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音初心者の音初心者による音初心者のための超晒し編集後記


!注意!

このnoteはmad制作を始めて一か月のド初心者が超晒しに出た際の備忘録です。音上級者に向けたものではありません。



こんにちは、laと申します。ダラダラした感想は最後に纏めるので、まずは今回の動画の振り返りを書いていきます。


↑宣伝

①構想


ギャグに振ったところで、超晒しには半ば芸人みたい(もしくは本当に芸人)な人がいるので、センスで勝てるわけがありません。よって真面目なYTPMVを目指しました。


クオリティの低い動画をタラタラ流し続けるのも…と思い最初は白金ディスコを作ろうとしていたのですが、さすがに短すぎるし、音声がうまくまとまらない。自分の高評価欄を振り返りながら課題曲を探し、

・disco_necropolis
・いわれなきリベンジ
【縦型ASMR/KU100】もっと近付いて吐息を感じて、好き好き耐久 #shorts #縦型配信 #あおぎり高校 【ねくろ/囁き/癒し/雑談/whispering/耳朵治愈】

などが見つかりましたが、
「アバゴーラ君」様「カラ草タウン」(sm41815808)の落ち着いた声が素敵で、かつ「このシンプルさなら自分も作れそう!」と思ったので、カラクサタウンに決定しました。(実際そんなことはありませんでした)

シンプルな音の方が音作りの質が顕著に出る

カラ"クサ"タウンなので「草」で素材を統一したいと思い、ヒカキンの「雑草」をコーラスに据えたりしたのですがどうにもしっくりこない。
ちょうどスイッチのUI音をクラップに使う、というアイデアが降りてきたので「8割原神の草キャラ、残り2割はある程度色を統一した私的」という方針で決定しました。


②音声


音声ってネットで得られる情報が少ないんですよね。映像は「aviutl 〇〇 やり方」で調べればいくつかはヒットするのに。mad作りたかったけど音声で挫折した人も多いと思います。
そのためこの編集後記では初心者の私が音声で躓いた箇所を中心に書いていきます。


まず音声を作るのに必要な情報を集めます。VSTの情報は主にYouTube、Twitter、マシュマロなどで入手しました。ネットで検索して有用そうなVSTの名前を見つけたらすぐさまTwitterで検索。評判や使い方などを調べます。

buzmaxiで調べるだけでこんなに出てくる

有用そうなVSTの名前https://ytpmv.info/259/

たくさん載っています。7年前の情報で少し古いですが、ちょうど数日前にまいまいさんが再アンケートを行ってくださいました。更新が楽しみです。


いよいよ制作。音声を作るにあたり、まずはmidiを掻っ攫ってきます。ポケモンの曲はみんな大好きポケ徹https://yakkun.com/ms/

がmidi投稿サイトを運営しているため簡単に入手できます。

midiをreaperに流し込んだら、次は原神キャラの素材を入手。
原神についてですが、

ボイスは英語版fandomから
キャラ名を英語で入力&検索→日本語版ボイスへアクセス→再生ボタンを右クリック→開発者用ツール→検証→右に表示されたリンクを押す 
をすると .oggが直接入手でき、

日本語版のwikiが対応していないキャラも英語版なら日本語ボイスあります

立ち絵も同じように公式サイトから
CHARACTER→立ち絵右クリック→検証で手に入ります。ホヨバは神

黒塗りジン宛て書簡

次にゲットした素材をシンセ化します。シンセ化や音の鳴らし方は基礎の基礎すぎてネット上に情報が全然無いので、めちゃくちゃ丁寧に解説します。初心者にシンセ化を教えてもらうほど馬鹿じゃねえって人は読み飛ばしてください。
シンセ化の方法はたくさんありますが、今回は私が行ったもので。reaperでシンセにしたい部分を切り出し、(ティナリ爆発「音が聞こえる」の「お」の部分)

