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職位で変わるスキル

1.カッツの理論とは


カッツの理論とは、マネジメント層を「ロワーマネジメント」、「ミドルマネジメント」、「トップマネジメント」の3つに分類し、マネジメントにおいて必要な能力を「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つと定義することで、それぞれの階層にとって、どの能力がどのくらいの割合で必要なのか、役職にとって、より重要なスキルを理解する理論です。

2.各層の役割と必要な能力

カッツの理論で示される各マネジメントの役割は次の3つです。

トップマネジメントとは、社長やCEOといった経営層です。経営状況の実態を把握して意思決定を実行するだけでなく、結果に対して責任を負う立場でもあります。

ミドルマネジメントとは、中間管理職、幹部社員です。主任や課長、部長など、上層部と現場の橋渡しをする役割を担っています。

ロワーマネジメントとは、リーダー層のことです。上層管理者の意思決定を実行する役割です。

また、各マネジメント層が、身につけなければいけないスキルは下記です。

コンセプチュアルスキル
概念化能力です。
物事の本質を的確に捉えて、個人や組織が持つ可能性を最大限にまで高める能力のことです。

ヒューマンスキル
社内外のあらゆる関係者と円滑な意思疎通をはかり、良好な人間関係を築く能力です。

テクニカルスキル
業務遂行能力です。担当している業務を問題なく遂行するために必要な知識や技術のことです。

カッツの理論は、各マネジメント層が、習得するのに必要なスキルの割合が違うことを示しています。下位はテクニカルスキルが重要で、上位にいくほどコンセプチュアルスキルが重要となります。

3.一番大切なスキル

テクニカルスキルはそれほどやらずに、コンセプチュアルスキルを学べばよいのではないかと感じる人はいるかもしれません。
もちろん、コンセプチュアルスキルを学ぶことは重要ですが、カッツの理論で、どのマネジメントも必要とされるスキルは、「ヒューマンスキル」です。

ヒューマンスキルは、相手と同じ立場に立ち、他者の考えをより正確に引き出したり、自分の考えを他者に正確に伝えるスキルです。
下記7つのスキルになります。
ネゴシエーション ・・・物事をまとめて、信頼関係を構築するスキル
ヒアリング    ・・・相手の話を真摯な姿勢で聴くスキル
リーダーシップ  ・・・目標に向かって成果を挙げていくスキル
プレゼンテーション・・・自分の意思を相手に伝えるスキル
コーチング    ・・・個人やチームを指導・育成するスキル
コミュニケーション・・・良い人間関係を構築・維持するスキル
ファシリテーション・・・円滑に話し合いが進むように支援するスキル

今まで対面でヒューマンスキルを発揮していた人も、リモートワークが中心となった現代では、発揮できていない可能性があります。各マネジメント層も、カッツの理論をもう一度見直して、ヒューマンスキル大切に仕事をしましょう!!

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