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ベンゾジアゼピン系とアルコール

 いきなり難解なワードでありますが、ベンゾジアゼピンとは抗不安薬であり催眠や鎮静作用に効果があります。そのメリット、デメリットは後述するとして、このnoteは断酒にだけ絞って記事にして発信することにしました。それを薦めてくれたのは『精神科医』です。

 アルコール依存症や中毒を専門とするドクターです。彼とは13年の付き合いがあります。もちろん患者としてですから、私は13年間精神科へ通院して、薬物治療を受けています。

 いわゆる鬱病、それに伴う睡眠障害です。正確な病名は「双極性感情障害」。

 病状は普通に生活と仕事が出来るレベルですが、13年間、様々な薬にトライしました。この3年程は、薬の種類は変化なく、量は徐々に減り、寛解に向かいつつあると考えています。その大きな要素に断酒があります。

 このような特殊な環境で断酒を語るのはニュートラルではありませんが、いわゆる鬱病患者は増加している現代社会で、飲酒との関連性は深刻だと思います。飲酒が鬱病に与える悪影響、または、飲酒が招く鬱病など、アルコールのデメリット、危険性は増加しているのではないでしょうか。

 アルコールは、人類にとって歴史のある趣向品であり、上手く付き合えば天使かも知れませんが、牙を剥けば恐ろしい中毒性薬物に成り得ます。

 それならば、キッパリと断酒することにより生じるメリットがどれほど大きいか、そんなことを考えつつ、お伝えしたいと思います。アルコールを全否定するつもりはありません。

 冒頭で紹介したベンゾジアゼピン系の薬として有名なのは「ハルシオン」です。睡眠薬遊びで悪評のある薬ですが、私は常用しています。入眠に対してキレが良く、正しく使えば効用は素晴らしい薬です。

 サイレースも同じくベンゾジアゼピン系で、ハルシオンよりも血中濃度が長く作用します。以前はロヒプノールと言う商品名で、中身は同じです。この薬も評判が悪く、無味無臭、液体に速攻で溶けるので、レイプに悪用され「ルーフィー」などと呼ばれていました。

 サイレースになってからは、溶けにくくなりましたが、顆粒状にすれば同じ危険な使用方法が可能でしょう。

 どちらも眠剤としてはかなり強い作用をもたらすので、入眠薬を飲んだことがない人に用いるのは危険な薬です。アメリカでは麻薬扱いになり、国内に持ち込むことができません。

 このベンゾジアゼピン系の薬とアルコールの相性が最悪です。それは何年も前から精神科医に指摘され続けていました。ベンゾジアゼピン系の薬を入眠剤として使うには、断酒が必須であると。

 その理由は、どちらも脳のGABAに作用するので、効きが倍増化されてしまうからです。となると、アルコールもGABAに作用するので、飲み過ぎればベンゾジアゼピン系の薬を大量に摂取していることと同じことになります。

 詳しくは「ベンゾジアゼピンとアルコール」で検索して頂ければヒットします。問題は「耐性」なんです。アルコールの耐性は、ベンゾジアゼピン系の薬より何倍も強いことです。

 このような状況下で断酒に至ったのは、当然の成り行きとも言えるのですが、冒頭のアル中を専門とする精神科医は、ほとんどの人が断酒に失敗してしまうなか、私のように現状では完璧に断酒できた例は非常に稀、統計的に10%あるかないかなので、超優等生!とお墨付きを頂きました。

 ゆえに、ブログにでもして公開してみたら?と薦められた次第です。

 しかし、ドクターも私も警戒しています。「禁酒中のアル中状態」なのか、「坂道を転がる石が奇跡的に止まっているだけなのか」。世の中は飲酒への誘惑に満ち溢れていますから。

 現状では、アルコールは毒物という観念が確立して全く飲みたくないのですが、何らかの切っ掛けでそれが一瞬で崩れ去るかもしれません。

 そんな自分への戒めも込めて書き込んでいきたいと思います。

 プロの物書きではないので、誤字脱字、お許し下さい。

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