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成長率250%のパラコミ組織を支えるマネジメントチーム発足1年目レポート

こんにちは、株式会社エルボーズ取締役の永橋あきらです。
今回は、月額制のアプリ・システム開発サービスATTEND bizのマネジメントチームで取り組んだ事についてまとめさせて頂きます。
(この記事はアドベントカレンダー24日目の記事になります)

この1年の取り組みをお話させて頂く前に、エルボーズの独自性についてお話させてください。
エルボーズにはマネジメントをする上で大きくポイントが3つあります。

  • フルリモート企業であること

  • パラコミ人材による分散型組織であること

  • 新規事業開発専門であること

上記をもうちょっと具体的に言うと
オンラインで、時間帯や稼働時間がバラバラの、月額単位もしくはプロジェクト単位で働くメンバーが、新規事業と言う不確定要素の高い領域で働いている状態です。
プロフェッショナルたちがバラバラにリモートで働いていると言う組織をマネジメントすると珍しい形なので、情報やノウハウがインターネット上にある訳もなく、自分たちで試しながら進めて来ました。
多くの企業では参考にならない点もあると思いますが、パラコミ人材を支える方々にとって少しでも参考になったら嬉しいです。

マネジメントチーム発足の経緯

昨年秋頃までは、関わって下さっているメンバー数も30名弱とさほど多くはなく、採用面談からプロジェクトチームアップ、各プロジェクトのフォローアップ、請求管理などの業務は私1人で行っていました。
ですが会社の成長につれ、メンバー数もプロジェクト数も段々と増えていき、当たり前ですが限界が来ました。
そもそも30人を1人で見ていた状況も中々ハードだったとは思うので、もっと早くに属人性を排除した動きをすべきだった、ととても反省しております。
ですがパニックになったおかげで、普段の業務の何が大変なのかも浮き彫りになりました。

  • 採用面談が追いつかない

  • プロジェクトチームへのアサイン業務が滞る

  • 毎日DMなどで飛んでくる質問をひたすら対応する

  • プロジェクト進捗が把握し切れない

私が属人的に行っていたものを、仕組み化し、それを運営するチームを立ち上げよう。
それがマネジメントチーム発足の経緯になります。
一般的なマネジメントチームとは役割も発足経緯も違うかもしれませんが、我々チームは抱えている課題があって、属人性を排除し”仕組み化”する為に立ち上がったチームになります。

ミッションは”仕組み化”

前途の通り、我々のミッションは運用化する、つまり仕組み化する事です。
今ある課題はもちろん、新たに露出する課題やトラブルもその対象となりますが、マネジメントチーム内で、まずそれが個別具体の問題なのか、エルボーズ全体でも適応される問題なのかを判断した上で”仕組み化”に取り組んでいます。
昨年から引き継いだ施策や定常業務の仕組みもありますが、今期新たに取り組んだものはこちらになります。

  • プロジェクトキットリリース

  • お天気bot開始

  • プロジェクト進捗管理bot

  • デザインコンポーネント作成

  • ハンドブックリリース

  • はじまりの村オンボーディング開村

  • 自己紹介bot開始

  • 1ヶ月面談開始

  • アサイン管理運用

  • 粗利管理シート運用

うまく運用化したものから、中には施策として失敗してしまったものもあります。
とにかく小さく始めてみる。駄目だったらすぐやめよう。そんな気持ちでたくさん取り組みを行いました。

本当は思い入れのある施策ばかりなので、全部ご紹介したいのですが、何個かに絞ってご紹介させて頂きます。

ちなみにプロジェクトキットに関しては、マネジメントチームで活躍してくださっている小笠原さんがpmconf主催のアドベントカレンダーで書いておりますので、こちらも是非ご一読ください。

施策紹介①お天気bot

お天気botは参画してくださっているメンバー個人もしくは、関わっているプロジェクトのコンディション状態を把握し、適切にフォローアップが出来るようにするための仕組みです。
やることはシンプルで、週次でSlackにて☀️(晴れ)☁(くもり)☔️(雨)で回答出来るbotを自動投稿するので答えてもらうだけ。

実際のお天気bot

アンケート回収後は、雨を回答したメンバーに担当マネージャーがヒアリングを行い、必要に応じてスポット1on1を実施。1on1では解決が難しい場合は協議の上、一時介入を行います。

これをマネジメントチームではワンポイントリリーフ制度と呼んでおり、必ず期間を決めて介入するのを徹底しています。

お天気botの良い点は、個人で起こっている事、プロジェクトで起こっている事、チーム内で行っている事、など関係なくキャッチアップ出来る事です。
進捗の悪いプロジェクトがトラブルになる前に未然に防げたり、アサイン調整を的確に行えたり効果は絶大でした。
正直、お天気botが今期最大の功績だと思えるぐらい、うまく運用化した施策になります。

