うえぽん

50代/霞ヶ関勤務/毎週末銭湯めぐり/角打ち、町寿司、町中華/呑み読書/呑み鉄/週末料…

うえぽん

50代/霞ヶ関勤務/毎週末銭湯めぐり/角打ち、町寿司、町中華/呑み読書/呑み鉄/週末料理当番/夏オープンウォータースイム/冬マラソン/2023.10からnote

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  • うえぽんの読書案内

    ノンフィクション中心ですが、原則255文字以内で簡潔明瞭に読書感想文を書いてます。本探しの一助にどうぞ!

  • うえぽんの銭湯めぐり(東京&more)

    2022年秋からほぼ毎週末訪問している東京等の銭湯と、その周辺の角打ち、立ち飲み、町中華、町寿司などの情報です。街歩きの参考にしてください!

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【銭湯めぐり75 天神湯@中野】由緒正しく昭和風でリニューアルされたオアシス銭湯

【銭湯めぐり75 天神湯@中野】 GW後半戦は、東京でゆっくりスイム三昧のつもり。3日は近所のジムが2軒とも休みのため、久々に千駄ヶ谷の東京体育館へ。その前に、体育館そばにモーニングが食べられるお洒落カフェを発見したので、8時前に到着すると、開店前でも10名ほどの列が。 #goodmorningcafenowadays という長い名前の店だが、朝昼夜と分けて、メニューも異なる営業形態のよう。朝はコーヒー、紅茶もお代わり自由で、テラス席もあり、なかなかの場所。パン2種類でベ

    • 『ポリティクス・イン・タイム―歴史・制度・社会分析 (ポリティカル・サイエンス・クラシックス 5)』ポール・ピアソン

      合理的選択論による脱文脈化の最盛期に、政治分析における歴史の重要性について改めて真摯に論じた新しい古典。 英国留学以来、定性的分析に強いシンパシーを感じる者には違和感が少ないが、実務家の眼からも興味深い論点がいくつか。 自己強化過程が働く状況において、事象の起きるタイミングと配列の重要性が説かれ、前に起きた事象がより重要とする。 また、制度修正コストは、特定の環境や用途に限定される資源への投資が進むことで、時間が経つほど高くなると分析。 分権改革を転轍と表現した行政学

      • 『ヒストリカル・ブランディング 脱コモディティ化の地域ブランド論 (角川新書)』久保 健治

        歴史研究者から観光系の経営学者兼コンサルタントに転身した筆者が、自ら関わった実例を中心に歴史を活用したブランディングの概念構築と実践のあり方を論じた本。 コモディティ化しないように、稀少性や模倣困難性を強調するとともに、史料調査の重要性も説く。 限界としては、挙げられた個別事例がどの程度定量的に他地域の事例より優れていて、その理由は何なのかといった点の分析が弱いのと、自らの事業紹介のようにも見えるところ。 ただ、紹介された佐原の大祭や横芝光町の大木式ソーセージを使ったナ

        • 『ゴリラの森、言葉の海 (新潮文庫)』山極 寿一、小川 洋子

          霊長類学者と小説家がゴリラと言葉の森を逍遥する対談集。 類人猿がいかに人に近くサルと違うかに目から鱗。 声を出して笑える、威嚇ではない形で顔を見つめ合える、勝者を作らない仲裁をする、対等性を大事にする。そんな違いは動物園では分からない。 類人猿も人も経験を積むことで親になるが、その経験が性的な関心を抑制し、そこから生じたインセスト・タブーが互酬性、更には複数の家族による地域共同体の形成の元となったとの説も興味深い。 言葉の功罪も論じられるが、「森の音」など身体で感じて

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        【銭湯めぐり75 天神湯@中野】由緒正しく昭和風でリニューアルされたオアシス銭湯

        • 『ポリティクス・イン・タイム―歴史・制度・社会分析 (ポリティカル・サイエンス・クラシックス 5)』ポール・ピアソン

        • 『ヒストリカル・ブランディング 脱コモディティ化の地域ブランド論 (角川新書)』久保 健治

        • 『ゴリラの森、言葉の海 (新潮文庫)』山極 寿一、小川 洋子

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          【銭湯めぐり74 駒の湯@仙台市】地元の老壮年に愛されるサウナ付きビル銭湯

