気になる『抗体価』について調べてみた。
前回の記事で『ワクチンの抗体価は高ければ良いってもんじゃなくない?』みたいな内容を書きました。
一般的な印象では『抗体価が高い=効果が高い』でしょうし、私自身も『ワクチン打っても抗体は三ヵ月程度で大幅に低下する』などと批判っぽく書いたことがあります。
とはいえ、そこまで詳しいわけでもないので、抗体価についてちょっと調べてみました。
◇◇◇
で、個人的な核心である『ワクチン接種後の抗体価とコロナ感染後の転帰』について調べたのですが、それっぽいものは見つからず。
ただ、代わりにコロナ感染後の抗体価に関わるものは見つかりましたので、今回記事にしておこうと思います。
なお、引用部が長いです。
重要な箇所は抜き出しますので、お時間の無い方は引用部は飛ばしても良いかと思います。
◆一般的な説明から
国立感染症研究所のサイトに関連する説明がありました。
一部引用します。リンクは以下。
◇◇◇
上記から重要そうな部分を抜き出すと以下でしょうか。
重症度に比例して中和抗体のピーク値が高くなることが知られている
急性期の中和抗体価と患者の予後は相関しない
抗体当たりの中和比活性(中和抗体の質)が重症患者の予後と相関する
どれくらいの濃度の中和抗体が感染防御に必要なのか, 現時点で得られているデータは実験動物由来のものに限られている。
なんとなく歯切れの悪い説明ですが『抗体価と患者の予後は相関しない』にあるとおり、結果論としては抗体価が高ければ良いというわけではなさそう。
なお、その防御効果についてはサルによる血漿抗体を用いた研究で確認されているようです。定量的な効果はともかくとして。
(ただし、2021.7月時点の情報です。今はわかりません。)
◆回復者血漿の研究から
『サルの血漿抗体』から思い出したことがあります。
それは『回復者血漿』。
コロナ感染から回復した人の抗体を利用する治療方法がコロナ初期に話題になっていました。
抗体価の絡みで参考になりそうなので検索したところ、日本の研究が見つかりました。
一部抜粋引用します。リンクは以下。
◇◇◇
この研究は『どのような人が感染後に高い抗体価を示したのか』を調査したものです。
結論として『本質的には、重症患者において抗体価が高い傾向にあることを表しているのかもしれない。』とあります。
軽症患者は相対的に抗体価が低かったということです。
国立感染症研究所の説明にも書かれていたとおりですが。
なんか、ワクチンの理論(抗体価は高いほど良い)とは逆な感じがしますね。
◇◇◇
もし仮にコロナ軽症者の抗体価が回復直後に高く上昇していたのであれば『高い抗体価』は重要な気がします。
しかし、感染の結果としては逆。
高い抗体価は重症患者と相関しています。
◆所感
素人なりに思うのは『武器(抗体価)が多くてもうまく使えなければ意味が無い』といった感じ。
『抗体当たりの中和比活性(中和抗体の質)が重症患者の予後と相関する』に見られるとおり、単純な抗体価というよりは、それを利用する機能の部分が重要であろうということ。
その機能が正常に働いていれば、コロナ感染の場合と同様にワクチン接種でも高い抗体価(強い副反応)にはならないのではなかろうか。
まあどうせ、そんな単純なことでもないんでしょうけどね。
◆おわりに
とりあえず今回調べた内容からも『強い副反応は高い抗体価が期待出来るから良いこと』ってのは、疑問です。
むしろ素直に考えれば『強い副反応が出る人はコロナ重症化リスクが高い』って感じじゃないでしょうか。
◇◇◇
ワクチン接種は大雑把に『リハーサル』『予行演習』だと理解していますが、新型コロナは再感染により重症化リスクが増すという説もあります。(逆もありますが。)
それも考えると、本当にベネフィットがあるのだろうか、という疑問は消えません。
ということで、私は引き続きワクチンに頼らない感染対策を続けまーす。
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