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『鼻うがい』は、感染症予防・感染後の症状緩和等にオススメです。

鼻うがいについては過去に記事を書いたことがあるが、定期的に書いていきたいと思っている。オススメだから。

今回の記事では、鼻うがいのナラティブレビュー的な論文(まとめみたいなの)をご紹介したい。

なお、興味がある人にとってはたまらないだろうが、マニアックな内容なので初心者の方は引用部は飛ばしていいかもしれない。


◆論文引用

該当論文から一部引用する。
リンクは以下。

COVID-19における生理食塩水による鼻洗浄と鼻うがい:ウイルス量、粘膜動態、患者の転帰への影響に関する学際的検討
Front Public Health. 2023; 11: 1161881.
Published online 2023 Jun 16. doi: 10.3389/fpubh.2023.1161881

Keypoints

・鼻腔内生理食塩水灌流は、一般的な風邪や上気道感染症を予防・緩和するための安価な治療法である。

・鼻と喉の生理食塩水灌流は鼻咽頭ウイルス量を減少させ、ウイルスクリアランスを早め、COVID-19の症状を緩和することが判明している。

・全体として、小規模の研究は、感染、入院、酸素の必要性、ICU入室、および/または死亡率に対する生理食塩水灌漑の潜在的な有益性を指摘している。

・生理食塩水のメカニズムには、鼻咽頭から気道深部や肺へのウイルスや分泌物の微小吸引を制限できる洗浄効果以外に、SARS-CoV-2の複製(in vitroでの増殖と融合の障害)、粘膜の水分補給、粘膜繊毛クリアランス、ENaCチャネル活性、閉塞性粘液/NET形成に対する等または軽度の高張食塩水の直接的効果も含まれ、これらすべてのメカニズムは、より侵襲性の強い重症疾患の発症を減少させ、予防するのに役立つ。

・SARS-CoV-2感染の予防および早期介入として、マスク着用、体位交換、手指衛生を含む現在の標準的な防御の補助として、口腔および鼻腔の生理食塩水洗浄を考慮することができる。

・生理食塩水による洗浄ができない患者や下気道の徴候や症状のある患者には、生理食塩水によるネブライザーを考慮することができる: 放出されたバイオエアロゾルには生きたウイルスは含まれていない。

Saline nasal irrigation and gargling in COVID-19: a multidisciplinary review of effects on viral load, mucosal dynamics, and patient outcomes - PMC
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
[2023.12.19 引用]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10312243/

◆所感

鼻うがいは単純な物理洗浄(ウイルスの除去)というイメージだが、その他の様々なメカニズムが示されている。

結論としては『効果は高いと推測されるが小規模な研究でしか確認されていない。安価で安全なんだから、さっさと金を出して大規模な研究をやれ(やらせてくれ)』といった内容のように思える。個人的にもそう思う。

◇◇◇

感染症対策は色々とあるだろうが、個人でやる対策としては鼻うがいが一番効果を出すだろうと私は妄想している。
(ガチのN95マスクは除いて。)

効果はありそうなのにいまいち普及していないのは、印象としてのハードルの高さと手間だろう。

個人の感想でしかないが、私は3年くらい前に始めて以来ほぼ毎日欠かさず出来ている。ハミガキとか風呂と同じくらいの感覚だ。慣れれば手間と感じず習慣になるだろう。鼻もツーンとしない。

◇◇◇

私の実績では鼻うがい開始以後まだ一度もマトモな風邪症状を経験していない。他にも色々とやってるし、もともと私は風邪に強そうだが。

ちなみに、鼻うがいは星野源さんもオススメしていた。
(オードリーのラジオ番組で確認)


◆おわりに

世間的にコロナは終わったことになっているが、ガチプロの研究者はまだ懸念してるっぽいし、他の感染症の怪しげな流行もまだしばらくは続きそうだ。

習慣化は無理でも、風邪やインフル、コロナ等の際に症状緩和・後遺症予防目的でチャレンジしてみるのも良いだろう。

ということで、興味が湧いた方は以下の記事をよろしければどうぞ。


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