学校のなかでぼんやりと考える

公立の小学校で教員をしています。 日々の学校のなかでのできごと、考えごとなど 学校に関…

学校のなかでぼんやりと考える

公立の小学校で教員をしています。 日々の学校のなかでのできごと、考えごとなど 学校に関わる話題をつらつらと綴っていきます。

最近の記事

240531 やっぱりコミュニケーション

新年度2ヶ月が経った いろいろな人との関わりが絶えない日々 その中でも1年生との出会いと関わりがしばしばある 朝、休み時間と職員室から出ると 眉をへの字にした1年生と出会うことがある 壁に寄りかかり、何かもの言いたげ 目の高さを合わせて声をかける 「どうしたん?」 「…いやな気持ちになった」 そうかそうか〜どうしたん? とさらに尋ねると、ことの経緯を話してくれる 泣きわめいての「いやな気持ち」も 頬を伝う涙の「いやな気持ち」も ふくれっ面の「いやな気持ち」も 話して

    • 240530 楽しそうな「会社活動」

      学級では当番と係活動と会社活動が展開されている 論拠をもってそれらをうまく区別できていないけど 学級で示したものでいうと 「当番」 学級になくてはならない仕事 あいさつや日直、給食などを みんなが交代でやっていく 「係活動」 学級のみんなの役に立つ仕事 配り物、予定表書き、黒板消しなど 自分で決めて、自分がやっていく 「会社活動」 好きや得意を生かしてみんなに提供する 発想や企画で会社を設立 一人から数人で、定期的に活動していく その会社活動が学級では人気で 一番のん

      • 240528 放課後教材研究サークル(仮)

        同僚と2人で明朝に取り組むプリントの予習をした 勤務校は朝活動に週に一度 国語の読解力プリントに全体で取り組む きっかけは昨年度 こうした取組を 地道に続けて一定の成果をあげた学級があり こうした活動を全体で取り組んでみようとしたもの ただプリントをやるだけでなく 音読してみたり 解説してみたり 丁寧に解き進める時間をとったらしい 今回 一緒にやった同僚は 今年着任したばかり こういった経緯もわからず 毎週配られるプリントを 教室でただただ一緒に解いていた そうだよ

        • 240527 運動会の目的は…

          5月の運動会が各所で終わっていく 今年は清々しい天気が週末に続き やはり清々しい姿の運動会が終わっていく ところで 当初の会議で示されていた 運動会のねらいは達成できていたのか 運動会の目標は達成できていたのか そこに至るまでは 目の前のことが大きく見え 競技の動きや入退場を何度も練習したり 応援や開閉会式の所作や流れを綿密に確かめたり 応援や競技の姿を整えようと何日もかけてきた そのやってきたことと ねらいとしていることは同じなのか 学校の中の人にとってのねらいで

        240531 やっぱりコミュニケーション

          240523 うっかり一緒にやってしまう

          マスクや距離をとることが当たり前になり 間合いを詰めて活動することが少なくなった? 「身を寄せて」の言葉通り 一緒になにかができて嬉しくて微笑み合うみたいな そういう経験ができているだろうか 細々と続けていた共同制作の学習 なかなか全員で取り組める機会がなく 「ああ、自分は『みんなで何かする』時間を欲しているんだ」と自覚した 今では難しいことが多いな と感じる 集団のなかにいることが不安とか 何をするかわからないのが不安とか つまりはその場で起きる偶発的な出来事が不安

          240523 うっかり一緒にやってしまう

          240522 疲れたら眠ろう

          運動会準備が大詰めで 学校の中は緊張感と疲労感がちらほらと 慌ただしさや予定変更などもあり 一日終わるとぐっと疲れることもある 昨日もそんなことがいくつか続き 退勤こそ早くできたものの 家に帰れば 膝の痛みや身体の重さ なんだか疲れがどっと出た こういう時は 振り返っても考えても あまり前向きな視点が得られなこともある こりゃ疲れてるな ということで 早めに眠る 疲れてまでわざわざアウトプットすることもない 疲れたら眠ろう 自分の記録のためのアウトプットと こうして

          240520 運動会練習どこまでやればいい?

          5月に運動会がある地域で暮らす 我が子も勤め先も運動会一色 それは授業も休み時間も 準備に練習に結構な時間を使っている 具体的にどんな感じか ひと月前には応援団が組織されたり 短距離走のタイムをもとに組み分けがされたりする 組織された応援団は 休み時間に応援歌や振り付けを考え練習していく オリジナルの動きや役割分担 声出しから太鼓や旗の動きとけっこうあれこれと 競技もリレーや団体種目 概要を説明し チームを組織し 試しにやってみて 入退場の動きを確認 週に3時間の体育は

          240520 運動会練習どこまでやればいい?

          240517 誰とでも楽しく活動している?

          学級活動がなかなか思うように進まないなか みんなは「会社活動」をすこぶる楽しみにしていた 学級のみんなと共有したコンセプトは 「好きや得意で学級のみんなを楽しませよう」というもの 前年度からの活動の残り香なのだろう どんな会社ができそう?誰とできそう?ときくと いくつかの会社が挙がり メンバーもすっと決まる 今日はちょっとした時間ができたので活動を始めてみた とても楽しそうに集まって話している とても楽しそうに活動をしている 「学級のみんなが誰とでも楽しく活動できてるなぁ

          240517 誰とでも楽しく活動している?

