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"石は転がり続ける" ローリング・ストーンズ 癒しの曲 10選+α

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いずれは書こうと思っていた
ローリング・ストーンズについて
記事を描いてみます。

久しぶりに彼らの往年の楽曲を聴いてみると
音作りがとてもシンプルに聞こえます。

彼らの長いキャリアの中から
数ある超有名なヒットナンバーではなく
心にスッと沁み入るようなバラード曲を中心に
透明感のある楽曲に絞って紹介していきたいと
思います。




1963年に結成
彼らは結成60年目を迎えました。

結成当初のメンバー紹介をします。

ブライアン・ジョーンズ
(ギター、ハーモニカ、ダルシマーetc)

ローリング・ストーンズの創始者であり
初期のリーダーです。
複数の楽器をこなすマルチ・プレイヤー
1969年に突如バンドから離脱して
自宅で謎の死を遂げるのであります。

ブライアン・ジョーンズ





ミック・ジャガー
(ヴォーカル)

マイク・スタンド一本でステージングする
そのスタイルの格好良さは当時としては斬新で
独特の歌唱やフロントマンとしての言動も
バンドのカラーを保つために
ビジネス・マネジメントの一面も担ってます。

ミック・ジャガー




キース・リチャーズ
(ギター)

ストーンズ・サウンドの核であり、
その紡ぎ出してきたギタープレイの数々は
現代のロックの歴史そのものであり
象徴と言っても過言ではありません。
いわゆるスーパー・ギタリストが
速弾きをひけらかすのではなく
あくまでも楽曲の和音コードの乾いた響きや
枯れたメロディーの味わいに
彼の魅力があります。

キース・リチャーズ






ビル・ワイマン
(ベース)

ストーンズ特有のルーズな響きは
ビルが刻むモコモコしたベース音が醸し出す。
往年の楽曲を知るコアなファン達からは
現在のサポート・メンバーである
ダリル・ジョーンズが弾く
ファンキーなベースは格好良過ぎらしい?笑
ストーンズの放ついなたさ﹅﹅﹅﹅や泥臭さ
やっぱりビル・ワイマン人気は根強いです。

ビル・ワイマン






チャーリー・ワッツ
(ドラムス)

長年にわたりストーンズ・サウンドを支え
惜しくもお亡くなりになられました。

ジャズ畑出身のドラマーだけに
チャーリーの叩くフィルはスタイリッシュで
シンプルな格好良さとスマートな印象です。
スネアを叩く時はハイハットを刻まないため
スネアの音が突き抜けて聴こえます。
それもストーンズ・サウンドの一角ですね。

チャーリー・ワッツ



1.It's all over now(1964)

アルバム"12×5"収録
原曲はシャーリー&ボビー・ウーマック兄弟
の作曲による。

ブリティッシュなスピード感溢れる演奏と
ブライアン・ジョーンズのリード・ギターが
端正で儚げな響きがあります。
その透明感に癒されるのです。




2.She's a Rainbow(1967)

アルバム"サタニック・マジェスティー"
ストーンズの黒歴史と曰くつきのアルバムに
収録されてます。
ビートルズの"サージェント・ペパーズ〜"の
当時のフラワー・ムーヴメントに触発されて
ストーンズらしさを見失ったのではないかと
世間の評価は芳しくありませんでした。

その中で、この楽曲の素晴らしさは
アルバム中の白眉と言うべきか
泥水からキレイな花を咲かせる蓮の花のように
底力のあるバンドであることが窺えますね。


3.No Expectations(1968)

"べガーズ・バンケット"に収録

キース・リチャーズは
バンドが目指すべき音楽を体現するべく
黒人ブルースや戦前のカントリー音楽の
研究を重ねて辿り着いたのが
"オープンGチューニングの導入"でした。
その乾いたコードの響きは、
その他のポピュラー音楽と一線を画し
まさに楽曲にアメリカ南部の薫りが漂います。
それに呼応するかのように
ブライアン・ジョーンズの奏でる
スライド・ギターが絶品なのです。

まるでこの世を去る前の
置き土産なのでしょうか?

