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皆さまこんばんは、Biz Craftです。
今回ご紹介するテーマは自己啓発に関するものです。
ズバリ「自分の向上心の高め方」です。

それと能楽に何の関係があるのかと思われるかもしれません。
しかし本書から学ぶことは多いので、ご興味のある方は是非最後までお付き合いください。

1.役作りを極めた世阿弥

軽く人物紹介。
世阿弥は室町時代に京都を中心に活躍した能役者・能作者です。
観阿弥の嫡男として生まれ、父とともに能楽を大成した人物として知られています。
本タイトルにもある「風姿花伝」とは、能をいかに興行的に成功させるかの工夫を説いた秘伝書です。

2.極めたいなら下手からでも学ぶ

風姿花伝第三 問答条々より感銘を受けた箇所です。
私が本書で一番注目した部分です。
冒頭でいきなり、「上手にことをなしているように見える人間でも、工夫がなく慢心があるせいで極みの境地に至っていない。」と手厳しく注意を促しています。
プロであることの厳しさを改めて感じさせる一節です。

続く中段あたりではこうも言っています。
「上手にも欠点があるし、下手にも長所が必ずある。
しかし上手は名声に安住し芸達者であることに目がくらんで、欠点を自覚しない。
本当に上手を極めたいと思うならば、どんな下手からでもよいところがあれば学ぶべきである。」

これを読むとちょっとストイックな感じがしますよね?
ですが、どんなジャンルでもプロとして活躍している方というのは、決して慢心しないし油断もしないでしょう。常に学ぶ姿勢を持っています。
そういう物事の核心をついた指南書がこの風姿花伝なのです。

そして終段に入っても、このことを再度強調しています。
「上手は下手の手本、下手は上手の手本である。下手の長所を取り込んで自分の芸に加えよ」

要するに、どんなことからでも学ぶことができるし、学ぶことは多いのだから上手くいっていても満足するなと戒めています。
芸事を極めた世阿弥であるからこそ、この言葉を発することができるのでしょう。

3.常に自分に問うことの大切さ

皆さんいかがでしたでしょうか?
この考え方は仕事でも趣味でも何にでも応用できる考え方だと思います。
一部だけのご紹介でしたが、風姿花伝から学ぶことはまだまだたくさんあります。

「なんかもうちょっとやってみるか」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
私も本書を読み終わったときは、何かやる気というか向上心のようなものが湧き上がってくる感覚になりました。

仕事でも資格でも最初はみんな真剣にやるので、そこで大差はつかない。
でも大抵は途中でだらけて油断してしまう。
人間ですから、ちょっと慢心してしまうようなところは正直あるかと思います。

そんな時はこのように自問自答してみるのもアリなんじゃないでしょうか?

「自分は芸達者であることに目がくらんでいないか?」
「下手から学んで欠点を自覚しているか?」


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