          【銭湯めぐり74 駒の湯@仙台市】 GWは東京圏外の銭湯巡りが続く。今日は年休を取って、JR東日本がやっている「どこかにビューーン」という行き先はガチャで決まるポイント消化プログラムで遊んでみる( #どこビュン仙台駅 )。 行き先はJR東管内の新幹線4駅のうちの1駅。今回は仙台駅に決定!正直、JR東管内でどこでも往復で6000ポイントだけで良いのなら、「人生=博打」マンには僥倖以外の何ものでもない。向かない人も多いと思うが。 宮城県でほとんど観光をしたことがないので、ま

          【銭湯めぐり74 駒の湯@仙台市】地元の老壮年に愛されるサウナ付きビル銭湯

          『言語が消滅する前に (幻冬舎新書)』國分 功一郎、千葉雅也

          2017〜2021年にかけて5度に亘る2人の第一線哲学者の対話を収録。 シリーズものではないが、言語の力の衰退が通底認識。 重要な問いとして受け止めた議論としては、崩壊しつつある「権威主義なき権威」をどう再生させるかと、エビデンス主義や法務的発想は民主主義的側面もあるが責任回避が過剰であり、重層的時間の中での正義を目指すべきというもの。 「中動態の世界」と「勉強の哲学」という各々の著書の紹介も語学を含めた「勉強」欲を刺激する。 ネオ民主主義論やデータ万能論に欠落してい

          『言語が消滅する前に (幻冬舎新書)』國分 功一郎、千葉雅也

          『世界は経営でできている (講談社現代新書)』岩尾 俊兵

          慶應の経営学准教授が、冗談とも本気とも取り難い比喩を駆使して、人間は「価値創造を通じて対立を解消しながら人間の共同体を作り上げる知恵と実践」と言う本来の意味の「経営」を行っていることの再認識を促した挑戦的作品。 例えば「就活時応募書類乱射型学生」など、鍵かっこで、誤った経営概念を持った人物像を揶揄。どこに著者の根本意図があるのか掴み辛かったが、最終章を読んで合点。 有限の価値を奪い合う発想ではなく、地球上の資源を組み替えることで価値は無限に創造できるとの主張に、供給制約な

          『世界は経営でできている (講談社現代新書)』岩尾 俊兵

          【銭湯めぐり73 極楽湯東大阪店@東大阪市】まるでスーパー銭湯な広々銭湯

          【銭湯めぐり73 極楽湯東大阪店@東大阪市】 京都訪問の翌日は、実家近くで初銭湯。私が育った東大阪市と言うと花園ラグビー場と司馬遼太郎記念館位しか有名なものはないが、以下の市の観光ページを見ると意外にも銭湯推し。 https://pikahiga.jp/sento-sauna/ 一般公衆浴場(いわゆる銭湯)も9軒掲載。うち2軒は実家から徒歩10分程度で行ける場所にあることを今回初めて発見。灯台下暗し。 行ってみたのは、ホームページによると「「まるでスーパー銭湯」な銭湯です

          【銭湯めぐり73 極楽湯東大阪店@東大阪市】まるでスーパー銭湯な広々銭湯

          『2050年の世界 見えない未来の考え方』ヘイミシュ・マクレイ

          英国の経済記者による未来予測本。 30年前の同趣旨の本では2020年頃のブレグジット、米国政治の破綻、パンデミックを予測。 巨視的に見れば、19世紀初頭までは中印で世界のGDPの約半分を生み出していたが、中印の存在感が再び大きくなる2050年を見据えると、ここ200年ほどは欧米が人口規模を大きく超える経済力を持っていた例外期と言える。 米国筆頭に英語圏の存在感はさらに増し、アフリカは上ぶれ予測されているのに対し、大陸欧州や日本の存在感が低下し、日本は高齢者含めた社会の結

          『2050年の世界 見えない未来の考え方』ヘイミシュ・マクレイ

          【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】若者サウナーに大人気の格安古都銭湯

          【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】 GW初日は京都へ。土曜午前に某大学院にて講義を依頼され、金曜に京都入りしたもの。生まれ育ちが大阪で、兵庫、奈良、和歌山はいろいろ縁があるものの、京都はどうも苦手意識が強かったが、この歳になるとあまり気にならない。 金曜は、利便性の高い四条西洞院にあるホテルに宿泊し、早速近所の銭湯を探索。授業の依頼主との打合せの夕食後、最も近い場所にある #白山湯高辻店 へ。490円という料金で、サウナも入れる京都都心の良心銭湯。23時前に入店した

          【銭湯めぐり72 白山湯高辻店@京都市】若者サウナーに大人気の格安古都銭湯

          『論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 121 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』加地 伸行