vocalshifterにブチ♂込み、全音域→単音ボーカル用をクリック。ノーツをダブルクリックするとこんなウィンドウが開きます。

そしたらピンク色の"TIME"という文字とその左側の四角をそれぞれクリック。

白い再生バーを音の終わり際に合わせて、右クリック→再生位置に制御点追加。あとは二本のピンクの縦棒を右に伸ばしてやれば音が伸びます。

制御点追加する位置など、いろいろ変えてみてください

終わったら黄色の"PIT"の文字をクリック。ピッチ操作モードになります。ctrl+Aで全選択→上の方、鉛筆の横にある直線マークをクリック→黄色い線の真ん中あたりを通るように水平線を描く

水平線はどの音に合わせてもいいです

再生すると、「お~~~~」という感じの音が出来上がります。これでシンセ化できてます。

reaperに戻って、midiデータの入ったトラックのFx→ReaSamplOmatic5000を追加し、先ほど作ったシンセをD&D。画像のように設定して、

最後にPitch@startのツマミをいじると音が合います。これでひとまず音を鳴らすことはできました。もっといい鳴らし方があったら教えてください。切実に。


こんな感じでベース、コード、サブボーカル、ドラム等々設定していって出来上がったプレ音声がこちら。

作り終わったときはこれでもいいじゃんと思っていました。しかし4/7頃ふゆげさんの「ふつうのREDZONE合作」に出させて頂いたのですが(4:30頃)、その時の自分のパートを観て衝撃でした。下手すぎる。

https://youtu.be/hV6ooPNvIpg?si=kEg3C8JY9WBnwbTo&t=273

音圧が足りないし、ぞね特有のわちゃわちゃ感もない。ベースが全く聞こえないし、おまけに入りのタイミングが合ってない。恥ずかしくてTwitterに動画上げました報告をしていません。ここで私は自分の実力不足を痛感し、スーパー音声イヤイヤタイムに突入します。

mixとVSTを見直すほど元の原型が壊れていって、納得いかないまま提出期限が迫ってくる焦燥感は本当に辛いです。そんな危機をある程度救ってくれた設定たちを、VSTと共に紹介していきます。全てフリーです


Vocal

vocalのVSTはOTTは言わずもがな、Acon Digital Multiplyが神です。上にあるいくつかのプリセットを変えるとイコライザーとか諸々がいい感じになって、すごくすごいです。ほぼ全部の音に差してます。

これが神です
reaEQは低音高音沈めて中音持ち上げ。
OTTも似たような感じです

さらに大事だったのが、先ほどmidiに音を入れたReaSamplOmatic5000。
Attack、Sustain、Decay、Releaseなどのツマミがあり、デフォルトでは全て0に近い値(?)で設定されています。これをちゃんと弄りましょう。特にAttackはその名の通り音の最初の強さに影響するので、音の響き具合にかかわってきます。

設定項目の6行目くらい

chord


Abstract ChamberというReverbを使おうとしたのですが音が反響しまくったため没に。結果的にOzone Imager2とKarmaFX Reverbに頼りました。

ozone imager2は公式サイトで謎の登録をしないと音がブツブツになるので注意(一敗)

bass


bassはLeCtoで音を割るのがいいと思います。画像ではMODERNモードにしていますが、RAWがオヌヌメ。あとはEQで低音域を支えます。

TAL-Chorus-LXはEQの後の方がいい

subvocal


Acon Digital MultiplyのプリセットをHonky tonkにしています。あとはあんまり変わりありませんが、ReverbとEQの順番が音によってバラバラですね。今気づいた。

神です

drums

プレ音声が出来上がった時に一番納得がいかなかったのがドラムです。
ドラムパターンはmidiに載っていなかったため自分で打ったのですが、どうにも初心者感丸出しの規則的で平坦なものになってしまいました。
そのため、にやりさんの「カラクサタウン█」のパターンを丸パクリ(申し訳ないです)。

kickの素材が優秀だったこともあり、大分持ち直しました。


VSTはReaEQ + OTT + KarmaFX + Reverb + BuzMaxi (+TLs-Pocket_Limiter)。全部これです。Reverbを他の音より強めにかけました。画像はkickのEQですが、低音だけを持ち上げるように。

