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『世界は経営でできている (講談社現代新書)』岩尾 俊兵

慶應の経営学准教授が、冗談とも本気とも取り難い比喩を駆使して、人間は「価値創造を通じて対立を解消しながら人間の共同体を作り上げる知恵と実践」と言う本来の意味の「経営」を行っていることの再認識を促した挑戦的作品。

例えば「就活時応募書類乱射型学生」など、鍵かっこで、誤った経営概念を持った人物像を揶揄。どこに著者の根本意図があるのか掴み辛かったが、最終章を読んで合点。

有限の価値を奪い合う発想ではなく、地球上の資源を組み替えることで価値は無限に創造できるとの主張に、供給制約などを強調し過ぎないよう、戒めとしたい。

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