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日記:20240401 Mon | 読書:加藤諦三氏の著書

自己啓発本は幾多とあるけれど

自己啓発、マインドやメンタルに関する書籍を読み漁っている。
Kindle Unlimitedの無料本を中心に片っ端から手をつけているが、「無料本」という縛りもあるため、良書は10分の1くらいかといった体感である。SNSの普及で出版のハードルが下がったのか、内容の薄さ、ページ数の少なさなど、これでよく書籍化できるなというレベルのものも多くて驚く。

メンタルについて扱う内容にも関わらず、主題の方向性が一面的なものを良く見かける。
例えば、簡単な心理テストが設けられ(この心理テストも本当に専門家が作った代物なのか疑問であるが)、カテゴリごとに点数をつけていき、点数が一番高かったカテゴリがあなたのタイプですよ、といったものだ。「簡易テスト」とはいえあまりにも短絡的且つ一面的な結論に導くものであり、雑誌巻末の星占い程度に見るならまだしも、真に受けると自己に対する「決めつけ」となりかねず、非常に危険である。

今日まで生きてこられたこと自体が尊い:加藤諦三氏の著作

さて、10冊に1つの良書として加藤諦三氏の本を挙げたい。
Wikiを見るとその著書の多さに驚く。そのうち幾つかがKindle Unlimitedで解放されている。
こころの悩み、生きづらさの背景には成育環境が関係する、とりわけ幼少期の家族関係による影響が大きいというのが著作で見られる氏の一貫した主張だ。したがって、これらを読み進めることは、過去の辛い記憶を必然的に蘇らせられることとなり、当事者にとっては辛い作業となる。
しかしながら、辛いプロセスのみで終わらず、最終的にはちゃんと前を向けるような落としどころが必ず用意されているところが、加藤諦三氏の著作の好きなところである。

『自分のうけいれ方』では、幼少期に親に愛されなかった結果として、成人してからも自信が持てない、自己肯定感が低い、生きづらさを感じているのだ、としつつも、どの親の元に生まれてくるかは自分で選んだ結果でないし、そのような過去は今から変えられるものでもないので、しっかりその事実を受け入れることが肝要であるとしている。家庭環境に恵まれた幸いな人も一定数存在するわけで、世の中は不公平かつ理不尽で成り立っている。その一方で、ハードモードな環境に置かれながらも、今日までもがきながら生きてきた自分を褒めて受け入れてあげる、そうすれば過去は変えられなくても、未来を変えることは可能であると希望を持たせてくれる。

読み放題で読める加藤諦三氏の本


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