存在しない、お金は無限にあるという高次元の情報とは真逆の子供時代でした。


現代の子供の小遣い事情。
スマホでチャージされて使います。
キャッシュレスです。
私の子供の友達の話を聞くと、定期的な小遣いというより必要なだけチャージされる子が多そうです。

もう感覚的には、子供の価値観と大人の価値観は、同じ価値観になってます。
中学生なのに打ち上げパーティーとかいってパーティールームを貸し切りビンゴやったり、子供だけで焼き肉店に行ったりしてます。
もうサラリーマンと同じことやってます。
日ごろからショッピングセンターのフードコートでチェーン店のもの食べてしゃべってます。
もうつまらない社会人が始まってます。

私の中学生の時は、地元の小汚い個人店の得体の知れない安いハンバーガーを食べたりしたもんです。異常な安さでした。何が入っていたのでしょう。
現在のフランチャイズ店のものは、店構えがキレイですが、もっと得体の知れないものが入ってるかもしれませんね。おっと、まきさんにネタにされる。


しかし子供の今や、サッカーが上手い奴が一目おかれるのではなく、スターバックスで商品の傾向をつかんでる奴が一目おかれます。
足が速いイケメンがモテるのでなく、コミュニケーション能力がある奴がモテます。
子供のサラリーマン化です。

スマホによってかつての子供は消えました。
もちろん子供のサラリーマン化は全員ではないでしょう。
地域的な傾向があったり、それぞれの家庭の教育方針があったりします。
しかし、割合としては多いのでしょう。
金持ちのスネ夫というより、のび太のお父さんの金銭感覚がのび太になってる感じです。
しかも1銭も自分で稼いだことがないのに。
1銭とは何でしょう。私だって円しか使ったことありません。こんな古いお金のように、考え方も古いのでしょうか。

必要な時に必要なだけ必要なものが得られる
この高次元の教えを体現してるのが現代の子供です。
必要な時に必要なだけ必要なものがキャッシュレスのスマホで得られる
小遣い日なんて“時間”がなく、残高減れば宇宙にオーダーのように親に頼んでチャージされる。
冗談のような冗談じゃないような。
何かが正しいような、何か致命的な間違いがあるような、そんな気持ちです。

ちなみに自分の子供にはサラリーマン化させてません。正しいのかどうかも分かりません。
気づいたら自分がただの頭の古い大人になってるだけなのかも。



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