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『一汁一菜でよいという提案 (新潮文庫)』土井 善晴

料理研究家が、普段の和食はご飯と具沢山の味噌汁で良いとして、和食文化の過去から未来まで論じた書。

縄文時代が長く続いたのは多様な食材を採取し飢饉のリスクを減らしたからだが、採取した食物を汁や鍋のようにして食べたのだろうという。

ゴリラにはなく人間にはある子供・青年期に、親に料理を作ってもらった経験が揺るぎない安心感を生むとする。

一汁一菜の提案は、手を掛けることが料理との誤解を解き、素材を活かす和食の本質に戻って、素材をそのまま頂けば良いとする。

固定観念からの解放が共働きが標準となった現代にこそ必要と感じる。

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