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【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】老若男女に大人気の下町のラグジュアリー銭湯

【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】

先週末の山小屋泊丹沢縦走の疲れも抜け切り、いよいよスイムシーズンに。お昼前に南千住のセントラルでひと泳ぎしてから、歩いて三ノ輪方面へ。銭湯に向かう前に、目をつけていた #soltokyomexicanfood で、ダブルシェルのタコスセットとコロナをいただく。ダブルシェルとはソフトのトルティーヤの内側にパリパリのシェルが入っていて、その内側にタコスミート等が挟まれているもの。ピリ辛の牛挽肉をチョイスしたが、なかなか旨い。ダブルシェル最高!

こじんまりとした入口
ダブルシェル最高!


続いて、目的地の銭湯へ。綺麗にリニューアルして、きちんと清掃し、サウナや飲食、物販で統制料金外収入をガッチリ得る。立地も重要。急速な人口、いや、銭湯減少時代において、銭湯が生き残るために、こうした一つ一つ乗り越えるべきハードルを慎重に越えなければ、持続可能とは言えない。

路面電車最高!


そんな中、今日は正に模範的な銭湯に出会った気がした。#改栄湯 は、南千住の少し南、都電荒川線の終点三ノ輪橋にもほど近いメトロ日比谷線三ノ輪駅からすぐ。ホームページによれば、「下町のラグジュアリー銭湯」がコンセプトで、リニューアルしてから3年半ほどのよう。ムーディな音楽が脱衣所、浴室に流れ、コンパクトな休憩室には、飲み物や物販、テーブル・椅子が効率的に配置。自販機を見ると、物販や飲み物も含めて、交通系で支払えるので、便利。

オロナミンにソフトクリームを載せたのも
気になったが…


ラグジュアリーの名に恥じない内装や風呂の仕様と高そうなシャンプー・ボディソープ。最近のリニューアル銭湯では、微泡炭酸泉とシルキーバスはマストアイテムのよう。あつ湯は43度前後でちょい熱めでいい感じ。ジェットはあまり強くないタイプだが、ゆったり3人分あり。露天風呂も空が仰げて、横にサウナ、ととのいスペースがあり、自分はサウナーではないが、動線もいい。浴槽のちょっとしたゴミもスタッフが掬いに来ていて、清潔感が素晴らしい。一点、自分は入らないから気にならないが、サウナ料金は男性700円、女性500円。男性の方が混むのかもしれないが、やや釈然としない。それでも大人気なので、520円の統制料金とはあまり関係のない客層が支えているのだと言えよう。払える人が払って、ビジネスを維持できるようにすることは重要。サウナに入るか否かに関わらず、老若男女に人気なのも明白だった。

一升千円は日本一安いでしょうね


浴後はお目当ての大衆食堂系の呑み屋が閉まっていたため、ふらふら歩いて、「キンミヤ焼酎1升1000円」との驚きの貼り紙が目立つ #こーちゃん へ。中では、地元の熟年グループが2ヶ月後の地域の祭りの話などで盛り上がっている。元自衛官が、昔の戦車は暑かったが最近の戦車は冷房効いているとか、話しているのもまた楽しい。生ビール、黒ホッピー&中お代わり2杯で、ハムカツ、ポテサラ、赤ウインナーチーズ焼きの黄金トリオをやっつける。テレビにはゴルフに競馬。これぞ、オッサンの休日。

お通しも上々
ハムカツはちと薄かった笑
赤ウインナーのチーズ焼きは満足感あり


旅のお供は、野矢 茂樹氏の「言語哲学がはじまる」。68歳と言うお歳にしては、菅田将暉とか近年の流行も押さえていて、とても軽妙な筆致が楽しい。難しいことを易しく説明する能力が高い人の話は傾聴したくなる。フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインを手がかりに、語と文の意味のどちらが先に理解されるべきものなのかといった点が議論されているが、全然違う文脈なのに、最近読んだ進化生物学の議論における個人と小グループとの関係性に近いものを感じてしまう。自分の中でずっと燻っているAtomised vs Holistic の対比、もしくは、機械論と有機体論の対比を類推してしまう。自分は意識的に後者に眼を向けているつもりだが、自分の庭先をきれいにして満足するタテ割りサイロ社会では多勢に無勢感もある。いや、意味不明なコメントはこの程度にして、定位置の歯車に戻ろう。

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