EQ描くの難しいね

Attackを強くしたかったので、一つひとつにテイク音量エンベロープをかけています。

テイクエンベロープをコピーする方法→https://ytpmv.info/REAPER-Take-Envelope/


あと全体に言えることとして、VSTをかけているのはそれぞれのセンドトラックです。reaperのミキサーの緑色の斜め線みたいなボタンを押して、空のトラックに音を送りましょう。空の方にVSTをかけると「元の音のトラック」「加工した音のトラック」の二つができるので、VSTの強さを容易に調節できます。

セリフ合わせ


セリフ合わせに関しては特に(語ることは)ないです。他に分かりやすい解説を上げてくださってる方がいらっしゃいます。
強いて言えばグリッドに拘りすぎないことが重要だと感じました。ただ原神のセリフ素材はwikiで調べるだけで無限に手に入ってしまうので、あんまり困ることはないと思います。

ノーマライズはCtrl+Shift+N。これだけだとShやChの音が異常に強くなってしまうので、
私はセリフごとにグループ化して音量調整しました

Mix


一週間掛けました。ただ伝えられることはないです。頑張る。
提出時はコードの音量でかいしドラムの音量小さいしタカキも頑張ってたしで納得いかなかったのですが、投稿時に改めて聞いたらこれでいいような気もしました。

マスタートラックのFx。ReFineは音全体の温かみなどを調整してくれるヤツですが、
ほとんど気持ちの問題です

③映像

映像の説明は低カロリーで行きます。


まずScene機能で
・反転
・座標
・拡大率
などを音に合わせます。

音声波形スクリプトを導入すると楽です


それらをRootで合わせ、クリッピングして所定位置に配置する…という作業を行ったのですが、
これはカスタムオブジェクト「値で図形」などで先にレイアウトを決めてから、「上のオブジェクトでクリッピング」をした方が楽ですね。おかげ様でちょっとずつ座標を合わせて位置を合わせる羽目になりました。

座標と拡大率とクリッピングを試行錯誤した痕跡

それぞれの四角(?)は写真のフレームのようなもので縁取りしていますが、これはCanvaの素材です。Canvaが使えない場合でも、ニコニ・コモンズなどに有用な素材はいっぱいあります。オシャンな素材に頼り、コラージュ風にすれば技量のなさをある程度隠せます

試しに「煙」と調べるだけで、こんな神スクリーン合成素材が出てきます。
Canvaは神。有料だけど。

あとは映像全体に周辺ボケ光量+色収差+ブリーチバイパス+グラデーション合成+トーンカーブで色味を調整。(色味褒めてもらって嬉しかった)
フレームバッファに震えるとレンズ補正もどきをかけて画面をゆらゆらさせ、モーションタイルTではみ出さないように。kickに合わせて拡大すればノリノリになります。
背景のティナリ師匠は

ティナリ(合成モード:普通)
ハーフトーンT
ティナリ(合成モード:乗算)

の順番でかけ、情報量と明るさを減らしました。


セリフ合わせのシーンは、TAバラバラをグリッドに合わせて動かしています。フォントはキルゴU。

試作段階。最初は四角を傾けて奥行きを作ろうとしていました
レンズ補正もどきを使えば奥行きが出ることに気づいた後
四角が自然に中央を向いています

最後に枠線。ラインを細くした背景オブジェクトに角丸四角形を重ね、右上と左下を角ばらせたものをスクリーン合成しています。グラデーションの色はhttps://colorpreview.jp/appで探すとよいと思います。

