あぁ〜エモいよ赤劇場

　今回はお笑いに関する思い出話です。軽々しく「エモい」を連発する記事になっておりますのでご注意。

　昨日はバレンタインデーでした。私はバレンタインには楽しい思い出しかない恵まれた少女でしたが、もう大人なのでそんな感傷には浸ってられません。
　でもこのシーズンは、スーパーに専用のコーナーが作られていたりして、もうそれが目に入るたびにあぁエモい、あぁ懐かしいと。友達と一緒に材料買いに行ってキャッキャウフフしてた頃の気持ちが手にとるように蘇るわけです。同時に、あぁあの頃の自分ちょっと痛い子だったなとか黒歴史も思い出し、とかくあぁ・・・あぁ・・・と心のため息が止まらない。

　当時はマジでこの川島みたいなテンションでした。もう可愛くて、すごい感情移入して見ちゃった。皆さんもぜひ。

　しかし今回の問題はそこではない。いざバレンタインを迎える前に、さらにエモいものを私は見てしまったのだ。それがこのツイートです。

これネットで拾ったやつなんですけど、この頃のガチ恋勢の子たちってどこ行ったのかな🤔 pic.twitter.com/yRp60kvqEb

— しずる村上純 (@shizzlemurakami) February 11, 2022

　あぁ〜〜〜〜〜エモい！！ナツい！！
　
　
　
　

　私の甘く感傷的なバレンタイン気分は一瞬で吹き飛んだ。　
　このメンバーはかつてフジテレビで放送されていた『爆笑レッドシアター』のメンツではないか！！強い衝撃を受けた私は全身の毛穴から涙を流しました。

　私も「この頃のガチ恋勢の子たち」の一人でした。「レッドシアター」が放送されていた頃、私は小学校高学年で芸人志望の女子でした。
　写真のメンバーではフルーツポンチ村上（通称ムラケン）が好きでした。なぜ？と今は思いますが顔がすごくタイプだったのです。横浜中華街に旅行に行けばフルポンのグッズを買ってもらい、「エンタの神様」にフルポンが出れば録画して何度も見、クラスメートにもムラケンかっこいいムラケンかっこいいと言い続け引かれていました。今はなき雑誌『お笑い男子校』も買ってたし、はんにゃとしずると出した写真集『スクールデイズ』も予約して買いました。人見知りの私が親に頼らず、自分で本屋の店員に声をかけるなんてそれまでにないことでした。

しずる はんにゃ フルーツポンチ 『スクールデイズ』 (ヨシモトブックス)

　（↑完全にアイドル売りですね）

　そしてもちろん「レッドシアター」も毎週録画して見ていました。私はなんて楽しそうな空間なんだと思いました。そして見るだけでは飽き足らず、出たいと思いました。当時の私はクラスの男子と（形だけ）コンビを組んでおり、せっせとコントを書いていたのです。だからムラケン関係なく純粋に出てみたい気持ちがあった。

　そこでウッチャン含め出演者全員に手紙を書くことにしました。出させてくださいと。まず番組名にちなみ赤い色画用紙で封筒を人数分手作りし、それぞれのお名前を銀のペンで書きました。赤紙みたいでどうかとも思いましたが、なにしろ赤に銀じゃ既製品より目立つし、全員に手紙送ったら熱意が伝わるし、番組側も微笑ましく思って取り上げてくれるのではないかとの思惑があったのです。

　しかし、いざ封筒を完成させ、目の前に並べてみると、とたんに「どうしよう・・・」と思いました。
　私はもちろん番組が好きですが、かといって出演者全員まるっと同じ熱量で愛しているわけではない。でも手紙の内容に温度差が出たら失礼だ。じゃあ何を書く？何て書く？書き出しはどうすればいい？出演交渉はどうすれば？・・・
　考えだすと分からなくなりました。でもスマホなんてないから文章の書き方を調べることはできない。親に聞くのも変だ、というか嫌だ。
　私は考えすぎて、ついに手紙を書くのを諦めました。真っ赤な紙の残骸だけが残りました。

　時がたち大学生になり、上京しました。私は結局本気で芸人を目指すこともなく、普通の人生を歩もうとしています。
　写真のメンバーのうち、ロッチコカド、はんにゃ金田、そしてW村上は生で見る機会に恵まれました。東京はいいなぁと思った。
　コカドさんは某映画のエキストラに参加した時に見ました。休憩時間に声かけたかったのですが、いつの間にか帰ってしまわれた。「あたし！！レッドシアター見てました！！こんにちは根岸大好きでした！！」言いたかったな〜。
　金田＆W村上は幕張でのライブで。金田くんはマジ美形。しずるムラジュンは偶然同じ地下鉄に乗ったこともありました。声かける勇気はなかったなぁ。

　そしてムラケン。彼もライブ以外で偶然見かけたことがあります。
　渋谷にヨシモト無限大ホールという劇場があるのですが、ある年の秋頃かな、そこで若手のライブ見て、推しの芸人さんを出待ちしてたんですね。で、待ってたら関係者用の出口からムラケンが一人で出てきたんです！
　「あっ」と思いました。「あっムラケンだ」と。小学生の私だったら半狂乱で追っかけてたと思いますが、「あっ懐かしいなぁ」という感じでボンヤリと見て、ボンヤリと後ろ姿を見送りました。
　ほどなくしてお目当ての芸人さんが出てきたので声かけて写真撮ってもらって帰りました。いや〜人って変わるもんですね。小学生の私だったら半狂乱だったよ。

　今はもう出待ちもできないですもんね。バレンタインだって、去年や今年は女の子たちはどうしたでしょう。手作りあげるのもためらわれる世の中になってしまいましたが、せめてチョコを送る楽しみくらいは奪わないでほしいものです。
　最近新しく気になる芸人さんができたので、またしばらくは配信でライブを楽しみたいと思います。

【今日のおすすめの一曲】

THE YELLOW MONKEY「Balloon Balloon」

　私はこういう歌謡ロックにめっぽう弱い。