          240516 起こっていることの向こう側

          給食の準備が終わって廊下に目を向ける 長い廊下の向こうに 何人かがふて腐れて座っている …これは何かあっただろうな と思い歩み出す 昨年までを互いに知る 下の学年の人たち 見知った顔が向かってくるのを捉えて 教室の方に慌てて戻っていく人も …うん こりゃ何かあったな 近づいてもなお 動かずに座り込む人ひとり こちらを見ながら柱の影から様子を見ている 時刻で言うなら 給食を食べている時間 教室におらず 廊下に座り込んでいる さて どう声をかけたらいいか? 側にしゃがんで

          240516 起こっていることの向こう側

          240515 人権の花〜子どもの権利を伝える

          人権の花が学校に贈られた これまではひとつのセレモニーと思っていたけど 今年は「人権」という言葉が残り 教室で関連したことを考えたいなと思った 昨年あたりから 「こどもの権利」について 触れたり学んだりする機会に恵まれ 本や考えに触れて来た 結論から言うと 知っているけどピンと来てなかったな という状態だったんだろう そんなわけで今回は 教室で一冊の本を読み 権利とボクが怒る時について話した 物語ではないので 読むことを躊躇していたけれど ちょうどよいきっかけと思い 

          240515 人権の花〜子どもの権利を伝える

          240513 担任が言うか 級外が言うか

          …というよりも 「担任ができること」と「級外ができること」には 当然ながら大きな違いがあり それぞれに「しか」できないことが多いなと改めて思う 今日は午後に運動会の学年部練習があり そのまま下校した子どもたちを眺めながら 体育館の出入り口の日向で学年部の同僚と振り返り 競技や練習の振り返りをしながら 話は担任している人たちとの関わりについて 成長過程のなかで関わった職員とのやりとりについて 当時を省みながら 今とこれからを展望する そんな話の中で 冒頭のことをぼんやりと

          240513 担任が言うか 級外が言うか

          240513 本人の声と強み

          校内委員会で放課後に話し合う 参会者に話題が見えるよう 書記をする 困難さを抱えた状況について 方々からの見え方が語られる そうした話題を一文一事に書き分けて 箇条書きで残していく 困難な状況ほど その困難さが滲み出る また こうした状況の時には 話題に挙がる人や状況から 強みが見えにくくなっていることがある 何より課題が方々で見られるわけだから 見渡しても課題ばかり…とは思い込みで そう見えているだけ のこともある そう 方々からの話題の中には 「できていること」や

          240510 同じ目の高さに立ってみる

          お昼前に一年生が学校の先生とお知り合いになろうと 職員室の机を巡っていた場面に居合わせた 通称「あくしゅ大作戦」 実は午後に大きな行事があり その準備に追われていたので正直それどころではなかったのに 声かけられるとつい…膝を折り 腰を下げてしまうのです 同じ目の高さに立つ心地よさよ ああ…こうして「あくしゅ大作戦」に数分間のまれる 笑 学校で子どもたちとコミュニケーションをとるときに 同じ目の高さに立つことの面白さを 経験から振り返ってみる… 同じ目の高さに立つ意味は

          240510 同じ目の高さに立ってみる

          240509 話合いの深さとステージ

          学校で取り組んでいる「学級力会議」 昨年までもやっていたという子どもたちに任せ 話し合う様子を見ることにした。 良いところ・課題の発散も豊かで 焦点化する課題についても 小グループから グループサイズを大きくしていく流れがとてもスムーズ これまでの担任の先生との取組の積み重ねを感じた 焦点化する課題が2つに絞られると どうしても議論というより討論になってきた 「いかに自分の主張が正当か」みたいなやりとりになる なんか不穏な空気… そうした場面が今日は複数回あり 「ちょ

          240509 話合いの深さとステージ

          240508 ボクらは確かに支えあっている

          月末に迫る運動会に学校は慌ただしく 4月から続く年度始めの行事も多い そんな中 学年部の同僚に相談したいことがあり ボクから放課後に打ち合わせの時間をもらう 今週末の活動の計画を作り 他の先生を交えて段取りの確認 おかげでスムーズに打ち合わせは終わる 解散後 その同僚から引き止められる 「私も相談したいことがあるんですけど」と いくつかの資料を持って戻って来て 見せてくれたのは運動会の競技の計画 校務分掌では、対外的な行事の担当が多く 学年部に関係することをお任せする

          240508 ボクらは確かに支えあっている

          240507 ひいき目を自覚する

          他の学級の人に不快な態度をとったと 担任する学級の人の話を聞いた 第一声でポロリと出た言葉は 「あの人に限ってそんなことするとは思えないな…」だった しかし、結局のところその話が事実であり 生徒指導事案として向き合うことになる その出来事が過ぎた時 ふと第一声を振り返る これは「ひいき目」なんじゃないのか 第一声 そう思ったとしても 言葉に出すのは堪えておけたらよかったのかも 具体的な状況を把握する前に 断定的に自分の感覚を表に出すのはいいことじゃない気がする 被害を

          240507 ひいき目を自覚する