          中学生にも読める教育的配慮の行き届いた論語入門。 前半で孔子の人生が理解でき、後半でテーマ別に論語の主要箇所の解説を読める。 初読者にも人物孔子と儒教の主な考え方を把握可能。単なる知識人ではなく、道徳も身に付けた教養人たれとした点、道理を知るだけでなく、その境地に至ることを求めた点、まっすぐな人間を曲がった人間の上に据えよとした点、生活の安定や軍備よりも信頼を最重視した点など、時空を超えて傾聴すべき考え方。 ただし、個人の権利を公共の利益より優先する現代では、元来利他的

          『論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 121 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』加地 伸行

          『言語哲学がはじまる (岩波新書 新赤版 1991)』野矢 茂樹

          フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインが切り拓いた言語哲学を面白がった筆者が、一般読者にその面白さを紹介するため書かれた本。 3名の哲学者の難解な論理展開を素人が楽しめるように工夫されている。 文は語という要素から構成されるが、一見正しそうな「語の意味を基本に文を組み立てる考え」は排除され、「言語全体との関係においてのみ語の意味は決まる」とする全体論的言語観に導かれ、最後は言語全体が変化するとした動的言語観にも言及。 英語にはコロケーション辞書があって単語間関係の適否

          『言語哲学がはじまる (岩波新書 新赤版 1991)』野矢 茂樹

          【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】老若男女に大人気の下町のラグジュアリー銭湯

          【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】 先週末の山小屋泊丹沢縦走の疲れも抜け切り、いよいよスイムシーズンに。お昼前に南千住のセントラルでひと泳ぎしてから、歩いて三ノ輪方面へ。銭湯に向かう前に、目をつけていた #soltokyomexicanfood で、ダブルシェルのタコスセットとコロナをいただく。ダブルシェルとはソフトのトルティーヤの内側にパリパリのシェルが入っていて、その内側にタコスミート等が挟まれているもの。ピリ辛の牛挽肉をチョイスしたが、なかなか旨い。ダブルシェル最高!

          【銭湯めぐり71 改栄湯@三ノ輪】老若男女に大人気の下町のラグジュアリー銭湯

          『社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観』デイヴィッド・スローン・ウィルソン

          進化生物学者が、社会を進化論的観点から分析し、実践を促した意欲作。 共有資源管理の成功要因である「強いグループアイデンティティと目的の理解」等の中核設計原理を、近隣社会、企業等に普遍的に適用することで、共通の目標達成のための協力が生まれると主張。 引用事例も印象的で、各檻の中で最も多産の鶏を繁殖に回す方法では超攻撃的な株が生じて産卵率が落ちたが、最も多産の檻の全ての鶏を繁殖させれば互いに友好的に振る舞い、多産が続くと言う。 個人に全てを還元せず、小集団が社会的組織の基盤

          『社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観』デイヴィッド・スローン・ウィルソン

          『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 124 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』野村 茂夫

          老子の約半分、荘子の約1割の現代語訳を中心とした入門書。 儒家と道家の差異の解説や、中国における仏教受容に与えた影響、両書から生まれた言葉集まで、大人にも楽しく読める工夫に感銘。 足るを知るは、個人的にも中学時代以来強く共感している観念。ただ物質欲は少なくても知識欲の強さは否定し難い。 無があっての有も重要な知恵であり、空間や余力がなければ、埋める場所がない。 荘子の大相撲への影響も興味深い。双葉山が連勝を止められ、我未だ木鶏たりえずと電報を打った逸話。何をされても些

          『老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫 124 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典)』野村 茂夫

          『食卓の世界史 (ちくまプリマー新書 441)』遠藤 雅司(音食紀行)

          歴史料理研究家が歴史上の人物にまつわる食事を紹介した意欲作。 ハンムラビからマクドナルド兄弟まで、個々のエピソードも興味深いが、マクロの食材や調理法の伝播の歴史も垣間見られる。 パクス・モンゴリカによる陸路を通じたダンプリングの伝播があれば、海洋経由のコロンブス交換という旧・新大陸間の作物の相互交流もある。 コーヒーのフランスやドイツでの受容と外貨流出による禁令の歴史もある。 19世紀英国式カレーが残るのは日本らしいが、近年日本のカレー一般をカツカレーと英国で呼んでい

          『食卓の世界史 (ちくまプリマー新書 441)』遠藤 雅司(音食紀行)