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1000文字読書記録「腸と森の『土』を育てる」

「腸と森の『土』を育てる」~微生物が健康にする人と環境~
桐村 里紗 著
光文社新書

私たち人間は、自然界のヒエラルキーのトップにいると
いつから勘違いしているのでしょうか

微生物との美しい共生を
すっかり忘れてしまって、本来備わっていた自然の判断力を失って
今日もスーパーの入り口でアルコール消毒をする

過剰な「衛生観念」を持ち、
土や虫のついた野菜を「汚い」と避け、
栄養すっからかんの形のそろった人参をかごに入れる

この本をお勧めいただいたのは、ちょうど
「分子栄養学」の勉強を本格的に始めたころで、
腸内の微生物層がいかに人間の健康を左右するかについて
理解し始めたところでした。

この本では
「日々の食の選択を地球にとって優しいものにすることが
自分の健康につながる」と謳っています。

私は常々、健康について考えるとき、
いつも頭には「ホリスティック」という言葉があります。

「ホリスティック」とは、「全体論的な」という意味の英単語ですが
自分が健康でありたいと思ったとき、
・私の身体は健康か?
・私のこころは健康か?
くらいまでは考えると思うのですが

・自分の「いのち」は健康か?つまり、生きたい命を生きているか(魂が喜ぶ生き方をしているか)
も大切だと思っています。

さらに言えば、自分とかかわる人たちは健康か?
家族が病気で困ってるときは
自分自身の行動が制限されたり
家庭内で笑顔が減るかもしれません。

職場のお局様がイライラしていたら、
「何か悪いことしたのかしら」と
気に病んでしまいます。

私が何気なく買う安いチョコレートのせいで
遠い国の子どもが学校にも行けずに親にも会えずに虐待されながら
働いているのは嫌な気持ちになるから
フェアトレード商品を買います。

アマゾンの森林を燃やしてまで作った食肉は
食べようとも思いません。
育てられた過程が見える健全な肉を調達します。

「私」という人間は
決して一人ではないのです。
日々の営みが、必ず隣の誰か、遠い国の誰かと
つながっています。

そこには境界線がなく、
「生命の網」の中で私が存在できているので

腸の中の微生物に思いを馳せ、
健康な土で育った野菜を選び、
いつも私が「全体のなかの一部」であるということを
忘れずに行動することが

私の「健康」を支えていると考えています。

この本は、私たちと微生物、私たちと世界が
具体的にどのようにつながっているのか、
わかりやすく教えてくれること間違いありません!

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