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紫のクロッカスの花言葉は

3月11日の今日はとても晴れていて、穏やかな時間が流れている。
今朝は庭で息子たちと遊んでいたら、花が咲いてる!とお花が大好きな息子が喜んでいた。
可愛いね、綺麗だねと会話をする中で次男が”気持ちいいねぇ”と言ってきた。
なんで気持ちいいんだろう?て聞いたらすかさず長男が”太陽が出ていて、気持ちいいー!て事だよ。”と言う。
本当にそうだと思った。
やっと冬の終わりが見えて、暖かい春の気配はすぐそこまできていて、気持ちがいい日だ。

うっすら紫が光に透けて可愛い。

こんなに可愛いのに、紫のクロッカスの花言葉は”愛の後悔”らしい。ギリシャ神話が元のよう。

人は日々なにかしら後悔を抱えて生きてきたと思う。
12年前の今日も ”あの時、もしも” を考えて生きてきた人も多いんじゃないだろうか。
それでも私たちは経験から学び、力強く生きてきた。
そんなことを考えながら今日この穏やかな1日を迎えれたこと、とても小さなことだけど、幸せだなぁと感じている。

ずっと気になっていたけどなんとなく読めなかった本を読んでみた。


この本は、タイトルのままの本だと想像しながら読むと霊性の震災学は20数ほどのページだけで終わってしまうので、それだけを期待して読むにはもったいないなと感じてしまう。
”幽霊”なんてオカルト分野で片付けてしまっては死者への冒涜になってしまう内容になる気がするからだ。
けれどこの本は最初から最後まで”死”と”生”を丁重に扱っているようにも感じた一冊。
大学の卒論を集めた本と言うのも驚きだ。
少し読み辛く、分かりにくい部分もあったけれど震災後の扱いにくい裏側を知れることができて、その点においては読んで良かったと思う。

中でも防災対策庁舎の解体か、保存か。なんて話は想像なんかしていなかった。復興がもちろん第一であり、時間とともに結論が決まるはずで、とりあえず県保有になっている事。
当事者の中には苦しくて見たくもない人ももちろんいて、自分の感情だけで決められるものではないからと時間をかけて決めている最中である事。
私たちはいずれなるであろう歴史の中にいて、まだ経過を見守っている最中なのだと実感する、震災はまだ終わった事じゃないのだ。
失ったものと、後悔と、それでも未来へ。

あの日は想像もしなかったことが起きて、たくさんの人の命が奪われた。
災害は予測が難しいし、いつ起きるかなんてすぐには分からない。ただ、今日みたいな穏やかな1日を毎日過ごせますように。と祈った。

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