分かりやすいよう、一番下の四角形を白にしています

映像の反省ですが、提出後に悪凛さんの「WRSG」を視聴し、映像の引き出しの多さに圧倒されました。

人間は同じ絵面を10秒以上観ると飽きる、とどこかで聞きました。
上の作品は約8小節に1回のペースでレイアウトが変わっていき、どのフレームで止めても素材ミチミチで眺めるだけで楽しいです。

ここの映像どうなってんの(褒め)


あの天下の柴又も映像が変わらないように見えて「音素が増えていく」「猫登場」「賢者タイム」「覚醒」「余韻」という音楽の山場がいくつかあり、映像がそのタイミングに完璧にマッチしているから飽きないんですね。

新しい映像に変える」ことは「今までの映像を捨てる」ことの裏返しであり、私にはきつい決断でした。結果として山場のない映像が出来上がり、コメントが「うおおおおおおおお」と盛り上がれるタイミングが作れなかったような気がします。


⓪感想(結構語ります)

超晒しに申し込みしたときの心境をドナルドに語らせた

超晒しの申込期限まであと一日か…
僕みたいな初心者が出ても冷えるだけドナ…
(おもむろにスマホを取り出し完全に思考を停止した状態でgoogleフォームに申し込むドナルド)
申し込みしちゃったああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

という感じで超晒しに申し込みました。合作に参加するときなど緊張する場面では、とにかく勢いで、全く頭を働かせないことを意識しましょう。


超晒しの意義について


昨今の大動画投稿サイト時代では見つけてもらうだけで至難の業、さらにその動画をタマタマ♂気に入ってもらうことなんてありません。

原神の主なプレイ層は10~20代の若年層、かつ男女比が1:1に近いので、ニコニコよりYouTubeで再生数を稼ぐ必要があります。ニコニコはタグ機能があるのである程度見てもらえるものの、YouTubeは本当に伸びない。shortsを上げてもてんでダメ。そもそも作成に時間がかかるmadと数打ちゃ当たるshortsの相性は最悪です。

そんな中動画を伸ばす方法は、(あくまで音初心者が考える上では)3つです。

・合作に出ること
・上手い人と仲良くなること
・流行りに乗ること

合作(超晒しも含む)は提出期限があるので、私のようなルーズな人間には動画を作るモチベーションにも繋がります。上手い人と仲良くなれば合作に誘ってもらえるうえ技量も上がって一石二鳥。

一番難しいのは、流行りに乗ることだと思います。今回の超晒しではオーバーライドmadがほんとに無数にあるし、那須ピさんの「C班の班長」は話題性含めトップバッターに相応しい。他にもTheasさんや一般人Kさんなど、mad作者だけでなく一般の方々にも見てもらえるような方々は、もれなく流行りに乗るスピードが尋常じゃないです。

私は2~3年ほどmad見る専の時期があり、初投稿から大分ニッチな方向に向けて投稿を開始しました。そのせいで誰にも見てもらえなかったら本末転倒なんですね。

ただ私のYouTubeは伸びなすぎです。6人て。誰か伸ばす方法教えて。

/いやおかしいだろ\

そんな絶賛モチベ低下中に、超晒しによって一気に600人越えの人に自分の動画を観てもらい、感想まで貰ったんだからそらテンションブチ上がりですよ。

この画面だけでにやけが止まりません。キモい

出てよかったですね。ほんとに涙出そうでした。このコメント見るためだけにプレミアム契約したんだから。


これからmad作り始める人に言いたいこと

とにかく自我を出してください。このnoteを書いてるのだって自我の現れです。私はインターネットで自我を出せないまま見る専で過ごし、3年間をドブに捨てました。
たくさんの人に見てもらったり、神作者さんにフォローされる喜びは何にも代えがたいです。その喜びも、自我を出さないと味わえないわけですからね。


とりあえず直近の目標は参加している一晩合作の単品を作ること、音作者discordに積極的に参加すること、メズマライザーを聴くことです。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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