ブライアン・ジョーンズはこのアルバム以降
次作"レット・イット・ブリード"には
クレジットはされているものの
実際に演奏に参加したのは本作が最後と
言われています。





4.Wild horses(1971)

アルバム"スティッキー・フィンガー"に収録

ストーンズの創設者であった
ブライアンがこの世を去り、
新たなギタリストとして迎えたのが
元ブルース・ブレイカーズのギタリスト
ミック・テイラーです。

ミック・テイラー

彼の在籍期間は1969年〜1974年
その6年間がストーンズにとっては
黄金期とも言われています。



5.Can't you hear me knocking(1971)

名作"スティッキー・フィンガー"
からもう一曲
後半のミック・テイラーの弾くギターが
和音に溶けていくような響きに聞こえる
癒しポイントがあります。




6.Angie(1973)

"山羊の頭のスープ"収録

キース・リチャーズとミック・テイラーによる
アコースティック・ギターを奏でる
絡み合いが絶品です。

これを最後にミック・テイラーは
音楽性の違いを理由にして、
ストーンズを去ってゆきます。





7.Fool to cry(1976)

アルバム"ブラック・アンド・ブルー"収録

このアルバムでは
"グレート・ギタリスト・ハンティング"
と呼ばれる多くのギタリストのセッションが
行われました。

音楽的に成熟の境地にあり
ミックのエモーショナルな歌唱が素晴らしく
大人の男の切なさを表現が見事であります。





8.Beast of Burden(1978)

アルバム"女たち"に収録

このアルバムよりバンドは新たに
元ジェフ・ベック・バンドやフェイセズの
在籍経験を持つロン・ウッドをギタリストに
迎えました。

ロン・ウッド

時はロンドンではパンク旋風が吹き荒れ
なんとローリング・ストーンズは
"体制側の音楽"だの"過去の遺物"などと
パンク少年たちから揶揄されるのです。

ミックはパンク音楽の持つ
ロック音楽の初期衝動やアティテュードを
柔軟に取り入れていきます。

キースは対極的に
「パンク音楽は薄っぺらいし、
ペラペラの演奏は聴いていられねぇ。」と
我が道を行きます。

そして、この曲のタイトルが
"使役家畜"と
荷物を牽く牛や馬を指してます。

この曲の持つ味わい深さ__
若者達の揶揄にも屈しない、
甘いも酸いも知り尽くした大人の渋さがあって
実にエエ味を出していますね。





9.Waiting on a friend(1981)

アルバム"刺青の男"に収録
ラストを飾るナンバーです。

男の友情__
愛に満ち溢れた枯れた味わい
曲中のサックスを吹くソニー・ロリンズの
ふくよかな音も素晴らしく
この曲にも癒しがありますね。



10.Street of Love(2005)

還暦を越えてなお
"石は転がり続ける"

ロックやポップスの持つ音楽は
煌びやかで浮き沈みがあり、
流行や廃れを繰り返しています。

なのになぜ彼らは長年にわたって
愛され続けてきたのでしょうか?

それは
世界大戦前のカントリーやブルース音楽に
真摯に向き合ってきた彼らは
人間の心の根っこにある
愛や優しさ、そういった真実に根ざして
音楽を紡ぎ続けてきたからなのでしょう。







+α.Dust my Broom

1962年4月7日
ロンドンのイーリング・ジャズ・クラブで
エルモア・ジェームスの"Dust my Broom"を
スライドギターで演奏する若者がいた。
彼の名はブライアン・ジョーンズ
イギリスの若者で黒人のブルース音楽の
ムーヴメントの先頭を走っていたに違いない。

その見事なスライドギターの熱演を
観に来た
若者達の中にはミック・ジャガーと
キース・リチャーズが憧憬の眼差しで
見つめていたのでした。

ブライアン・ジョーンズが
弟分であったキースには常々、
自分達が目指す音楽を語っていたことがあります。

「2本のギターの調べが
一つの調べに聴こえることが大切だ。」

それから60年が経ち
その教えを守り抜いてきたように
思うのは
私だけではないはずです。


いつまでも心の中で
彼らの音楽は転がり続けていくことでしょう。

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長文お読み頂きありがとうございました。


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