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パレスチナ映画をいくつか

 今、イスラエルはパレスチナのガザ地区のライフラインを断ち切り、激しい空爆によって多くの人びとを殺傷しています。ただ、パレスチナ問題の歴史的背景や、当事者であるパレスチナ人がどのようなことを思いながらどのように生きているのかはそれほど知られていないと思います。パレスチナに生きる人びとを知るためにいくらかでも役立ちそうな映画をご紹介します。

「クレッシェンド ~音楽の架け橋~」
 あるクラシック音楽の指揮者が、イスラエルとパレスチナの双方から若者を募ってオーケストラをつくりコンサートを開くというプロジェクトを引き受けます。最初は憎悪感情をぶつけ合っていた双方の若者たちも、指揮者の真摯なはたらきかけによって次第に心を通わせていきます。ところが、カップルになった二人が悲劇的な事件を起こしてしまいます。
 名指揮者ダニエル・バレンボイムらが創設に参加した「ウェスト・イースタン・ディヴァン管弦楽団」などにヒントを得て制作された作品です。
 ドロール・ザハビ監督、2019年

「ガザ ~素顔の日常~」
 パレスチナのガザ地区にはイスラエルに土地を奪われた難民も含めて200万人以上の人びとが暮らしています。実質的占領下で生きている人びとのありのままの姿を撮影したドキュメンタリー作品です。
 ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネル監督、2019年

「オマールの壁」
 パレスチナ人オマールは「壁」をよじのぼって恋人のもとに通っています。抵抗運動に参加した彼は逮捕、投獄され、イスラエルのスパイになるように圧力をかけられます。
 ハニ・アブ・アサド監督、2013年

「自由と壁とヒップホップ」
 パレスチナのヒップホップ(ラップ)グループDAMの音楽、その活動を描いた作品です。DAMは2014年に来日して各地でコンサートを開催しました。
 歌曲「Who's the terrorist ?」は「誰がテロリストだって!?おまえだろ!おまえが奪ったんだよ、俺のすべてを!」と歌っています。
 ジャッキー・リーム・サッローム監督、2008年





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