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男子高校生に栄養療法やってみた①【連載】

土曜日の21時、そのカフェは満席で

そのうちの1席に
わたしと
高校2年生の男子と
そのお母さんは座っていました

10月末くらいだったでしょうか

話し始めてからおよそ2時間が経っていました

高校生男子は
先ほどからきょろきょろしたり
貧乏ゆすりをしたり
落としどころのない話に
イライラして
落ち着きのない様子でした

(キレイに低血糖やな・・・)と思いながら
はやく解放してあげたいけど
アンタが早よ結論出さへんからやろと
私も大きくため息をついていました

2時間前カフェで彼が食べたのは
ホイップにまみれたワッフルと
映える系 あまあまドリンク
お昼ご飯以降初めて口にするのがそれでした

空腹に急に大量の糖分を流し込まれた身体は
恒常性を保とうと
大量のインスリンで応戦します

大量のインスリンは奏功し
急激に血糖値は下がります
血糖値が急激に下がるとき
身体反応として

イライラ
落ち着きがなくなる
不安を感じる
ネガティブになる
考えがまとまらない
などの症状が出てきます


そもそもなぜ彼はここに連れてこられて
2時間もおばさん二人と話す羽目になったのでしょうか


彼らと私は知った間柄で
幼い時から彼のことを見てきました

高校2年生になった彼は
いつしか身長も母親を優に超えて
それはそれはだらしなく
ある意味で正しく男子高校生になりました

提出物を期限通りに出さない
塾をさぼる
成績が芳しくない
お母さんのご飯を食べずに
カップラーメンとカップ焼きそばばかり食べる
朝起きられない
試験前になるとますます勉強できない

困り果てたお母さんが
私を頼ってくれました

その前の週、同じカフェで
二人で作戦会議をしたのです

あのだらしない高校生をどうしてやろうか
体調もめちゃくちゃでガリガリに痩せていて
学校の体育ですらついていけない男子高校生を・・・

二人でたてた作戦は
「いっそホームステイさせよう作戦」でした

そう、私の家にホームステイするのです
すると、元高校英語教師の私は勉強を見てやることもできるし
栄養カウンセラーを仕事にしている私は栄養のサポートもしてやれる

こんな完璧なアイデアあるかと
私もお母さんも
脳内ではいったん大学合格までたどり着いてしまいました


当然っちゃ当然なのですが
そんなに簡単な話ではありませんでした


イライラした彼は
2時間たっても
答えが出せないでいました

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