施策紹介②ハンドブック

プロジェクトや個人の問題と同じく、大量に対応していたのは、契約やツールのルールなどの質問事項でした。
メンバーが増えれば増えるほど、DMやメンションの数は増えていき、1日連絡を返すだけで終わる日なんてザラでした。

そこで質問事項をまとめてみたところ、案外同じ質問が多いねということに気付き、ならばホームページなどでよくみる「よくある質問」形式でまとめてしまおう!と思い立ったのがハンドブックのきっかけです。
マネジメントチーム、CTO室、コーポレートチーム、採用チームと連携し、どんな質問が多いか、まとめて下記の様な形でnotionで公開しました。

ハンドブックは常に更新をし続けており、我々が作って来たルールのストックとして大変成果を発揮してくれました。
結果として(体感ですが)8割ぐらいのDMが減り、その他の事に取り組める余裕を作る事ができたのでハンドブックの功績もかなり大きかったと思います。

施策紹介③はじまりの村

ハンドブックを作った次に取り組んだ施策が「はじまりの村」です。
いわゆるオンボーディングの仕組みです。
ハンドブックだけではルールだけの周知になってしまいますので、中小企業の新事業開発に伴走するための必要なこと、ポリシーなども含めて周知したく、業務委託者も全員オンボーディングに参加頂くことをルール化しました。

仕組みとしては、参画したメンバーはまずはじめに「はじまりの村」チャンネルに招待されます。
そこでアナウンスされた日程の会に参加頂き、オンボーディングを受けたらチャンネルから卒業(退出)する仕組みです。

この運用で参画メンバーは必ずオンボーディングを受ける事になるため、エルボーズで大事にしている事やマインドセットなどを共有でき、全体の底上げに寄与した施策になったかと思います。
ちなみに「はじまりの村」と言う名前ですが、冒険の最初に説明を受ける場所としてゲームから着想を受けこの名前にしました笑
エルボーズは所々ゲームに着想を得たネーミングが登場します笑

施策紹介④デザインコンポーネント

最後に、一番直近取り組んだ施策は、状態管理やポリシー、ルール浸透とはまた別の軸での取り組みとなる、デザインコンポーネント作成になります。
課題としては、フロントエンドの工数過多問題でした。

エルボーズでは、toB向けSaaSを開発する事が多いのですが、どのSaaSでも必ずある管理画面をプロジェクトごとに0からデザイン、実装していました。
近いプロダクトなのになぜ毎回こんなに工数が超過するんだろう、とマネジメントチームで原因を探し本施策を開始しました。

とにかく今までの知見を集約し、デザイナー、フロントエンドエンジニアを集め、エルボーズでよく作る管理画面を共通のコンポーネントパーツとしてしまおうと言う取り組みです。

現在絶賛制作中ではあるものの、これが運用に乗れば今までのノウハウを活かした管理画面を作れるようになったり、もちろん元の課題感だった工数過多問題の解決、そして品質の均一化もはかれると考えています。
いずれはフロントエンドだけではなく、バックエンドも含めたもっと大きなシステムになるようエルボーズ独自のノウハウを活かしたプロジェクトになると思っています。

失敗紹介:プロジェクト進捗管理bot

ここまで順調にワークした施策を紹介させて頂きましたが、取り組んだ施策の中には失敗もありました。
その一つが「プロジェクト進捗管理bot」になります。

各プロジェクトの遅延をマネジメントチームがトラッキング出来るようにしたく、Slackで毎週PMに進捗とリリース予定、問題点などを報告してもらうよう、bot施策を始めたのですが、結果として2週間で中止としました。

問題点としては
①PMの負荷が大きすぎる
②PMによって報告粒度が違う
大きくこの2つが問題だったと思っております。

現在は、出来るだけ自動的に、マネジメントチームが防ぎたい必要最低限だけ、トラッキング出来る仕組みで再トライ中ですが、失敗した!やめよう!と即座に判断出来たのはとても良い事だったと思っております。

来期にむけて

今期、たくさんの仕組みを0から作って来ました。
失敗談にもありましたが、作っては止めるを繰り返し、エルボーズで運用出来る形に多くの施策を作れたのは、マネジメントチームのみんなが知恵と時間を費やして動いてくれたからに他なりません。

私1人のままでは、ひたすらマンパワーでパニックになりながら走って、きっと今頃は全てを投げ出していたかもしれません。本当にそう思います。

今期はまずは、今までやってきたこと、課題に対しての仕組み化を行ってきましたが、
来期ではエルボーズのプロジェクトをもっとユーザーに価値あるプロダクトにする為の仕組みや、もっとメンバー個々人がエルボーズで活躍できる仕組みを考えていきたいと思っております。

そんな想いに共感してくださる方や、プロダクト開発にご興味のある方など是非ご一緒したいので、お気軽にお話しましょう!

ぜひwantedlyにてご連絡ください!


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