GRAPEVINEを聴きながら

https://youtu.be/XbgdjKQdRXw?si=FStsl7s9aM0ry5zJ

GRAPEVINEを聴きながら、彼の紡ぐ歌詞の中で、ボーカル田中さんの過去のこととか、彼自身が持っている深いトラウマ、そういうことを考えつつ、嫌悪感を持つであろうものと同じことをしてしまっている自己矛盾、人間ってなんなんだろうなと考えたりする。恐らく他のファンでも同じことを考える人はいるのだろう。
そのような危ういかつ脆い雰囲気に惹かれて、そして彼の容姿に性的な魅力を感じていた人は男女問わずいたわけで、彼がたまたま音楽が好きで、音楽を生業にしてしまって、それによってかつて憎んでいたであろう人と同じ道を辿らせたであろうし、一部のファンによって彼を彼が憎むような人に仕立て上げてしまったのは人間の業なのだろうか。
そんな彼に肉体的な魅力を感じていたのは私もかつて同じで、音楽とは別の魅力もライブハウスで彼の姿を見るたびに、たった3年ほど前までは、それをより実感に近いものだと確かめていた。しかし週刊誌に報道された例の事件の影響なのか、それとも私自身が変わったからなのか、先月彼をステージで、更には大きな会場ながら地元のライブハウスで見たような距離感で、眺める機会があった時に、たまたま率直に音楽を奏でるステージを楽しめたことで後から気付かされたものではある。
そのことに気付いた後、タイで手術をした後の私が、容姿なども含めて男性に深い魅力を感じたことがあるか、そう考えたときに、かつてほどのものはないことをやっと実感したのは事実で、それと比較するようにかつての自分、なんなら強い身体への違和感に確信を持って、行動に移す前のことを思い出して比較しても、明らかに身体的な男性に対して魅力を感じることは無いことは今のところの自分自身の実感である。
しかしながらその実感は、身体的に男性でありながら女性を名乗り、女性が好きだからレズビアンであると言って、男性的な性的欲求を丸出しにしたまま女性を名乗る人々とどう違いがあるのだろうか、そう考えて強い嫌悪感に陥ることも確かである。
とはいえ、私にとってはやはりGRAPEVINEは一番愛するバンドであることに揺るぎはない。

そんな彼らが、9月に新しいアルバムをリリースするので、聴いて欲しいものである。
https://tower.jp/item/5872106/Almost-there-%5bCD+DVD%5d<初回限定盤>

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