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『ポリティクス・イン・タイム―歴史・制度・社会分析 (ポリティカル・サイエンス・クラシックス 5)』ポール・ピアソン

合理的選択論による脱文脈化の最盛期に、政治分析における歴史の重要性について改めて真摯に論じた新しい古典。

英国留学以来、定性的分析に強いシンパシーを感じる者には違和感が少ないが、実務家の眼からも興味深い論点がいくつか。

自己強化過程が働く状況において、事象の起きるタイミングと配列の重要性が説かれ、前に起きた事象がより重要とする。

また、制度修正コストは、特定の環境や用途に限定される資源への投資が進むことで、時間が経つほど高くなると分析。

分権改革を転轍と表現した行政学者がおられたが、DXも今が肝心だと心から思う。

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