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需要 と 事実 の違い。 若い女性のはなし。現在の 声優 に求められることから

今日、声優を目指す若者の動画を見ました。

現在、声優志望の人が増えたことで競争率は激化しており、志望者の9割以上は声優の仕事だけでは食べていけない状況にある、と。

そして番組では実際に、声優を目指したものの諦めざるを得なかった方のお話もありました。

その方が感じた、声優業の難しい点とは、

①事務所に所属しても、人気になれるのは一部

②顔が良い、楽器ができるなど付加価値が必要

③オーディションに年齢制限がある(特に女性)


おおまかにこんな感じだったと思います。

①事務所に所属しても、人気になれるのは一部

これ関しては、競争率が非常に高い職種という事で 納得です。
裏方とされ、明確に「声優」という職業がなかった時代(70年代とかだろうか)から考えると、声優自身がブランド力を持ち、表に出る機会も増え、花形の職業になったということでしょうか。この辺りは番組でも触れられていました。

②顔が良い、楽器ができるなど付加価値が必要


続いて②についてですが、これも先ほどの①で述べたように、競争率の激化、そして声優自体が花形の職業になったことを考えれば自然なことかと思います。

もちろん、声優というだけあって声に関する技術が求められるのは当然です。
しかし業界全体で希望者が増え、志願者のレベルが一定の水準で競っているとき、業界としてより付加価値の高い人材を選ぶのは、自然な流れではないでしょうか。

なぜなら、そのような人材の方が「個性」を強みに売り出すことが可能だからです。

そしてそれは、決して「○○ができる」というような特技に限りません。
顔が可愛いらしい、格好いい、スタイルが良い等、身体に直接関するようなことであっても、ひとつの強みとして捉えられます。

これは現在の声優が表に出て、声優自体が自身としてブランドを持つ力が大きくなったこと、アイドル声優といった分野の人気に伴った需要の変化です。

イメージとしては、最近に限らず「声が個性的」ということでヒットされた声優の方のような感じでしょうか。「もともとの素質を生かす」という点では、個性的な声も素敵な容姿も変わらないと思います。

ただ声優に求められる細かな需要が変化しただけです。

③オーディションに年齢制限がある(特に女性)

(この点に関しては「アイドル声優」に見られる特徴ではないかとのご指摘を頂きました。ありがとうございます。また機会をみて触れたいなぁと思います。)


これは番組では「まあそういうこともあるでしょう」程度でさらっと流された感が否めなかったのですが…

年齢が~と書いてはいますが、実はこのことをお話されていた声優を諦めたという方も、20代だったんですよね。それでも年齢の壁にぶち当たるのか…!

たぶんこの年齢問題の背景には大きく二つの原因があると思います。

まずひとつ目は、新人の方がギャラが安くてすむということです。

声優の給料に関するランクなどについては割愛しますが、基本的に名前の売れていない新人はランクが低いため、一回の使用が安くてすむというメリットがあります。これは制作側としては大きな強みだと思います。

一方で、新人だと演技がそこまで確立できてないという問題もあるかもしれません。しかし、それはそれでフレッシュさという魅力もあるだろうというお話を聞いたことがあります。

そして二つ目が、何度も登場してきるようにやはり声優自身のブランド化、表舞台への登場です。

このことに関して、番組では「アイドル声優に限る」と述べられていましたが、これには正直違和感があります。

なぜなら、逆に近年声優界でヒットした新人で「技術のみを買われた声優」の方っていらっしゃるのかな…と私は思ってしまったからなのです。

正直私は新人声優に詳しいわけではないし、ソース不足な面は大きいと思うのですが、それでも、名演技だけで名前を売っていくっていうのは、今の流れでは不可能だと思うんです。

仮に、きっかけはアニメなどの作品であったとしても、現在の放映期間の短いサイクルを考えれば、ずっと同じ作品にファンとして一定のお金を落としてもらうというのは困難なことのように感じます。

そこで、声優自身がイベントで、ツイッターなどのSNSで、ラジオやネット配信の番組で働きかけを行います。ファンには声優そのものを応援してもらえるように、そうして初めて色々な作品を熱心に追ってもらえる、ファンとしてお金を落としてもらえる、そんな構造が近年のアニメ、声優業界にあるように思います。

すなわち、簡潔にいえば「全声優アイドル化」です。(…よね?)

こうなればあとは芸能界と同じ。
全体の需要として「若い女性」が求められる人口が多くなる。だからこそ、③のあとの(特に女性)だと考えています。

でもでも

ここで声を大にしておきたいのが…

「女性は年をとったら価値がなくなる」は事実でない!

ということです。

これは講義内で私の大好きな教授、(めちゃめちゃ話がわかりやすくて、上手い。しかも教養に溢れてる。)が述べていたことなのですが、文面そのままです。年を取ったからって女性の価値が下がることは決してない。

でも、需要という側面から見ると話が変わってきます。
良いか悪いかは別として、社会では、若い女性には多くの需要があります。

それが、ダイレクトに人に見られる芸能界ならなおさら。芸能界、メディアは価値観を覆すことができる力を持つと同時に、最も社会の価値観を根強く反映した業界だと考えているからです。

実際の社会として求められているもの、すなわち需要がなければ、ビジネスが成り立たないのは確かです。

つまり、事実として違うことはわかった上で、ビジネスに必須な需要の側面では「若い女性」が特に求められてる現実が存在します。

でも、しつこいようですがこれはあくまで需要であって事実ではありません。変化する可能性があります。というか大きいです。

そして先ほど述べたように、芸能界というのは価値観を覆すことが可能な力を持っています。

事実ではない、既存の価値観に基づいた需要を、それ以上の魅力をもって変えていくことは可能なはずです。

そしてそれが、芸能界に近い構図で力を持つ今の声優界でなら起こせると考えています。

これが声優に限らず、人として、本当の意味での「強み」なのではないでしょうか。

いまだかつてないほどの熱量で熱く語ってしまいました……笑
初めて知った&読んだ方にも伝わるように、わかりやすい要点のまとめを心がけた(つもり)です。

ただ、自分では説明がめちゃめちゃ苦手だと思ってるので、もしこの記事で「なんとなくわかった」「ちょっと考えさせられるところがあった」「ここ良!」という点ありましたら、ぜひコメントなどで教えて頂けたら幸いです。もちろん「こうしたらいいよ」「ここどうなの?」もぜひぜひ…(こそっと教えて下さい笑)

スキ、フォロー励みになってます!ありがとうございます。

ではでは、ここまでお付き合い頂きありがとうございました!

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